現在位置: carview! > ニュース > 業界ニュース > マツダ「ロータリーエンジン搭載ミニバン」がスゴい! 「RX-8」と“ほぼ一緒”の画期的モデルが存在! 実際に販売した超高性能車とは

ここから本文です

マツダ「ロータリーエンジン搭載ミニバン」がスゴい! 「RX-8」と“ほぼ一緒”の画期的モデルが存在! 実際に販売した超高性能車とは

掲載 11
マツダ「ロータリーエンジン搭載ミニバン」がスゴい! 「RX-8」と“ほぼ一緒”の画期的モデルが存在! 実際に販売した超高性能車とは

■「ロータリーミニバン」はマツダの熱心な探究心の現れだった

 マツダ独自の技術であるロータリーエンジンは、各社が実用化を断念するなか、1967年にスペシャリティカー「コスモスポーツ」に搭載以来、名車として称される「RX-7」シリーズなどにも採用されてきました。
 
 しかし、実はこのロータリーエンジンをミニバンに搭載して販売したことがあったのです。

【画像】超カッコいい! これが新型「ロータリー搭載ミニバン」です! 画像で見る(90枚以上)

 ロータリーエンジンは、シンプルな構造によって小型軽量かつ、高い出力が得られ、静粛性にも優れるというメリットがあります。

 しかし、熟成が進んだ通常のレシプロエンジンとは構造が大きくことなることから、国内外の各社で開発研究が行われたものの実用化は難しく、多くが断念。唯一量産化に成功したのがマツダでした。

 そして、1967年にはスペシャリティカー「コスモスポーツ」に国産車初の2ローターロータリーエンジンを搭載して発売以来、主力モデル「ファミリア」から上級モデル「カペラ」、スペシャリティモデル「サバンナ」など多様な車種にロータリーエンジンを採用。

 3ドアスポーツクーペ「RX-7(当初はサバンナ)」にも採用され、世界三大レースのひとつであるル・マン24時間レース(1991年)では、ロータリーエンジン車として初めて「787B」が総合優勝を飾りました。

 2003年5月には、新世代の「RENESIS」を搭載した4ドアスポーツカー「RX-8」を発売しています。

 ロータリーエンジンはこうしたスポーツカーに採用されていたため、ハイパフォーマンスなエンジンとしてのイメージがありますが、その一方で、環境に優しいエンジンとしての研究も進められていました。

 そのひとつが「水素ロータリーエンジン」です。1991年に開発された「HR-X」が初の搭載車でした。

 その後、RX-8のRENESISをベースに、1ローターにつき2本の電子制御ガスインジェクターによる水素直接噴射機構を採用した「RENESIS水素ロータリーエンジン」を開発。排ガスのクリーン性能と気持ちの良い走りを同時に実現したと言います。

 また、水素だけでなくガソリンにも対応するデュアルフューエルシステムを搭載し、水素燃料がなくなった際はスイッチで通常のガソリンと同様の運用が可能となっていました。

 2003年10月の第37回「東京モーターショー2003」で披露されたのち、2004年10月には公道での走行を開始。2006年2月には「RX-8 ハイドロジェンRE」としてリース販売を開始します。

 そして、2008年にはミディアムサイズミニバン「プレマシー」(2代目モデル)をベースにした「プレマシー ハイドロジェンREハイブリッド」を発表しました。

 従来のハイドロジェンREとは異なり、水素ロータリーエンジンとモーターを組み合わせたシリーズハイブリッド方式を採用。ハイドロジェンREよりも出力を約40%向上した110kWを発揮し、水素での航続距離を倍の200kmに大幅に改善したと言います。

 内外装は基本的にはプレマシーと同一ですが、専用デカールが施されたほか、バイオプラスチックやバイオファブリックの採用など、環境に配慮された素材が用いられました。

 なお、水素タンクを搭載する関係で3列目は撤去され、5人乗りとなっています。

 プレマシー ハイドロジェンREハイブリッドは2009年に水素ハイブリッド自動車として世界で初めてリース販売を開始し、地方自治体やエネルギー関連企業などへの納入を実施しました。

