日産のコンパクトハッチバック「ノート」が一部改良を受けた! 新しいノートに小川フミオが早速乗った。
デザイン一新
新しいBMW5シリーズ ツーリングがやってきた!──GQ新着カー
日産ノートのデザインが変更された。2024年1月に登場したマイナーチェンジ版は、フロントマスクの意匠が一新されるとともに、いくつもの新機能が採用されている。乗ると、日産自慢のシリーズハイブリッド「e-POWER」は、「やっぱりいいなぁ」と、感心した。
ノートは、一見して新しい。「セレナ」との共通性を感じさせる「デジタルVモーション」なるデザインテーマのおかげだ。バンパーを車体と同色にしたことをはじめ、グリルの色も車体色に応じて2種類用意されている。
ノートのいいところは、パワー感だ。ごく低速からスムーズなトルクを出し、発進から中間加速にいたるまで、ぐんぐん速度を上げていくモーターを使ったパワートレインは、扱いやすいうえに、洗練された印象が強い。
日産のe-POWERは、充電なしでこのモーターによる走りの恩恵にあずかれるところにある。1.2リッターエンジンが駆動用バッテリーへの充電機能を受け持つ、シリーズハイブリッドだからだ。
今回乗ったのは、4WDの「X FOUR」なるモデル。後輪駆動用にモーターをもう1基搭載する。滑りやすい路面での走破性の高さを日産では謳ういっぽう、一般路面では発進時により力強い出足がメリットだろう。
足まわりはしっかりしていて、ハンドルを切ったときの車体の動きもよい。サスペンションの動きにもうすこしストローク感があるとより快適性が強くなるように思ったものの、このサイズのクルマで不満はあまり出ないだろう。
さらにいい点は、室内が圧倒的に静かなのと、インテリアの意匠が落ち着いていてクオリティが高い点。私が乗った仕様は、シート地がグレーとベージュの細かい組み合せ。ピラーも天井も同系色で、これがとてもよい。後席の空間的余裕も高く、前後席を使うファミリーカーとしても高得点をあげたい。
運転支援システム「プロパイロット」を使うと、ステアリングホイールに設けられた作動ボタンのひと押しで、先行車の追従走行を開始し、車線を読み取ってカーブでは操舵支援してくれる。これはホントよく働く。
フロントマスクは、立体的になってヘッドランプも目立つ。鋭い角度で傾斜角がつけられたウインドシールドからリアにいたるまで、すっとなめらかな曲線をもつルーフラインとともに、精悍さが増した印象だ。
今回のクルマは、ターコイズ(トルコ石)とダークメタルグレーという特別塗装色のオプションが採用されていた。ピラーがダークメタルグレーになるせいで、キャビンだけ独立したイメージ。きれいだけれど、側面からはボディの厚みが目立つともいえる。モノトーンのほうが私の好みだ。
燃費は、X FOURでリッター23.8km(WLTC)。価格は、258万600円で、プロパイロットやETC、アラウンドビューモニターなど一式がセットオプションで46万2000円。これはおそらく必須なので、となると、304万2600円だ。
日本のメーカーはがんばって価格を抑えてくれていると思う。
文・小川フミオ 写真・安井宏充(Weekend.) 編集・稲垣邦康(GQ)
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