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モデューロXのDNAを受け継ぐ!ホンダアクセスのヴェゼル専用ホイール『MS-050』が登場

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モデューロXのDNAを受け継ぐ!ホンダアクセスのヴェゼル専用ホイール『MS-050』が登場

ホンダ純正アクセサリーブランドであるホンダアクセスが、2024年春にマイナーチェンジ予定のホンダ『ヴェゼル』専用ホイール「MS-050」をリリースした。専用サイズとマッチしたデザインであるのはもちろんだが、ホンダアクセスがこだわるのはそのハンドリング。ヴェゼル専用に乗り味をチューニングした専用ホイールなのだ。

◆ホイールもパーツの一部、単純に剛性が高く・軽いホイールがいいわけではない

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ホイールのカスタマイズといえば、リム幅やインセットでツライチにしたり、インチアップするのが定番。ホイール自体は軽いほうが路面追従性がよくなるので、乗り心地が良くなり走りにも軽快感が出るといわれてきた。それは事実であるが、実はホイールにはサスペンション的な役割も大きい。

ホイールはタイヤからの振動や入力を最初に受け止めている。受けた力をサスペンションに伝え、そこからボディに力が伝わっている。ホイールの足まわりパーツの一部なのだ。そこでホンダアクセスでは『S660 Modulo X』から「ホイールもサスペンションの一部」という設計思想のもと、車種専用に剛性バランスを調整したホイールを開発してきた。

ホイールには剛性と軽さが重要と言われる。たしかに剛性は大事だが、ホイールがガッチガチの剛性で荷重や路面からの入力などにほとんどしならないとすると、その分タイヤが強く路面に押し付けられることになる。

結果的にコーナリング時には特に外側に強く負担が掛かり、その力が掛かる時も瞬間的に力が掛かったり抜けたりするのだ。タイヤと路面の接地面であるコンタクトパッチが、タイヤが潰されたり反発してしまい、コンタクトパッチが広がったり小さくなったりを繰り返す。

コンタクトパッチ内でアウト側ばかりに荷重が掛かり、イン側はそれほど荷重が必ずに仕事をしない状態が起きる。接地面を上手く活用できないのだ。そこである程度「しなる」ホイールなれば、入力をホイールがたわんでしなることで吸収するので、コンタクトパッチが安定しやすい。接地圧も全体的に均一に使いやすくなるのだ。

レースの世界では実際、剛性バランスの異なるホイールが使われている。柔らかめでたわみやすいホイールはタイヤが傷みにくいので、タイヤが減りにくい。耐久レースの決勝ではこちらが向く。予選ではあえて硬めのホイールを履いたほうがタイヤに負担が掛かるのでタイヤの温まりが早い。短時間の予選ではこちらが向いているのだという。

◆肝は剛性バランス、設置面圧の最適化で手に入れた走りの変わるホイール

そういった思想のもとに、ホイールの剛性バランスを追求して開発されたのがこの「MS-050」なのだ。荷重が掛かった時にスポークのあるディスク面とリムが綺麗にしならせることでタイヤの接地面圧を高めようというのが狙い。

そのうえでデザイン性ももちろん重要であるので、ヴェゼルにマッチする幾何学的なデザインを採用。スポークが多めでディスク表面の剛性が高い分、裏面の肉抜きのデザインで剛性を調整。そこから裏面のセンターボアに掛けての角度も、剛性のために細かく調整された。

スポークに注目されがちだが、実はリム剛性も大切。特にホンダ車の場合、サスペンションアームが長く、ホイールのインセットが大きい。MS-050もインセット+55とかなり大きめ。必然的にホイールの取り付け面から内側のリムまでが遠く、剛性が必要になる。

しかし、高すぎるリム剛性はタイヤの接地面圧を均一にできない。そこでリムの厚みを変え、そのテストとシミュレーションを繰り返してヴェゼルに最適なリム圧を追求した。

◆テストコースで性能検証!コーナリング時の明らかな変化に驚く

今回は定常円旋回と直線で比較試乗をすることができた。2台のヴェゼルはホイール以外はまったく同じ。タイヤはどちらもミシュラン・プライマシー4だ。速度は50km/h制限で定常円旋回は30km/hほどだが、明らかに違いがわかった。

MS-050はコーナリング時にしっとりとしている感じが伝わる。ホイールが適度にしなることでタイヤが均一に潰れて路面を掴んでいる感触がある。純正ホイールでもまったく不満はもちろんないが、比較すると純正ホイールの方がやや乗り心地がハードに感じる。タイヤが広い面積で仕事をしているので、コーナリング中の自由度も高い。グリップが上がったような感触がある。

意外に感じられたのは、MS-050の方が車内が静かだったこと。これもタイヤが均一に仕事をしているので、一部に荷重が集中しないせいで静かになったのかもしれない。加速や減速に関してはわずかにMS-050の方がフィーリングはよく感じるが、明らかに転がりが速くなっている感じはない。スタッフに確認すると重量的にはほぼ純正ホイールと変わらないとのことだった。

ホイールは鋳造1ピース製法で、リムは圧延スピニング製法により圧力を掛けながら伸ばしていくことで鍛造製法のようなしなりを付与。ホイールナットが取り付けられる部分は、ホンダ純正ホイールナット使用で前提に鉄製の球面形状ブッシュを打ち込んである。

やはり鉄製ブッシュに球面ナットを使うと、締結力の安定化が図れる。その部分だけでもハンドリングに対する影響は大きいという。ハブに取り付けられる面もその形状でハンドリングが変わり、そこも綿密に計算しテストして決定しているという。

基本的にターゲットにするタイヤは純正タイヤなど。銘柄が変わっても、ホイールとして均一にしなるという設計思想は変わらずその恩恵は受けられるそう。

乗り心地としてはサスペンション的な役割のホイールが適度に入力を吸収するので明らかに良くなる。コーナリング中も車内は静かで振動が減って快適性がアップしている。明らかにハンドリングが良くなり、快適性もアップする効果を感じられるホイールだ。

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