 そんなプレマシー ハイドロジェンREハイブリッドは、極めて画期的なモデルではありましたが、一般向けへの販売はされませんでした。

 その後も水素ロータリーエンジンに関する新情報が更新されていないこと、ベースのRENESISを搭載するRX-8が2012年に生産を終了したことなどから、残念ながら新たな動きはないものと見られます。

※ ※ ※

 その一方で、2023年1月にはコンパクトSUV「MX-30」に、発電用エンジンとして新開発のロータリーエンジンを搭載したPHEVモデル「MX-30 e-SKYACTIV R-EV」が設定され、RX-8の生産終了以来、11年ぶりにロータリーエンジンが復活しました。

 さらに、2024年1月にはカスタムカーイベント「東京オートサロン」において、マツダの代表取締役社長兼CEOの毛籠 勝弘氏がロータリーエンジン開発グループを発足されることも明言。

 前年の2023年10月の「ジャパンモビリティショー2023」ではPHEVスポーツコンセプト「MAZDA ICONIC SP(アイコニックSP)」が世界初公開されたこともあり、電動化の時代のなかでも、マツダ独自のロータリーエンジンは進化を続けるとみられます。

こんな記事も読まれています

マツダが新「すごい 2ロータリー」公開! 新「スポーツカー」にも搭載!? これからの「RE」とは
マツダが新「すごい 2ロータリー」公開! 新「スポーツカー」にも搭載!? これからの「RE」とは
くるまのニュース
マツダ新型「“FR”スポーツセダン」初公開! 4連テールの次期「MAZDA6」!? 精悍「ワイドグリル」新型「EZ-6」中国登場後「日本」にも来るのか
マツダ新型「“FR”スポーツセダン」初公開! 4連テールの次期「MAZDA6」!? 精悍「ワイドグリル」新型「EZ-6」中国登場後「日本」にも来るのか
くるまのニュース
マツダの「“26人乗り”ロータリースポーツ」!? 高出力エンジンのハイグレードマシン! 謎の「“R26”パークウェイ」とは
マツダの「“26人乗り”ロータリースポーツ」!? 高出力エンジンのハイグレードマシン! 謎の「“R26”パークウェイ」とは
くるまのニュース
マツダ新型「“小さな”高級車」はどうなる? まさかの「トヨタOEM」化も!? 次期「マツダ2」にモデルチェンジはあるのか
マツダ新型「“小さな”高級車」はどうなる? まさかの「トヨタOEM」化も!? 次期「マツダ2」にモデルチェンジはあるのか
くるまのニュース
トヨタが「新・凄いエンジン」世界初披露! なぜ“イマ”エンジン開発? 1.5&2Lは「エコからスポーツ」まで!? どんな技術なのか
トヨタが「新・凄いエンジン」世界初披露! なぜ“イマ”エンジン開発? 1.5&2Lは「エコからスポーツ」まで!? どんな技術なのか
くるまのニュース
スバルの「新・水平対向エンジン」何が凄い? トヨタハイブリッドを独自進化させた“スバルらしさ” 新型「フォレスター&クロストレック」に搭載へ
スバルの「新・水平対向エンジン」何が凄い? トヨタハイブリッドを独自進化させた“スバルらしさ” 新型「フォレスター&クロストレック」に搭載へ
くるまのニュース
マツダから3代目「新型CX-5」登場!? 次期型は25年頃発売か どんな人が興味示す? 自社ハイブリッド搭載明らかに
マツダから3代目「新型CX-5」登場!? 次期型は25年頃発売か どんな人が興味示す? 自社ハイブリッド搭載明らかに
くるまのニュース
マツダ「新型SUV」初公開! 斬新顔の「アラタ」は次期型「CX-5」…じゃない!? 中国で登場の「新モデル」が示すものとは
マツダ「新型SUV」初公開! 斬新顔の「アラタ」は次期型「CX-5」…じゃない!? 中国で登場の「新モデル」が示すものとは
くるまのニュース
マツダの「和製オープンカー」登場9年目でもなぜ人気? 最後の純ガソリン車か!?「ロードスター」の魅力とは?
