現在位置: carview! > ニュース > ニューモデル > 電動ならもっと贅沢? 更新版メルセデス・ベンツEQVへ試乗 モデルチェンジは2026年に

ここから本文です

電動ならもっと贅沢? 更新版メルセデス・ベンツEQVへ試乗 モデルチェンジは2026年に

掲載 9
電動ならもっと贅沢? 更新版メルセデス・ベンツEQVへ試乗 モデルチェンジは2026年に

このクラスで最もラグジュアリー

マイナーチェンジを受けたメルセデス・ベンツEQVは、内燃エンジンで走るVクラスのバッテリーEV版。ボディサイズに余裕があるため、サルーンやSUVと比較して、パッケージングは理想へ近づけられる。

【画像】電動ならもっと贅沢? メルセデス・ベンツEQV 電動ワンボックスは他にも モデルXも 全117枚

車内空間を犠牲にすることなく、80.0kWhの駆動用バッテリーが載っている。欧州では市街地から空港までなど、ある程度決まったルートを走る使われ方が多いため、航続距離や急速充電能力に対する風当たりは小さい。

メルセデス・ベンツが、このクラスで最もラグジュアリーな電動モデルだと主張するだけあって、車内は豪華。6名の大人と荷物を運びたい場合でも、Sクラス級のシートで2名のVIPに最適化したい場合でも、不満ないインテリアが設えられる。

その代わり、予想される英国価格は約9万ポンド(約1701万円)から。オプションの追加前で。

フロントドアを開くと、ダッシュボードの基本的な造形や、運転席と助手席との距離を気にしなければ、メルセデス・ベンツのサルーンのよう。同社最新のMBUXインフォテインメント・システムが稼働する、大きなタッチモニターが目を引く。

その下には、タッチパッド・コントローラーが配されたセンターコンソールが突き出ている。サイドドアは電動で開閉するが、そのスイッチも並ぶ。ステアリングホイール上には、余り正確には反応しない、パネル状のコントローラーが備わる。

EVが高級な移動手段に適っていると実感

全体的に、タッチモニターと実際に押せるハードスイッチとのバランスは悪くない。バッテリーEVであることを示すように、個性的なブルーの化粧トリムでダッシュボードを飾ることもできる。

プロの送迎ドライバーは、少し豪華すぎる前席だと感じるかもしれない。プライベートで乗る人は、ワンボックスカーで、これ以上に華やかな車内はないと喜ぶだろう。

ドライビングポジションは、少し起き気味。当然ながら視線は高めで、サルーン・ライクではない。

2列目と3列目、荷室の空間も広々。最後端まで上質な内装で整えられ、どの席でもプレミアムな雰囲気は変わらない。試乗車と違って、明るめの色のレザーシートを選べば、特別感は一層増すと思う。

電動パワートレインの印象は、ディーゼルエンジンで走るVクラスより上質。走行時は非常に静かで、電動パワートレインが高級な移動手段に適していることを実感させる。

車重は3t近くあるため、バッテリーEVに期待するような、スタートダッシュの勢いはない。それでも、極めて滑らかに進み出す。ステアリングフィールは乗用車的。適度に重くクイックで、EQVの扱いやすい特性を高めている。

ワンボックスならVW ID.バズも魅力的

回生ブレーキは、ブレーキペダルを踏まずに止まれる、ワンペダルドライブにも対応。まったく効かせず、長い距離を惰性走行させることもできる。MTに慣れた人でも、運転体験に違和感は感じにくいと思う。

試乗車にはエアサスペンションが装備されていたが、スポーツ・モードを選択しても、乗り心地は至って快適だった。このモードを選ぶと、アクセルレスポンスが鋭くなり、市街地の交通を縫いやすくなるようだ。

フェイスリフト後でも、駆動用バッテリーの容量に変わりはない。だが、マネージメントが改善し、航続距離は若干長い365kmがうたわれる。急速充電能力は、最大110kWとなる。

英国価格は、テスラ・モデルXよりお手頃。6シーター以上のバッテリーEVで、快適性や実用性を重視するなら、EQVは非常に魅力的な選択肢だと思う。

他方、ワンボックスで比べるなら、フォルクスワーゲンID.バズも魅力的。プレミアムというより、ポップでチャーミングな印象だが、ファミリーユーザーにとっては訴求力は高いはず。こちらの航続距離は415kmと長く、急速充電能力も170kWへ対応する。

ただし、ID.バズは5シーター。そのかわり、商用車をベースとしないため、運転のしやすさや乗り心地では上回る。英国価格も大幅に低い。

訴求力は高い でも2026年にモデルチェンジ予定

さらにメルセデス・ベンツは、2026年にまったく新しいVAN.EAというプラットフォームをリリース予定。EQVとeヴィート、eスプリンターが、生まれ変わることになる。

駆動用モーターとトランスミッションを標準化させたフロントアクスルを備え、駆動用バッテリーの容量も複数が設定されるという。航続距離は、482kmを超えるとか。2030年までには、レベル3の自律運転にも対応する見込みだ。

現状では、多くの人を同時に運ぶという目的で、最適な電動ワンボックスといえるEQV。だが、2年後に発表されるであろう、次世代を待つという選択も悪くない。もちろん、もっと早く必要なら、すぐに商談を進めるのも悪くないだろう。

