■元祖「量販EV」のリベンジ計画は間もなく実施される!?
2024年3月25日、日産は新たな経営計画「The Arc」において、今後3年間で30車種の新型車を投入すると発表。同時に25車種のシルエット映像も公開しました。
なかでもその映像で先頭を走るクロスオーバーSUVモデルが、2010年より日産の電動モデルをリードし続ける「リーフ」の次期モデルでは、と話題を呼んでいます。
【画像】めちゃカッコいい! 日産「次期型SUV!?」を画像で見る(30枚以上)
2021年に日産が発表した長期ビジョン「Nissan Ambition 2030」は、「クルマの電動化」を戦略の中核とし、移動と社会の可能性を広げるワクワクするクルマと技術を提供するというものでした。
ここで、2030年度までに電気自動車15車種を含む23車種のワクワクする新型電動車を投入し、グローバルの電動車のモデルミックスを50%以上へ拡大するとアナウンスされています。
そして前述の通り、3月25日には価値・競争力・収益性を向上させる新たな経営計画のThe Arcを発表し、2026年度までに16車種の電動車両を含む30車種の新型車を投入すると、改めてのアナウンスをしたことをご存知の方も多いことでしょう。
国産メーカーとしてはいち早くBEVをリリースしてきた日産だけに、今後の展開が気になるところですが、日産の電動車の急先鋒といえばBEVのリーフであることは間違いありません。
現在は2世代目が販売中のリーフですが、2026年度までに登場する16車種の電動車両の中に、3代目リーフが含まれていることは確実でしょう。
そこで今回は、3代目リーフがどんなモデルになるのか考えてみたいと思います。
リーフは、2010年12月に初代モデルが登場し、2017年9月に現行型となる2代目が登場。2019年1月には大容量バッテリーを搭載した「e+」も追加され、日常使いにも十分な航続距離を持つ電気自動車として、多くのユーザーから支持されています。
ただまもなく登場から7年が経過し、やや商品力に陰りが見えてきたのも事実。
特にプラットフォームは初代のキャリーオーバーであるため、更なる進化を目指すのであればプラットフォームから一新する必要があるでしょう。
■次期「リーフ」のヒントはコンセプトカー「チルアウト」にあった!
3代目リーフのヒントとなりそうなのは、昨年11月に発表された「欧州におけるEV化を加速させる」というプレスリリースです。
この中で、英国で生産される主力車種であるリーフのほか、「キャシュカイ」(日本名デュアリス)や「ジューク」も将来のEV化を決定したと記されていました。
さらにこの3つの次期モデルは、過去に発表されたコンセプトカーである「チルアウト」、「ハイパーアーバン」、「ハイパーリンク」からインスピレーションを得ているとされており、ハイパーアーバンとハイパーリンクはSUVスタイルを持っていることから、キャシュカイとジュークに発展すると考えられます。
となると、次期リーフのモチーフと言えるのはチルアウトということになるでしょう。
確かに先日発表されたThe Arcのコンセプトムービーの中には、先頭を走るクーペクロスオーバーSUVスタイルの車両が存在しており、ボディラインやヘッドライトの点灯状態が、チルアウトによく似ているように思えます。
このチルアウトは、CMF-EVプラットフォームを採用し、e-4ORCEを搭載しているという情報しか明らかとなっていません。
しかしどうやら次期リーフは、クロスオーバースタイルをまとったスタイリッシュなモデルに一新されるのではないでしょうか。
※ ※ ※
The Arcの発表では、年度ごとの投入車種数も公開しています。
直近の2024年度には、日産「ムラーノ」「パトロール/アルマーダ」「キックス」と、インフィニティ「QX80」のSUV4車種が発売されることが明らかにされており、次期リーフはまだすぐには出てこないことがわかります。
続く2025年度には、1車種の新規モデルと5車種のフルモデルチェンジが予定されているとのこと。
そうなると、映像で先頭を走っていた(と思われる)次期リーフは、早くとも2025年にも登場することになりそうです。
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みんなのコメント
EV推進はむしろ欧米の自動車メーカーを弱体化させることになりそう。メルセデスも片足程度にしていたのはある意味冷静だった。トヨタのハイブリッド戦略も中途半端と非難していたが、今となっては中道(というより王道)だったと言える。