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記録には残らなかったけど記憶には残ったかもしれない 愛すべき「B級スポーツカー」列伝

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記録には残らなかったけど記憶には残ったかもしれない 愛すべき「B級スポーツカー」列伝

 エコカー減税制度が始まった2009年あたりまで、日本車はスポーツモデルの企画、開発、販売に相当熱心だった。

 GT-Rやランエボ&インプレッサなどの本格的なスポーツカーはもちろんだが、それとは別に、普通のクルマをベースにスポーティな派生車を作ったり、スポーツグレードを設定するケースも多かった。

記録には残らなかったけど記憶には残ったかもしれない 愛すべき「B級スポーツカー」列伝

 そうしたクルマには記憶に残る「B級スポーツカー」が数多い。名車の企画には登場しないかもしれないが、懐かしく思い出せるクルマたち。全24台を振り返る。

※本稿は2022年9月のものです
車両解説/永田恵一、写真/ベストカー編集部 ほか
初出:『ベストカー』2022年10月10日号

■いすゞ アスカ イルムシャー(1985年)

いすゞ アスカ イルムシャー(1985年)

 今で言うDセグセダンのアスカを、オペルのチューナーとして名高い独イルムシャーがチューニング。2Lターボ搭載車をベースに専用サスペンションを装着し、内外装もグレードアップ。

■日産 サニー306ツインカムNISMO(1986年)

日産 サニー306ツインカムNISMO(1986年)

 サニー306は6代目サニー3ドアハッチバックの1・6Lツインカム搭載車で、NISMOはエアロパーツやNISMOロゴ入りシート、365mmの小径ステアリングなどを装備。

■日産 RZ-1ツインカムNISMO(1986年)

日産 RZ-1ツインカムNISMO(1986年)

 RZ-1自体は6代目サニーの3ドアクーペである。ツインカムNISMOは基本的にハッチバックのNISMOと共通の内容だが、専用サスが装着され、よりスポーツ志向だった。

■日産 NXクーペ(1990年)

日産 NXクーペ(1990年)

 RZ-1の後継車となる北米をメインとした手軽な3ドアクーペ。そのなかでも1.8LDOHC搭載車は太いトルクを生かし、なかなかの速さを持っていた。

■フォード フェスティバGT-A(1991年)

フォード フェスティバGT-A(1991年)

 初代フェスティバのスポーツモデルとなるGT-Xをベースに、3つの案から選ばれた独スカラ社デザインの丸形ヘッドライトを使った専用フロントマスクを装着した300台限定車。

■スバル ヴィヴィオTトップ(1993年)

スバル ヴィヴィオTトップ(1993年)

スバルブランド40周年を記念した3000台限定のタルガトップ仕様。意外にも4人乗りで、1994年にはスーパーチャージャー仕様を限定1000台で追加

■まとめ

 1980年代後半から2000年代後半までの愛すべきB級スポーツを振り返ってきた。ベテランのクルマ好きなら懐かしく思い出してもらえたのではないだろうか。

 B級というのは贅沢品ではなく価格が手頃で庶民的。知名度もそれほど高くはないが、確かな実力を持っているということだ。そんな過去のクルマたちを編集部が厳選した。

 振り返ってみると、コンパクトカーからSUVまで、かつての日本車は「スキあらばスポーツグレードを作る」という時代が確かにあった。今ほどクーペが特別なものではなかったし、手頃な価格のカジュアルなオープンカーも複数あった。そしてもちろん、そんな時代のクルマは元気があった。

 B級グルメが街を元気にするように、B級スポーツはクルマ界を盛り上げてくれる。頑張れば手が届き、そして、特別な走りの楽しさを味わえる。まさに「庶民の味方」という存在だからだ。

 今、スポーツカーは限られた人のための特別なクルマというのが常識になっている。それだけにB級スポーツが持つ独特の魅力が懐かしく、強く記憶に残る。

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みんなのコメント

53件
  • トップの写真の4台が出てこないって…(苦笑)
  • 勝手に「B級」とか区別する必要はない。
    こういうのもあったでいいのでは?
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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