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トヨタ「キャバリエ」の主査は「プログレ」や「センチュリー」も担当していた!? 実は丁寧に「トヨタ化」された心地よいクルマでした【カタログは語る】

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トヨタ「キャバリエ」の主査は「プログレ」や「センチュリー」も担当していた!? 実は丁寧に「トヨタ化」された心地よいクルマでした【カタログは語る】

3代目シボレー キャバリエのトヨタ版

かつてGMにあったシボレー「キャバリエ」は初代が1982年に登場しており、トヨタ「キャバリエ」はその3代目(1995年)をベースに仕立てられたモデルだった。ちなみにキャバリエの車名自体は、もともとはイギリスのボクスホールがGM/オペルつながりで1975~1995年まで生産していた車種の名で、このモデルは1981年登場の2代目からはGMの世界戦略車のJカーへと発展。このJカーの兄弟車には、いすゞ初代「アスカ」、オペル「アスコナ」などがあった。

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日米貿易摩擦への是正策として輸入してOEM販売することに

話をトヨタ キャバリエへと進めると、このクルマは当時、アメリカとの貿易不均衡(安く品質のいい日本車がアメリカで売れていた)を是正するためのいわば策のひとつ……そんな背景から誕生したクルマだった。

じつは当時、発売前にとある場所で試乗と実車に触れる機会があり、そこでこのキャバリエの開発主査(というより担当主査)から話を聞いた覚えがある。覚えがある……などと曖昧な表現なのは、その時の取材がどういうわけか本や記事として日の目を見ることがなかったからで、したがって通常であればさまざまな事実関係の裏付けとなるような本、資料などがまったく手元にないからだ。

ただし筆者の記憶を頼りにすれば、キャバリエの主査を務めたのは当時、前後して「プログレ」、2代目「センチュリー」などの主査もおやりになったNさんで、取材現場で直接話を聞いたのは確かだったはず。で、その話を聞きながら、日米の関係を悪化させないためにトヨタがひと肌脱ぎ、その陣頭指揮に当たったのがNさんなんだなぁ……と思った覚えがある。

単なるバッジエンジニアリングではなく細部までしっかり「トヨタ化」

そんな実車だが、ともかく微に入り細を穿ちといった感じで、かなり力の入った「トヨタ キャバリエ化」が実行されていたのは事実。

「コクピットを右ハンドル化するのにともない、日本人の体格に合わせたステアリング位置、ペダル配置、ヒップポイントをセッティング。ターンシグナルレバー、ワイパーレバー、パーキングブレーキレバーなど各スイッチ、レバー類も、改めて適切な場所に配置しました。」(カタログより)などはその一例。

ペダル配置、シート位置を修正した話はたしか取材現場で主査のNさんから直々に聞き、「トヨタらしいなぁ、神経が細やかなNさんらしい話だなぁ」と思ったことをよく覚えている。

ターンシグナルレバーとワイパーレバーがステアリングコラムの左右で入れ替えてあったのが現車を見ればわかったことだが、ターンシグナルレバーは、当時の他の近いクラスのGM車(ポンティアック「グランダム」)などはレバーを倒すとパチン! と強いクリック感が返ってきた覚えがある。だが、キャバリエではそういう記憶がなく、あるいはレバーそのもののモノが違ったか、操作タッチもチューニングされていたのかもしれない。

メーターもスピードメーターが180km/hフルスケールで、内側にマイル表示の併記がないものとなっていたこと、どれかのトヨタ車で見覚えのある電動格納式リモコンドアミラーのスイッチが備わっていたことなどは運転席に座って見回して発見できることだった。チルトステアリングも、ことによるとステアリング位置の修正にともない、日本仕様で追加された機能だったかもしれない。

走りも穏やかで心地よいクルマだった

ところでトヨタ キャバリエの実車は、全長4595mm×全幅1735mm×全高1395mm(セダン)と、当時のトヨタ車では中級クラス相当のボディサイズで、車両重量は1300kgほど(クーペは1310kg)。このボディに排気量2.4Lの4気筒DOHC(150ps/22.1kgm)のエンジンを搭載していた。

なので(このことは比較的よく身体で覚えていることだが)アクセルをグイッと踏み込むような走らせかたをする必要はまったくなく、深呼吸をした後のようなリラックスした気分で穏やかに走らせるとクルマの魅力を引き出せる……そんな印象だった。

サスペンションもなんらかの日本仕様化が入っていたかもしれないが、セダンとクーペでは設定に大きな差はなかったはずだ。タイヤはオールシーズンが標準(セダンが14インチの70、クーペは15インチの65だった)で、横力を無理にかけるような走りは不向きだったが、コンパクトだがアメリカ車らしく乗り味も穏やかで、その意味では普通に乗れる乗用車だった。

静粛性関連でもトヨタの手が入れられていたはずだが、決して静謐ではなく、決して高級感を前面に出しているわけではないまでも、メカ的にストレスなく自然体でクルマが走る雰囲気が味わえた、カジュアルで心地いいクルマだったように思う。

アメ車ながら150万円以下のバーゲンプライスが付いたことも

そういえば「かもしれない」「だったように思う」と断定を避ける表現を連発しているついでに書かせていただくと、クーペのリアクオーターウインドウの形状は、当時のGM繋がりで言うと、どう見てもオペル「ベクトラ」のリアクオーターウインドウと共通だったのでは? と着目していたことを思い出した。ただ当時はそれ以上にウラをとった取材はしておらず、以来、真相は不明だが、果たしてどうだったのだろう?

後期には所ジョージをCMに起用、若いユーザーをターゲットにした広告展開もあった。また一時期は輸入アメリカ車ながらなんと150万円を切るバーゲンプライス(1999年11月、クーペ24Sで149.9万円)が付けられたことも。だが、今ひとつ販売が奮わずシュリンクしたのは残念だった。

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みんなのコメント

8件
  • sup********
    新車で購入した瞬間、査定が0円になることで有名な車でした
    内装はチープでブレーキの利きが悪いという味のある特徴がありましたね
  • kor********
    トヨタは所さんをCMに起用するなど販売に気合を入れていたにもかかわらず全く売れず、警察庁に大量納入され全国各地で捜査車両として目立ちまくってた。
    ある意味キザシの先祖的存在。
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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