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「大きな筋肉も必要」ニッサンで2連続表彰台のローランドに聞くフォーミュラEの走らせ方と戦略

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「大きな筋肉も必要」ニッサンで2連続表彰台のローランドに聞くフォーミュラEの走らせ方と戦略

 3月26日、シェル・モータースポーツとニッサン・フォーミュラEチームが東京都中央区銀座にあるNISSAN CROSSINGで、フォーミュラE東京大会に向けたプレスカンファレンスを開いた。メディアからは初の開催ということもあり、フォーミュラEマシンのドライビングテクニックや戦い方が聞かれたが、それについてドライバーのオリバー・ローランドが答えた。

 ニッサンのドライバーであるローランドは、第3戦ディルイーヤと第4戦サンパウロで連続して3位表彰台を獲得している。フォーミュラEの日本での初開催、そしてニッサンのホームレース、東京での初の市街地レース、第5戦東京(Tokyo E-Prix)での連続表彰に向けて意気込んでいる。

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 まず、金曜日と土曜日の2日間しか走行はなく、さらにコースは常設サーキットではなく、レースウイークのみ使用されることから攻略が難しいと思われるが、ローランドもそれは感じているようだ。

「毎戦、1~2日はドライビングシミュレーターに乗るよ。そこでサーキット、車のセッティング、エネルギーマネジメントを学ぶけど、実際にコースを走るとシミュレーションとは少し違いがあるから、それを感じてドライビングに活かしていく。最初の条件から変わっても最後に完璧に対応するのはドライバーの腕が必要なんだ」

 Tokyo E-Prixでは主に公道を使用することになるが、「もちろん違うね。幅が広いサーキットも狭いサーキットもあるからそれも違う。スリップストリームがパワフルで先頭を走るよりは2~3位を走る方がエネルギーを節約できるから、最後に抜く方がいい。東京のコースは狭いし、先頭を走る方がいい」といい、前戦第4戦サンパウロの最終ラップで5番手から3位まで追い上げたのは戦略だったことがうかがえた。

 また、東京ではオーバーテイクが難しいことが予想されることから、予選のポジションが大事になる。

 ガソリン車とEV車での比較では「予選で限界までプッシュするのは似ている。だけど、フォーミュラEはトルクが大きいことが違い、それに慣れなければならないね」という。

 また、フォーミュラEの特徴として「大きな違いはエネルギーマネジメントとそれをレース中にうまく管理していくことだ。F1やF2ではタイヤマネジメントが大きいけど、フォーミュラEはタイヤ管理もあるけど、エネルギー管理、ソフトウェアを使いこなすことが必要だね」とも話した。

 現在使用されているGEN3のマシンではリヤにもフロントにも回生用モーターが搭載されている。決勝レースで使用するエネルギーの40%を発電することが可能で、レース中にその管理もしている。

「ステアリングで約35個のセッティングがある。リヤで回生するときにブレーキでパドルを使うこともある。リヤの方が効率が高いんだ。フロントは全車共通だけど、リヤは各メーカーごとに違う」

「エネルギーをどうやってバッテリーに戻せるかが大事だ。以前はリヤからの回生だったけど、フロントからも回生できることが大きな違い。パワーステアリングがないので、大きな筋肉も必要になるよ」と説明した。

 最終ラップまでエネルギーの使い方、バトルから目が離せないフォーミュラE。Tokyo E-Prixではニッサンのローランド、サッシャ・フェネストラズはどのような戦い方をするだろうか。

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