シエンタが新型になった今なおフリードも堅調なセールスを記録中。現行モデル登場から今年で7年も経過したけど、なんで未だに好調なのか? やっぱりあの絶妙なサイズ感がデカいのか!?
文:青山尚暉/写真:ベストカーWeb編集部
登場からもう7年目よ!? なんでフリード人気が続くのか!? やっぱり絶妙なサイズが強いの?
■ミニバン1位は7年目のフリード!! 特別仕様車投入もデカい
ちょうどいいホンダのキャッチフレーズで2008年にデビュー。発売直後からホンダを支える大人気車種に
コンパクトな5ナンバーサイズの多人数乗用車を探しているファミリーにとって、まさにジャストでちょうどいい選択と言えるのがコンパクトミニバンだ。とはいえ、選択肢としてはホンダ フリードとトヨタ 新型シエンタの2台に絞られ、これまでも今も激戦を繰り広げている両雄と言っていい。
とはいえ、2代目となる現行型フリードは2016年。対する3代目シエンタは2022年のデビューであり、新鮮度ではすでに7年を経過しているフリードとの差は大きい。
だが、フリードは2022年の年間乗用車販売台数ランキングで6位につけ、2022年ミニバン販売台数NO.1という人気ぶりを維持。
2023年に入っても、乗用車販売台数ランキングで1月9位(シエンタ3位)、2月も11位(シエンタ3位)と、モデル末期とはいえ、超スタイリッシュな特別仕様車のブラックスタイルを追加したこともあって、大健闘しているのである。
■シエンタもあの手この手で功勢!! それでもフリードが強すぎる
モデル途中にシエンタにも2列仕様車が投入されるほど、フリードの存在感は絶大!!
現行フリードと発売期間が重なっている先代シエンタの比較では、シエンタの派手すぎる(!?)エクステリアデザイン、こってりとしたインテリアが持ち味。それに対してフリードはクリーンでシンプルなデザインが特徴で、それがより幅広い層に受け入れられている。走りの質感もリードしていたことが、両車の選択でフリード優勢の原因だったと推測できる。
ただし、シエンタも大いに盛り上がりを見せる。それが2018年のマイナーチェンジだ。エクステリアを派手派手しいものから一新。何しろ、フロントグリル、フロントバンパー、ヘッドライト、リヤコンビランプなどまで刷新。落ち着いた色のボディカラーの追加もあり、以前よりずっと大人しめな印象になったのである。
しかも3列目席を取り払った2列シートモデル=FUNBASEをそのタイミングで新規投入。シエンタの2列シートモデル=大容量ワゴンを望むユーザーの声にも応えたことになる。
当時はアウトドアブームが活発になった頃であり、2019年にはグランパーというアウトドアテイストを纏った特別仕様車も登場して勢いをつけたのだ。
■キャプテンシートはフリードだけ!! 2列仕様車のイメージが強いのもデカい
初代モデルから一貫してフリードはベンチシートとキャプテンシートをラインアップ。そしてこのクラスで選択肢があるのはフリードだけ!!
そして2022年には、愛犬との生活をアピールのひとつとした、クロスオーバーテイストをより強めたシエンタの新型が登場する。だが、先に触れたようにシエンタの新車効果を横目で見つつも、依然フリードが健闘しているのだ。その理由は、クリーンでより親しみやすいデザインだけではない。
初代フリードのキャッチコピーのように「ちょうどいい」サイズ、価格。そして、シエンタとフリードの3列シートモデルの大きな違いとして、2列目席の仕様があるところに注目だ。そう、シエンタは分割ベンチシートのみ(7人乗り)なのに対して、フリードは2列目席キャプテンシート(6人乗り)とベンチシート(7人乗り)を用意している点だ。
コンパクトミニバンにも2列目席の贅沢感ある乗車感覚を望むユーザーにとっては、これはもうフリード一択になる。
また、フリードには初代からフリードFLEXと呼ばれる大容量ワゴンの2列シートモデルを揃え、現在もフリード+というモデル名で2列シートモデルを用意し続けている。シエンタがそれに倣ったのは、すでに説明した2018年のことなのである。
コンパクトミニバンのカタチをした、輸入車で言えばルノー カングーのような2列シートの大容量ワゴンはフリード(+)……という長年のイメージもフリードのユーザー層をより一層、幅広いものにしている要因のひとつではないだろうか。
■一番の差は2列モデルのラゲッジにアリ!? アウトドア勢&愛犬家人気も後押し
フリード+のユーティリティボードは超便利!! 下段に汚れ物などを。上段にマットを敷けば車中泊も簡単にできるのだ
コロナ禍でアウトドア人気が沸騰しているが、両車はアウトドア、キャンプ、車中泊にもうってつけのユーティリティカーと言える。そんな使い方でも、フリードは優位かもしれない。
そう、フリードにはクロスターというさらにスタイリッシュになる、アウトドアシーンに似合うクロスオーバーテイストを強めたモデルがあるのだ(最低地上高は標準車と同じだが)。
しかも、フリード+には荷室を上下に分けるユーティリティボードが標準装備。対してシエンタの2列シート仕様の場合は、荷室を上下に分けるラゲージアッパーボードセットが41800円の純正アクセサリー扱いとなってしまうのだ(けっこう高価だ)。
大人2名+子供1人でアウトドアを楽しむ……というシーンでは、大容量ワゴンと呼べる両車だけに、どちらもアウトドアの荷物をしっかりと積み込むことができるし、大人が真っすぐに寝られるベッド長を確保するシートアレンジを備えているため、もちろん車中泊も可能。
だが、重い荷物の出し入れのしやすさ。繰り返しになるが、荷室を上下に分けられるデッキボードが標準またはオプションという違い、天井高の高さの余裕といった点では、フリード+が有利と見ていいだろう。
さらにアウトドア、そして愛犬用の純正アクセサリーがより充実しているのも、フリード、フリード+のほうと言っていい。
ただしハイブリッド車で、車内外で家電品が使え、アウトドアや災害時に大活躍してくれるAC100V/1500Wコンセント(44000円のオプション)が用意されるのはシエンタだけ。フリードに設定はない……。
■先進安全装備はシエンタが大きくリード……それでも売れるワケって?
デビューしたばかりのため新型シエンタは先進装備で大きくリード。まもなく登場予定の新型フリードはどうなる!?
現状、先進運転支援機能では、ACC機能を使わない一般道でも先行車との距離を一定に保ち、カーブ手前での減速支援などを行ってくれるプロアクティブドライビングアシスト。フリードにないブラインドスポットモニターなどを用意する最新のシエンタが圧倒優位(デビューが6年も新しいのだから当然だ)。
だが熟成された走行性能、快適性を含め、それを補って余りある魅力。そしてユーザーアピールが、7年目のフリード、フリード+にはあるということだろう。なお、今やホンダの屋台骨の1台となったフリードの新型は、2024年登場とウワサされている。ホンダとして、絶対に負けられない、いや、絶対に失敗できない新型投入の戦いがそこにある。
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みんなのコメント
モデルチェンジすると肥大化するので今のサイズを
維持してほしい。
モデルチェンジは避けられないだろうけど
サイズも価格も頑張って欲しいものだ。