マツダの「和製オープンカー」登場9年目でもなぜ人気? 最後の純ガソリン車か!?「ロードスター」の魅力とは?
くるまのニュース
トヨタ・スバル・マツダが「新型エンジン」開発を発表! 電動化時代でも「内燃機関を残す」 3社独自のカーボンニュートラル戦略とは
トヨタ・スバル・マツダが「新型エンジン」開発を発表! 電動化時代でも「内燃機関を残す」 3社独自のカーボンニュートラル戦略とは
くるまのニュース
スバルが「凄い水平対向エンジン」初公開! 規制厳しくなる中で「エンジン」をやり続ける意味は? “スバルらしさ”が示すもの
スバルが「凄い水平対向エンジン」初公開! 規制厳しくなる中で「エンジン」をやり続ける意味は? “スバルらしさ”が示すもの
くるまのニュース
マツダ最強版「新型ロードスター」実車公開! 国内初の「2L」仕様は“市販化”前提!? めちゃスゴイ新型「RS C」とは
マツダ最強版「新型ロードスター」実車公開! 国内初の「2L」仕様は“市販化”前提!? めちゃスゴイ新型「RS C」とは
くるまのニュース
ホンダ新型「すごいSUV」実車公開! 約2年ぶり復活のスタイリッシュマシンに「反響」大! 24年夏発売の新型「CR-V」登場
ホンダ新型「すごいSUV」実車公開! 約2年ぶり復活のスタイリッシュマシンに「反響」大! 24年夏発売の新型「CR-V」登場
くるまのニュース
マッチこと近藤真彦氏がトヨタ新「GRカローラ」で走った! 「トヨタと日産の壁なく参加」 液体水素エンジンの進化もスゴかった!?
マッチこと近藤真彦氏がトヨタ新「GRカローラ」で走った! 「トヨタと日産の壁なく参加」 液体水素エンジンの進化もスゴかった!?
くるまのニュース
モテる!? 超カッコいい“流麗ボディ”かつ「運転が楽しくて最高!」 1度は憧れる「2ドアクーペの国産車」3選
モテる!? 超カッコいい“流麗ボディ”かつ「運転が楽しくて最高!」 1度は憧れる「2ドアクーペの国産車」3選
くるまのニュース
トヨタ・マツダ・スバルが初公開「新エンジン」強みと特徴とは? 「まだまだ主戦場」CTOが語る
トヨタ・マツダ・スバルが初公開「新エンジン」強みと特徴とは? 「まだまだ主戦場」CTOが語る
レスポンス
「燃費悪くてもサイコー!」リッター“1ケタ”は当たり前!?  数値では語れない国産車3選+α
「燃費悪くてもサイコー!」リッター“1ケタ”は当たり前!? 数値では語れない国産車3選+α
くるまのニュース
トヨタが「新型エンジン」世界初公開! 1.5L&2.0L複数展開!? スバル・マツダも同時に宣言! 「エンジンって良いよね!」の未来とは
トヨタが「新型エンジン」世界初公開! 1.5L&2.0L複数展開!? スバル・マツダも同時に宣言! 「エンジンって良いよね!」の未来とは
くるまのニュース

みんなのコメント

11件
  • ねこざめ
    これからこの技術が再び注目される日が来ることを願っています。^^
  • rx_********
    ミニバンどころか、バスにRE積んでたこともあったよね
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

185.0241.9万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

10.0157.5万円

中古車を検索
プレマシーの車買取相場を調べる

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

185.0241.9万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

10.0157.5万円

中古車を検索

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離(km)

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村