■水性ペン「ポスカ」で手描き痛車!?
愛車に手書きでペインティングした痛車が「お台場痛車天国2024」に展示されました。
どのような特徴があるのでしょうか。
【画像】これ手描きなんだぜ! 彼女ひとりで…描き続けるアートが凄かった! 画像を見る(14枚)
痛車とは元々は「見ていて痛々しいクルマ」が「痛車」の語源とも言われています。
一般的に漫画やアニメーション作品、ゲーム等のキャラクター絵を内外装に施したクルマを指しています。
なお最近では「痛々しさ」を感じさせないスタイリッシュなカスタムや、一見痛車には見えないおしゃれな貼り方をした痛車も台頭してきました。
いまや痛車は日本が世界に誇る自動車文化のひとつとして認識されています。
今回の「お台場痛車天国2024」では1000台を超える痛車が展示されました。
その中でも「手描き」でキャラクターの絵をボディに施したとある痛車が話題に。
この痛車のオーナーは千葉県在住の「子武 絡斗(コタケ ラクト)」さんです。
クルマはトヨタが1994年に発売したトヨタの5代目「コルサ」で、子武 絡斗さんのは4E-FE型1.3リッター直列4気筒エンジンを搭載するハッチバックモデル(EL51)となります。
コルサはターセルやカローラIIとともにトヨタのコンパクトカー三姉妹を形成したことで有名ですが、最近では滅多に街中で見かけないモデル。
子武 絡斗さんとコルサの出会いはまだ免許を取る前、インターネットでコルサの画像を見つけ、一目惚れしたと言います。
その後、20歳の時にコルサのセダン、21歳にはコルサのハッチバックを手に入れるほどの熱狂ぶりを見せています。
入手した当初は1987年11月公開の大ヒット作「私をスキーに連れてって」の雰囲気を意識し、ノーマルの状態にスキーキャリアやイエローフォグを装着していたようです。
ですが、徐々に「走りのコルサ」へと方向を転換、車高を落とすだけでなくマフラーのサイド出し加工も自身でおこないました。
希少色「ライトパープリッシュブルーマイカメタリック」のボディはどんな風景とも調和しますが、そこへ走りの要素を加えることで、唯一無二の迫力ある1台へと仕上がっています。
そしてそこでとどまることなく、子武 絡斗さんはこのコルサを痛車にしようと決心します。
痛車は一般的にシートへイラストなどを印刷したステッカーを車体に施工。
ですが、子武 絡斗さんの場合はステッカーではなく、水性ペン「ポスカ」を使ってイラストを車体に描いています。
ツイッター上で同様にポスカを用いてボディにイラストを描いた人を見つけたことをきっかけに自分でもチャレンジしようと決め、ステッカーやラッピングよりも迫力のある痛車作りにのめり込んでいきました。
子武 絡斗さんが最初に完成させた手描き痛車は、ご自身のコルサを擬人化したオリジナルキャラクターをあしらったものでした。
その後、2023年9月に大阪・万博記念公園で開催された「EXPO痛車天国2023」に出展した際は会場現地で絵を描くライブペイントを同じ趣味を持つ奥様と二人で実行、愛を感じさせる痛車が完成しました。
キャラクターはアメリカのアニメーション作品「パワーパフガールズ」の日本版「出ましたっ!パワパフガールズZ」、そして原作コミック第50巻に登場した別世界のパワーパフガールズ「パワーパンクガールズ」です。
元々ドラマやゲームを通して好きだったアンダーグランドな世界観のモチーフとし、ストリートで見かけるようなグラフィティを意識したデザインにしたと言います。
初めてポスカで痛車をした時は、「ムラなく綺麗に描きすぎてしまったせいでポスカとは思ってもらえなかった」と子武 絡斗さんは語ります。
そのため、その次の仕様では「手描き感」を重視し、少し雑目に、ムラなども取り入れつつ適度に「ストリートアート」らしさを出したとのこと。
今回の「お台場痛車天国2024」では前回出展時のようなライブペイントは実施しなかったものの、実際に使っているポスカを地面に散りばめて展示、よりストリートチックな雰囲気を醸し出したと言います。
会場ではそのユニークな展示に多くの来場者が足を止め、「手描き」のイラストを間近で観察する様子が印象的でした。
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