◯:非常に静かで滑らかな走り 完成度の高い操縦系 Vクラスと変わらない豪華な雰囲気
△:高めの価格 もの足りない急速充電能力と航続距離

メルセデス・ベンツEQV(欧州仕様)のスペック

英国価格:約9万ポンド(約1701万円)
全長:5140mm
全幅:1928mm
全高:1901mm
最高速度:140km/h
0-100km/h加速:12.0秒(予想)
航続距離:344-365km
電費:3.5-3.7km/kWh
CO2排出量:−
車両重量:2736kg
パワートレイン:永久磁石同期モーター
バッテリー:80.0kWh
急速充電能力:110kW
最高出力:203ps
最大トルク:40.8kg-m
ギアボックス:1速リダクション(前輪駆動)

こんな記事も読まれています

BMW『5シリーズ・ツーリング』新型にPHEV、EVモード95km…今夏欧州設定へ
BMW『5シリーズ・ツーリング』新型にPHEV、EVモード95km…今夏欧州設定へ
レスポンス
ベルトーネが創立110周年にハイパーカーを引っ提げて華麗に復活! 6月9日に公開される「GB110」とは
ベルトーネが創立110周年にハイパーカーを引っ提げて華麗に復活! 6月9日に公開される「GB110」とは
WEB CARTOP
スズキ、「アルト」のブレーキで不適切行為が判明 性能は問題なしと確認済み
スズキ、「アルト」のブレーキで不適切行為が判明 性能は問題なしと確認済み
日刊自動車新聞
贅の極みはLSかセンチュリーかLMか……グランエースもある! 国産車の後席でもっとも快適なのはドレなのか4台を比較してみた
贅の極みはLSかセンチュリーかLMか……グランエースもある! 国産車の後席でもっとも快適なのはドレなのか4台を比較してみた
WEB CARTOP
【スーパーGT】性能調整がフェアじゃない! 元F1ドライバーから不満あがるほどのパフォーマンス見せる2号車muta。速さの秘訣はクルマづくりの緻密さか
【スーパーGT】性能調整がフェアじゃない! 元F1ドライバーから不満あがるほどのパフォーマンス見せる2号車muta。速さの秘訣はクルマづくりの緻密さか
motorsport.com 日本版
スバルが新型「WRX tS」初公開! オシャブルー内装&ワイドボディ採用!? 2024年後半に米国で発売へ
スバルが新型「WRX tS」初公開! オシャブルー内装&ワイドボディ採用!? 2024年後半に米国で発売へ
くるまのニュース
EcoFlowが自動車のオルタネーターの余剰電力を利用し1.3時間で1000Wh充電できる走行充電器「Alternator Charger」を発売
EcoFlowが自動車のオルタネーターの余剰電力を利用し1.3時間で1000Wh充電できる走行充電器「Alternator Charger」を発売
@DIME
【スクープ】アストンマーティンのV12搭載新型スーパースポーツに「ヴァンキッシュ」の名前が6年ぶり復活へ!
【スクープ】アストンマーティンのV12搭載新型スーパースポーツに「ヴァンキッシュ」の名前が6年ぶり復活へ!
LE VOLANT CARSMEET WEB
【MotoGP】クアルタラロ、イタリア決勝で大苦戦18位。ヤマハのアップデートで好転の兆し見せるも“フィジカル”への負担が問題に
【MotoGP】クアルタラロ、イタリア決勝で大苦戦18位。ヤマハのアップデートで好転の兆し見せるも“フィジカル”への負担が問題に
motorsport.com 日本版
ポルシェ『911カレラ』改良新型…空力と動力性能を向上させるデザイン[詳細画像]
ポルシェ『911カレラ』改良新型…空力と動力性能を向上させるデザイン[詳細画像]
レスポンス
ヤマハ発動機が発表した不適切行為の該当車種一覧
ヤマハ発動機が発表した不適切行為の該当車種一覧
日刊自動車新聞
ポルシェ新型911 ついにハイブリッド登場 カレラGTS T-ハイブリッド【公式動画】
ポルシェ新型911 ついにハイブリッド登場 カレラGTS T-ハイブリッド【公式動画】
Auto Prove
ホンダが発表した不適切行為の該当車種一覧
ホンダが発表した不適切行為の該当車種一覧
日刊自動車新聞
アウディのラスボス登場!? 『RS Q8』改良新型、ド迫力フェイスでニュル激走
アウディのラスボス登場!? 『RS Q8』改良新型、ド迫力フェイスでニュル激走
レスポンス
汚れも気にせず愛犬がリラックスできる広い車内 トヨタ ハイエースがベースのキャンパー
汚れも気にせず愛犬がリラックスできる広い車内 トヨタ ハイエースがベースのキャンパー
月刊自家用車WEB
堂々たる体躯がユーザーを魅了! トヨタ三代目「ソアラ2.5GTツインターボL」とは
堂々たる体躯がユーザーを魅了! トヨタ三代目「ソアラ2.5GTツインターボL」とは
バイクのニュース
日産「新キャラバン」発表! “お手軽”「車中泊」仕様が超スゴイ! アンダー380万円で買える「マルチベッド」とは
日産「新キャラバン」発表! “お手軽”「車中泊」仕様が超スゴイ! アンダー380万円で買える「マルチベッド」とは
くるまのニュース
出入りしやすく進化!Bears Rock のソロテント「ハヤブサテント」がリニューアル
出入りしやすく進化!Bears Rock のソロテント「ハヤブサテント」がリニューアル
バイクブロス

みんなのコメント

9件
  • gho********
    この記者は本気で言ってんの?
    所有してないだろ?
    所有してから記事を書きましょうか
  • npb********
    何これ?笑 思う思うって感想文?笑

    評論家でもないやつの記事なんてクソの役にも立たないのにファクトベースで書きもしないってどう言うこと?笑
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

428.0万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

35.848.0万円

中古車を検索
ライクの車買取相場を調べる

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

428.0万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

35.848.0万円

中古車を検索

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離(km)

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村