「ゆっくりキャンプを楽しめるオフロード車」を突きつめたらこうなった
トヨタ「ランドクルーザー70」のオーナーたちによって年1回、山梨県のスタックランドファームオフロードコースで開催されている「LC70オーナーズクラブジャパン全国ミーティング」。ノーマル仕様からカスタム車までさまざまなランクル70とオーナーが集い、語らっても良し、走っても良しと、とくに決まりはない、趣味的なオーナーズイベントだ。2022年9月に行われた会場から、気になったランクル70とオーナーさんをご紹介しよう。
トヨタ「ランドクルーザー70」が90台集結!! やっぱり日本の悪路キングは「ランクル」だったことを痛感した全国集会とは
30周年で国内初導入された「荷台つき」ランクル70
1984年デビューのランクル70は2004年で国内販売をいったん終了したが、2014年~2015年にかけて発売30周年を記念し、それまで国内未導入だったモデルが期間限定で販売された。この再販/記念モデルには4ドアバンに加え、ランクル70として国内で初めてのダブルキャブ・ピックアップトラックが設定されている。このピックアップは4ドアバンに対して、全長は+460mmの5270mm、ホイールベースは+450mmの3180mmとなっていた。
そのビッグサイズと独自のスタイルが目立つ、ダブルキャブピックアップトラックでミーティングに参加していたオーナーの武山さん。このクルマにたどり着くまで、ランクル40やディフェンダー、ジムニーなどで「散々」オフロードを走ってきたという武山さんが、ランクル70のピックアップを購入したのはどういった理由からなのだろうか。
特注の幌で圧倒的な積載量を確保
「競技などにも出ていて、リフトアップして35インチのタイヤ履いてウィンチ付けてなんて遊びをやっていたのですが、いい歳なので、ほぼノーマルにしてゆっくりキャンプを楽しめる仕様で作ろうと。それでラゲッジのスペースが確保できるピックアップにしました。ランクル70にしたのは、壊れないクルマということで日本製、本物のオフローダーというとランクル70しかありませんから。それにキャンプ場など、どこに行っても、これの上でテントを出していると雰囲気がありますからね」
4ドアバンに対して平面の広いラゲッジスペースが確保できるピックアップ。キャンプ道具を積みっぱなしにしたいことを考えると、トノカバーでは高さ的に制約が出てきてしまう。そこで武山さんはベッド(荷台)用の幌を特注でオーダーし、ベッドは最大600kgの荷物が搭載できるスペックとなっている。さらにこの個体を選んだのは、当時メーカーオプションとして設定されていた、電動デフロックと電動ウィンチが装着されていたのも大きかったそうだ。
ルーフテントも搭載して移動もキャンプも大満足
このピックアップ仕様ランクル70を3年くらい前に走行距離1万5000kmで購入し、現在は約2万kmということで、約5000kmの距離をともに走っている武山さん。ピックアップの積載量にはもちろん満足しており、ホイールベースが長いこともあって直進安定性が良く、高速での移動が楽なのも気に入っているという。また、ダブルキャブということで、屋根にはルーフテントを搭載できるのも嬉しいポイントだ。
半面、都心部ではそのディメンションから、取り回しには少し苦労することもあるそうだ。ただし、基本はキャンプなどアウトドアシーンでの使用なので、その要素が気になることは少ないそうだ。
「上がりの1台というか、最後まで乗り続けようと思っています」。そんな言葉からも、武山さんの満足度がうかがえるだろう。
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