29歳で人生初のフェラーリを購入した『GQ JAPAN』の編集部員のイナガキが、ひょんなことからまたフェラーリを購入した! はたして、2回目の“跳ね馬ライフ”はいかに?
なんでこんなに実用性が高いの?!
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春はオープンカーにピッタリな時期だ。先日、桜が舞い散る明治通りを運転した。あれは花見気分に浸れて、楽しかったなぁ。
わがカリフォルニアはフェラーリ初の電動開閉式リトラクタブルハードトップを搭載する。以前にも「スーパーアメリカ」と呼ぶ「575M」ベースのオープンモデルはあったものの、こちらはタルガトップで、かつ限定車。対するカリフォルニアはフルオープンで、量販車だ。つまり、誰もが気軽にフェラーリのオープンカーライフを堪能できるのだ。
この電動開閉式リトラクタブルハードトップは、ベバスト社との共同開発だ。べバスト社ってなんぞや? と、思い、調べると、ドイツに本社を置く自動車部品メーカーだった。メルセデスやBMWのサンルーフ開発などを手掛けてきたという。日本では、ダイハツ「コペン」の「アクティブトップ」を共同開発。電動開閉式リトラクタブルハードトップにおけるノウハウでは、世界トップクラスという。なるほど。たしかにイタリア車というだけでイメージしがちな、壊れそうな動きは一切ない。
フェラーリの公式ウェブサイトには「複数の動作が連続的に展開するのではなく、同時に進行するという点で他と一線を画しており、開閉サイクルにかかる時間が最適化されています。事実、カバーと折り畳まれたルーフの双方が同時に動くため、一連の動作が数秒で完了します」と、記されていた。スムーズさに感心したのは、計算された開閉動作にあったのだ。
しかも、オープンにすればミッドフロントに搭載したV8エンジンがダイレクトに聞こえるのが嬉しい。かつての愛車である「360モデナ」は、キャビンのすぐ背後にエンジンを搭載していたがゆえに、甘美なエンジンサウンドが良く聞こえていたのに対し、カリフォルニアは若干マイルド。遮音性も違えば、クルマの特性も異なるので、致し方ない……と、思っていたが、オープンにすれば見事悩みは解決! さらに豪快なフェラーリサウンドを求めるべくマフラーを換装するぐらいなら、オープンモデルを買えばいいように思う。
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実際、荷室は広い。それなりのサイズに達する電動開閉式リトラクタブルハードトップを格納しなければならないので、荷室部はある程度の広さを確保しなければならないからだ。かつて乗っていたボルボ「C70」(2代目)も、カリフォルニアと似たようなシステムを搭載していたため、荷室は広かった。
そういえば先日、鹿児島帰りの友人を羽田空港まで迎えに行ったときもスーツケースや大量のお土産を難なく積めた。一部のワレモノは、リヤシートに置いてからシートベルトでサポート。足りなければリヤシートの足まわりも荷物起きに活用できるから本当に便利。実生活では、月に1~2回しか乗らないのでそこまで使い倒していないものの、本気で“日常の足”にしても、そこまで困る場面はないだろう。ルーフを格納していれば、外から簡単にリヤシートへアクセス可能なので、荷物を“ポンっ”と投げ込めるのも楽チン。
ルーフがあればあったで、それなりに静かで快適な車内空間を楽しめる。もっとも、フェラーリに静粛性を求める人はいないだろう。重要なのは、異音がまったくない点だ。高速走行中でもルーフから“ミシミシ”といった音は聞こえない。金属製ゆえ、布製にありがちな“バタバタ”といった音もしない。
唯一不満なのは走行中に開閉出来ない点だ。現行の「ポルトフィーノ」は、低速域であれば開閉可能なのが羨ましい。もっとも、約20秒で開閉出来るのでさほど困らない。突然の雨が降り出したら困るかもしれないが、そういった曇天時には乗らないので、なおさら困らない。
気軽に、そして便利にフェラーリの魅力を味わえるカリフォルニアであるものの、ひょんなことから手放すこととした。なぜか!? 次回、理由を綴りたい。別れは突然やってくるのだ……。
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33歳、フェラーリを買う──Vol.1 転機はある日、突然やってくる29歳で人生初のフェラーリを購入した『GQ JAPAN』の編集部員のイナガキが、ひょんなことからまたフェラーリを購入した! はたして、2回目の“跳ね馬ライフ”はいかに?33歳、フェラーリを買う──Vol.2 そのフェラーリ、安くなりませんか?29歳で人生初のフェラーリを購入した『GQ JAPAN』の編集部員のイナガキが、ひょんなことからまたフェラーリを購入した! はたして、2回目の“跳ね馬ライフ”はいかに?33歳、フェラーリを買う──Vol.3 購入29歳で人生初のフェラーリを購入した『GQ JAPAN』の編集部員のイナガキが、ひょんなことからまたフェラーリを購入した! はたして、2回目の“跳ね馬ライフ”はいかに?【過去記事】33歳、フェラーリを買うVol.1 転機はある日、突然やってくる
Vol.2 そのフェラーリ、安くなりませんか?
Vol.3 購入
Vol.4 フェラーリとローンとリセールバリュー
Vol.5 納車
Vol.6 スーパーカーと自動車保険
Vol.7 スーパーカーのタイヤ選び
Vol.8 カーナビ問題
Vol.9 実用的でなにが悪い!
Vol.10 21万7500円の効果
Vol.11 いきなりトラブル発生!
Vol.12 いざ車検!
Vol.13 故障判明
Vol.14 フェラーリの車検は怖くない!?
Vol.15 ちょっと旧いフェラーリの“カーナビ問題”解決へ
Vol.16 スーパーカーにカーナビは不要か!?
文と編集・稲垣邦康(GQ) 写真・安井宏充(Weekend.)
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ウンザリ
もう読む気にはなれません。