これからは「サーキットが主戦場」のスーパーカーが生き残る!
驚愕のパフォーマンスだった。操って面白いとか、スリリングだというレベルをもはや超えていた。富士スピードウェイで試乗したウラカンSTOは、これまでのどのスペシャルなランボルギーニ製市販モデルとも異なる、まさに別格のパフォーマンスを見せつけた。ランボルギーニは、来たる電動化時代に向けて、今後はそのスーパーな性能をサーキットモデルでアピールするのだろう。STO(=スーパー・トロフェオ・オモロガータ)はその先駆けだ。
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ウラカンSTOはGT選手権用マシンを開発・製造し、ワンメイクレースのスーパートロフェオ・シリーズの運営も手がけるモータースポーツ部門、スクアドラ・コルサと、デザイン部門のチェントロ・スティーレのコラボレーションで生み出された。
サーキットで速いマシンを作るために何が最も重要か、という質問に対して、エンジニアリング部門のトップを務めるマウリツィオ・レッジアーニ氏は「一にも二にもコーナリング性能が重要。そのためには車体全体のバランスにこだわらなければならない」と即答した。その意味するところは明白である。噛み砕いていえば出力、加減速、ハンドリング、重量という4項目をバランスよく仕立てることに尽きる。そしてハンドリングと重量はチェントロ・スティーレの関与がなければ改善できない。つまり空力と軽量化である。
チェントロ・スティーレを率いるミッティア・ボルカート氏は、「私たちがコファンゴと名づけたフェンダー一体型のカーボン製フロントカウルは軽量化と空力を両立した最も特徴的なパートでしょう」と胸を張った。
正確なハンドリングとダイレクトなエンジンレスポンスに驚嘆!
ドライバーの背後に縦置きされているのは、もちろん5.2リッターの V10自然吸気エンジン。最高出力640hp、最大トルク565Nmというハイスペック。
駆動方式にリア駆動(2WD)をチョイスしたのはスーパートロフェオ譲りである。トップスピードは310km/hだ。
注目点として、ドライビングモード(=アニマ)とブレーキ、タイヤを挙げておく。アニマにはスタンダードモデルとは名称が異なる3つの特性、「STO」、「トロフェオ」、「ピオッジア」を用意。日常的には「雨」という意味のピオッジアが最適だろう。ブレーキは量産ロードカーとして初めてCCM-RというF1由来のブレンボ製システムを装備。タイヤはブリヂストン製ポテンザスポーツを装着する。
サーキットを駆け抜けて何より驚いたのは、正確なハンドリング性能とダイレクトなエンジンレスポンスだった。この2つが揃った結果、凄まじく速いラップを刻むことができた。まさにスーパーな走り、生粋のマシンである。
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