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トーヨータイヤがなぜガチのワークスで挑む?? プロクセスとGRコペンが「聖地」富士で躍動す!!

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トーヨータイヤがなぜガチのワークスで挑む?? プロクセスとGRコペンが「聖地」富士で躍動す!!

 8月15日に富士スピードウェイで行われたK4GP 10時間耐久レース。軽自動車だけで行われるこの耐久レースにTeam TOYO TIRESがGRコペンでエントリーした。TOYOタイヤとして何故K4GPに挑戦するのか? そして豪華ドライバー陣で挑んだレースの行方は? ドライバー陣の声と共にリポートしていく。

文/西川昇吾、撮影/池之平昌信

トーヨータイヤがなぜガチのワークスで挑む?? プロクセスとGRコペンが「聖地」富士で躍動す!!

■豪華ドライバーでモータースポーツを盛り上げる

Team TOYO TIRESはレーシングドライバーの木下隆之選手など豪華ドライバーでK4GPに挑んだ

 K4GPは20年以上富士スピードウェイで開催されている伝統的なレースだ。既存の軽自動車から、軽自動車のエンジンを使用したオリジナルのマシンまでバラエティー豊かなマシンがエントリーしている。また、耐久レースであるため使用できるガソリンの量と最低給油回数が定められているのが戦略のポイントとなる。

 Team TOYO TIRESは過給機付きの既存新規格軽自動車で争われるGP-3Fクラスに参戦。今回の参戦の背景にはモータースポーツのエントリーカテゴリーをTOYOとして、もっと盛り上げたいという願いがあったそうだ。そのような考えからユーザー数の多い軽自動車のモータースポーツに参戦しようとなったとのこと。

 ドライバー陣はTOYO TIRESのアンバサダーを務めるモータージャーナリストでレーシングドライバーの木下隆之選手、同じくモータージャーナリストでTOYO TIRESと共にラリーに挑戦する竹岡圭選手、Team TOYO TIRES DRIFTからはD1グランプリに参戦している川畑真人選手、D1 Lightsに参戦している玉城詩菜選手、そしてeスポーツ出身で実車経験もある宮園拓真選手という豪華な5人のドライバーラインアップでの参戦となった。

 使用するマシンはGRコペンで、レースに向けてサスペンションとブレーキなどの足まわり、ラジエーターやインタークーラーといった冷却関係を強化し、エアロパーツを装着した。そして、足元は当然TOYO TIRESだ。

TOYOのスポーツブランド「PROXES」シリーズの一つであるTR1。幅広いニーズに応えるスポーティータイヤ

 装着されたタイヤはTR1でサイズは165/55R15。TR1はスポーツブランド「PROXES」シリーズのアイテムで、ドライバーの要求に応える確かなハンドリング性能と独創的なデザインが魅力のスポーティータイヤだ。街乗りからワインディング、カスタマイズまで幅広いニーズに対応している。

■TOYOのスポーツタイヤ「TR1」が本領発揮!!

エントリー台数は驚異の130台!! 8時から10時間後のゴールを目指す

 8:00にレーススタート。スタートドライバーは経験豊富な木下選手が務めた。序盤から燃費重視のマシンが居たり、序盤に順位を上げることを目標としたマシンが居たりと各車のペースは様々。

 しかもエントリー台数は130台もいる。そのような他にはない混戦の中でも約1時間のスティントを木下選手は無事に終えた。ウェットからドライへと移り変わる難しいコンディションであった。タイヤの感触を木下選手に聞くと

「全然イイね! ドライになって路面が暖まると乗り心地重視でグニャっとした感じになるかと思っていたけど、そんな雰囲気が無くて安定しているよ。スポーツ走行も楽しめるタイヤだね」と好感触を持っている印象だった。

 木下選手からバトンを受け継いだ玉城選手も1時間ほど走行。ドリフト経験は豊富だが、レースは初めてという玉城選手は、途中導入されたSCや燃費走行に戸惑いながらも無事に次の川畑選手へとバトンを繋げた。

 続く川畑選手は2時間弱程度のロングスティントを担当した。回転をセーブしながら無駄な失速をしないように丁寧なスロットルコントロールと数年ぶりのレースとなったので、無事にマシンを次のドライバーに渡すことを意識したそうだ。ドリフトでの繊細なスロットルコントロールが燃費走行でも生かされていた。

レース終盤には強い雨が降るがTOYOタイヤの「TR1」は様々なコンディションでも安定していた

 続く竹岡選手も1時間40分ほどのロングスティントを担当。竹岡選手も回転数とスロットルコントロールを意識した我慢のスティントとなったそうだ。ここまで連続走行をしてきたタイヤの雰囲気を聞いてみると

「タイヤのグリップ変化はすごく緩やかな感じ、スポーツ走行をしてもライフが長くて最後までしっかりと使えそうな印象」とコメント。耐久レースだからこそ、TR1の扱いやすさを実感している様子であった。

 竹岡選手の次は宮園選手が担当。eスポーツでのイメージトレーニングや木下選手からの燃費走行のアドバイスを基にドライブ。スティント途中から雨に降られたが、安定したペースだった。帰ってきてコメントを聞くと内圧も安定していて長時間走行の後でもタイヤは非常に扱いやすかったそうだ。

 そして再び玉城選手がドライブ。このタイミングで雨が強まり、SCランが長く続く形となった。このスティントの多くがSCランとなってしまったが、4~5周ほどレーシングスピードで走行した玉城選手は

「ヘビーウェットでも安心して走れます。特にしっかりと縦のトラクションがかかる印象ですね。」とコメント。慣れないレースながらも安心して走行できたのはTR1があったからこそだろう。

■10時間の長時間レースを完走!! 見えてきた課題とは?

無事に10時間レースを終えTeam TOYO TIRESはクラス9位となった!!!! 今回見えた課題の改善に期待だ

 そして最後のスティントは木下選手が担当。再び雨が止んでくるコンディションとなったが、無事にチェッカーまでマシンを運んだ。スタートとゴールを担当した木下選手によると

「タイヤは最初から最後まで安定していて扱いやすかったね。今日は色んなコンディションでレースが出来たのがタイヤメーカー的には大きな収穫だったね」と語っていた。

 クラス9位でK4GP 10時間耐久を終えたTeam TOYO TIRES。「それぞれのチームに独自のノウハウがあり、簡単には勝たせてくれないのがこのレースの難しさ、もっと研究しないと」と木下選手はレースを振り返っていた。

 竹岡選手は「まずは無事に完走出来てよかった。キレイに燃料を使い切り、タイヤを持たせることが出来た。耐久レースらしいエンジョイが出来た」とレースを振り返っていた。

 このレースでドライバー、そして各種マネジメントを担当した宮園選手に話を聞くと「次回の参戦も前向きに検討したいです。近年のTOYO TIRESとしてレース競技は初めてだったので、足りない部分がありました。次回は今回見えた課題点を改善したいですし。マシンもバージョンアップしたいですね!」と強く語っていた。

 今後TOYO TIRESがどのように軽自動車のモータースポーツを盛り上げていくのか? その将来が楽しみな第一歩となった。

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