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独自の味付けが愉しいボルボの4ドアクーペEV「C40 Recharge ULTIMATE SHINGLE MOTER」

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独自の味付けが愉しいボルボの4ドアクーペEV「C40 Recharge ULTIMATE SHINGLE MOTER」

「C40」は「XC40」と共通のシャーシ、パワーユニットのモデルだ。「XC40」がSUVなのに対し「C40」はクーペルーフのクロスオーバーモデルとして設計、開発された。ボディーサイズも全長(4440mm)、全高(1875mm)は共通だが、全高は「XC40」よりも55mm低い1595mm。最低地上高も5mm低い、175mmとなっている。ちなみに車両重量も2010kgで「XC40」より20kg軽い。

ボルボ初の電気自動車専用モデル

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スタイリングだが、フロントマスクは「XC40」と共通。フロントウインドウの傾斜から「C40」独自の形状となり、テールにかけてゆるやかな曲線で構成されている。ウエストラインは高めで、やや腰高の印象だ。



「C40」のデビューは2021年。ボルボ初のピュアEVとして開発された。日本に導入されたのは、2021年11月。ボルボは2025年までにグローバルで販売するボルボ車の50%を電気自動車(BEV)で構成することを目指している。さらに2030年には販売するすべてのクルマを電気自動車にすることを計画している。

「C40リチャージ」はボルボ初の電気自動車専用モデルであり、販売は未来志向をイメージさせるオンラインのみとなっている。内装だが、高めのシートポジションを採用。ボルボとして初めて、完全なレザー(本革)のフリーインテリアを採用している。



 ボルボは電気自動車で、動物福祉のための論理的な立場を表明している。「C40リチャージ」を第1弾として、今後すべての電気自動車はレザーフリーになるそうだ。一方、先端技術の導入も他社をリードしている。Googleと共同開発したAndroid OSをベースにした新しいインフォテインメントシステムを搭載。Googleのアプリとサービス、ワイヤレススマートフォンチャージへのアクセス、ボルボカーズアプリなどを実行するために必要なデータ通信が含まれている。

 これらの機能は新車登録から4年間、無償提供される。Googleのアプリとサービスは、音声操作、ナビゲーション、ストア経由でダウンロード可能なアプリが利用可能。さらに音声で、温度調整、目的地設定、音楽再生などをハンドルから手を離さずに操作できる。

駆動方式は後輪駆動のシングルモーターへ

 日本への上陸は2021年末からだが、2023年モデルからは、それまでの4輪駆動ツインモーターと前輪駆動シングルモーターのバリエーションを変更。4輪駆動はカタログから落とされ、前輪駆動は、一転して後輪駆動のシングルモーターに改められた。電気自動車という構造上、モーターの位置を動かし、駆動方式を変更するのはたやすいことのようだ。

 ちなみに、駆動方式変更の理由は、「ドライバビリティの向上」(メーカー担当者)だとか。「C40」もモーターの始動と走り出しは、運転者が座席に座り、シフトを動かし、アクセルペダルを踏むだけ。運転席にセンサーが内蔵されており、座ると自動的にスタンバイ体制になり、走ることができる。

 反対に、モーターを停める時は、シフトパネルの横にあるPボタンを押し、ドアを開けて、降りれば自動的に駐車モードになるのだ。この動作も慣れれば、いちいちスタート/ストップボタンを押すことなく、クルマに乗ったり、降りたりすると自動でモーターが動いたり、停まったりする。異次元の体験だった。

 パワーユニットは「XC40」と同じ。電力量は73kWh、最高出力は238PS、最大トルク418Nm。シフトはR/N/Dで、パドルレバーはない。モードは回生モードで、インパネ中央の画角で選択する。回生レベルは2段階+ワンペダルモード。ワンペダルモードは完全停止する設定だ。

 後輪駆動になった「C40リチャージ」のハンドリングは直進時で、やや重めの操舵力をキープ。コーナーではフロントノーズの軽さからハンドルを切りこんだときの動きがシャープ。乗り心地はやや硬めで、このあたりの味付けは「XC40」と異なる。動力性能は、EVらしく、スタートから音もなく、鋭い加速を体験させてくれる。0→100km/hの加速は6秒台。3Lガソリンターボレベルの加速だ。

 クーペルックの室内だが、後席の着座位置はやや高め。足元は狭くはない。ルーフは高めなので、身長170cmクラスでも長距離のドライブは楽しめそう。床面は、中央のトンネルがやや高いので、快適定員は2名。背もたれは、6対4で前倒しでき、荷室の床面とほぼ一体になる。荷室は車体前部のボンネット下にも小型のスーツケースなら収納できそうな空間がある。



 試乗している時に気になったのが、ガラスルーフの存在。ソフトシェードはあるし、UVカットやIRコーティングは施されているが、昨今の日本の酷暑にはとても耐えられない。カタログを見ると、どうやら標準装備のようだが、ノーマルルーフ仕様も必要になるのではないだろうか。「C40リチャージ・プラス・シングルモーター」は699万円~。「C40Cリチャージ アルティメット シングルモーター」は739万円~。

■ 関連情報
https://www.volvocars.com/jp/cars/c40-electric/

文/石川真禧照 撮影/萩原文博

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みんなのコメント

4件
  • zoo********
    この青緑のカラー、なかなか綺麗で目立つ色ですね。
    日本でも選べるのでしょうか?
  • yik********
    これはこれとして、FRボルボを電動化して欲しいな。
    せめてEVコンバージョンキットとか出してくれるとありがたい。
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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