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空腹時に目にすると辛い!? 探したら結構ある「美味しそう」な車名のクルマたち

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空腹時に目にすると辛い!? 探したら結構ある「美味しそう」な車名のクルマたち

 この記事をまとめると

■美味そうな車名のクルマを探してみた

【これぞ名車の証し】車名ではなく「型式」で愛されたクルマたち

■お惣菜よりはどちらかというとお菓子屋甘い物のような車名が多い

■国産車のみならず輸入車にもその手のクルマが結構ある様子

 Mission! 美味そうな名前のクルマを探せ

 エンスーたる者、仮にダイハツ ムーヴ ラテという車名をたまたま耳にしたところで、いちいち「飲み物のラテ」のことを脳裏に浮かべたりはしない。

 ムーヴ ラテと聞いて思い浮かぶのは「うむ、2004年発売の軽自動車か。基本エンジンはEF-VE型直3DOHCで、『ぬいぐるみ系』という新ジャンルを創出した、ある意味偉大な1台ではあったな」というようなものでしかないのだ。

 だが「のどが渇いているとき、とりわけ“甘い飲み物”を欲しているとき」にムーヴ ラテという車名を聞いてしまうと、もういけない。エンスーであっても、思わず「そういえばスタバのラテに砂糖どっちゃり入れて飲みてえな……」などと、どうでもいいことを連想してしまうのだ。

 本稿ではそんな、エンスーであっても「のどが渇いているとき/腹が減っているとき」に聞くと、思わず「美味しそう……」と図らずも連想してしまう車名の数々を挙げてみよう。挙げたところで意味も生産性もないのだが、仕事がなくてヒマなのだ。貴殿も、おヒマなときに本稿をお読みいただけたら幸いである。

 さて、冒頭で例として挙げたダイハツ ムーヴ ラテと同じ「甘い飲み物系」の車名としては、ムーヴ ラテのある意味後継モデルである「ダイハツ ミラ ココア」がある。これまた普段は別に何も思わないが、脳が甘いものを欲しているときに聞くと、無性にバンホーテンのココアパウダーをホットミルクで溶かし、砂糖をどっちゃり入れて飲みたくなるものだ。

 ミラ ココアにしてもムーヴ ラテにしても、いわゆる女性をターゲットとした軽自動車が「甘くてカワイイ感じ」を車名に用いたのは、その良し悪しは別として、理解はできる(カフェラテは必ずしも砂糖を入れるわけでもないだろ? という正論はおいといて)。

 だが、スズキ カプチーノは、今となってはけっこう硬派なエンスーに愛されている軽FRスポーツだが、開発当時は「カプチーノ」の語感に現れているような「かわいい感じ」を狙っていたのだろうか?

 クルマに詳しくないため当時の事情をよく知らないのだが、いずれにせよ、普段はまったく思わないが、ちょっとコーヒーでひと息いれたいときにたまたま仕事でスズキ カプチーノに関する原稿を書いていると、コーヒーのほうのカプチーノをシナモンスティックでかき混ぜながら飲みたくなる瞬間は、確かにある。

 そのほか、甘いもの系の「そのものズバリなネーミング」としては「スバル シフォン(ダイハツ タントのOEM供給車)」と三菱トッポがあるだろうか。

 そのものズバリなので説明するのも野暮な話だが、前者の車名を見ればシフォンケーキが食いたくなり、後者ではお口の恋人であるロッテ株式会社のロングセラー商品であるアレが食べたくなる。

 そして、甘いものではないが「そのものズバリ系」のネーミングとしては「三菱 ピスタチオ」があるだろう。

 1999年に自治体と公益企業向けにごく少数が受注生産販売された、ミニカをベースとする小型ハッチバックだが、そんなことはもはやどうでもよく、ビールを飲んでいるときに、40台のみが販売されたという三菱 ピスタチオのその後について考えていると、「あ、そういえばピスタチオ食べたいな。お菓子箱の中にあったっけ?」と思うのである。

 探してみると「美味そうな車名」のクルマが大量に

 そのほかの「そのものズバリ系」は「日産ピノ」と「日産エスカルゴ」、あるいは「オペル マンタ」があるわけだが(マンタ=体重約3tのエイ。食用ではないが、食えないこともないらしい)、筆者がここで本当に議題としたいのは「なんとなく系」の美味しそうな車名についてである。

 たとえばマツダの往年のセダン「ルーチェ」だ。

 これまた普段は「うむ。1966年から1995年まで、5代にわたって生産されたあれか。子どもの頃、2代目はけっこう好きだったな」などと思うだけだが、腹が減っているときに「ルーチェ」と聞くと、「森永ルーチェ(MORIAGA LUCE)」という、ありもしないチョコレート菓子のロングセラー商品を夢想してしまうのだ。

 この「なんとなく系」というか、正確には「お菓子のロングセラー商品系」は輸入車の車名に多い。

 ベントレーの「ミュルザンヌ」は株式会社ブルボンが昭和40年代から作っていそうなイメージがあり、フェラーリの「ポルトフィーノ」は、ブルボンのミュルザンヌに対抗して別メーカーが発売した、細長いクッキーの中にチョコレートが入っているお菓子であろうか。パッケージの色味はミュルザンヌが紫基調で、ポルトフィーノはオレンジ基調……のような気がする。

 さらに、この2製品に対抗するべく生まれたチョコレート菓子が、株式会社 東ハトの「レヴァンテ」だ。言うまでもなく本当はマセラティ製SUVの車名だが、上の句(ブランド名)なしで下の句(車名)だけを聞くと、上品なチョコレート菓子を想像してしまうことはたまにある。

 だが――いや「だが!」と力むほどの話ではないのだが、同じイタリアのSUVでもアルファロメオの「ステルヴィオ」は、美味しそうというよりは健康食品の香りがある。

「ステルヴィオ1000」。そんなサプリメントを、かつてどこかで見たような気がする。気のせいだとは思うが。

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