夏の終わりのシーズンインとなるTCRオーストラリア・シリーズ開幕戦が、2月10~11日にサンダウン・レースウェイで開催され、今季よりQ1、Q2のステージ方式に変更された予選では、新王者ジョシュ・バカン(ヒョンデi30 N TCR/HMOカスタマー・レーシング)がポールポジションを獲得する幕開けに。
しかし決勝3ヒートでは古豪ギャリー・ロジャース・モータースポーツ(GRM)のプジョー308 TCR艦隊が躍動し、オープニングとレース3はベン・バルグワナ(GRMハンチャ・レーシング)が、レース2は予選メカニカルトラブルで走行不能となっていたジョーダン・コックス(GRMチーム・シェフラー)が制す結果となり、今季中盤に新型モデル投入を控えるプジョー勢が週末3連勝を成し遂げた。
BTCC出身トム・オリファントはヒョンデ陣営加入。全15台のエントリーリスト発表/TCRオーストラリア
今季最初の公式セッションとなったプラクティスでは、アーロン・キャメロン(プジョー308 TCR/GRMチーム・バルボリン)がトップタイムでシーズンインを飾ったものの、2ステージ制が導入された予選では昨季のエラントラからi30へと愛機を “先祖返り”させたチャンピオンが意地をみせる。
2列目3番手と4番手に、バルグワナと今季デビューの僚友ライアン・カシャ(プジョー308 TCR/GRMチーム・バルボリン)を、さらにフロントロウには新生タフリスト・レーシングから参戦のザック・スーター(アウディRS3 LMS 2)を従え、ライバルを0.073秒上回ったバカンがポールポジションを獲得してみせた。
そのまま土曜現地13時過ぎにスタートが切られたレース1は、抜群の反応を見せた3番手バルグワナがすぐさま前方のスーターを仕留めると、オープニングラップのターン11でアウト側を回り、ポールシッターのバカンから早々にリードを奪っていく。
ここから21周のレースを通じて5.942秒のリードを築いた22歳が今季初勝利、シリーズ通算2勝目を飾り、2022年以来のサンダウン制覇を達成。2位バカンの背後では最後の最後でマシントラブルが発生したキャメロンが4位にポジションを落とし、代わって5番手発進だった前王者トニー・ダルベルト(FL5型ホンダ・シビック・タイプR TCR/ホンダ・レーシング・チーム・ウォール)が通算18回目の表彰台に滑り込んだ。
■レース2はスタート直後のターン1で雌雄が決する展開に
一方、プジョーのメカニカルトラブルにより予選ラップを更新できず、最後尾15番グリッドに沈んでいたコックスは、1周目に4台を抜き去る勢いでチャージを開始すると、最終的にダルベルトからわずか4秒遅れの5位でチェッカーを迎えた。
また、プラクティス後に古傷の肋骨痛を訴えたダルベルトの僚友ウィル・ハリスに代わり、急遽レース参戦を果たした“ドライビングコーチ”のジョン・マーティン(FK8型ホンダ・シビック・タイプR TCR/エクスクルーシブ・スイッチボード)は、最後の最後でBTCCイギリス・ツーリングカー選手権出身トム・オリファント(ヒョンデi30 N TCR/HMOカスタマー・レーシング)を仕留めて10位に飛び込み、日曜現地14時05分のレース2でリバースポールを確保してみせる。
しかし、その日曜レース2はスタート直後のターン1で雌雄が決する展開となり、5番手発進だったコックスが前方の4台をあっと言う間に抜き去るロケットスタートを決めると、直後のセーフティカー(SC)出動にも動じず快走。背後のクレイ・リチャーズ(クプラ・レオン・コンペティションTCR/カール・コックス・モータースポーツ)に対して最後はコントロールする余裕を見せ、0.874秒差でシリーズ通算6度目のトップチェッカーを受けた。
この時点の最多得点者となったバカンがポール発進を決めた週末最終のレース3は、同じくフロントロウに並んだバルグワナが勢いで勝り、オープニングラップでリードを奪って引き離し、3.283秒差を築く週末2勝目をマークする圧勝劇となった。
昨季はTCRワールドツアーにも参戦し、歴戦の猛者に揉まれた男が選手権首位発進を決めたTCRオーストラリア、続くシーズン第2戦は3月15~17日にシモンズ・プレインズ・レースウェイで開催される。
複数社の査定額を比較して愛車の最高額を調べよう!
愛車を賢く売却して、購入資金にしませんか?
複数社の査定額を比較して愛車の最高額を調べよう!
愛車を賢く売却して、購入資金にしませんか?
愛車管理はマイカーページで!
登録してお得なクーポンを獲得しよう
今季F1の勢力図に変化……5番手アストン食らう”台風の目”、角田裕毅擁するRBの真の立ち位置を分析
【MotoGP】マルケスの来季をめぐり揺れるライダー市場。本人は「グレシーニ契約時からこれを期待していた」と余裕見せる
スーパーGT第2戦富士、その舞台裏で起きていた車検違反の協議。お咎め無しの裁定に坂東代表が私見「規則の解釈に関しては話をすべきだが……」
フェラーリF1からテクニカルディレクターが離脱か。アストンマーティン移籍の可能性が浮上
進化するライバルへのフェルスタッペンの焦り。前代未聞76周ロングランでのドライバーの役割【中野信治のF1分析/第8戦】
「EVは“電欠”が怖いし…」 実はガス欠より対策ラクかも? 新ビジネスになりそうな“もしものサービス”とは?
左折するのに右にハンドルを切るのは道交法違反!?「右振り左折」は安全面・マナー面的にも悪癖なので改めましょう
“これ本当にEVなの!?”ヒョンデの本気[IONIQ5 N]がマジで楽しい!! シフトアップまでできる!? 650馬力で超速加速を見せる
日産「新型スポーツSUV」まもなく登場へ! 430馬力超え×「GT-Rの技術」融合!? 6月発売の最強”フラッグシップ” 新型「アリア NISMO」 どんなクルマ?
4年で108人死亡 岡山県「人食い用水路」はなぜ誕生したのか? 危険性は近年緩和も、そもそも存在するワケとは
みんなのコメント
この記事にはまだコメントがありません。
この記事に対するあなたの意見や感想を投稿しませんか?