■ほぼ無音のなか、タイヤスモークを上げてリーフニスモRCがコース狭しと爆走!
2024年2月24日-25日に東京・お台場の青海地区NOP街区の特設会場で、「JAFモータースポーツジャパン in お台場2024」が開催されました。
ヒストリックレーシングカーやドリフトマシン、スーパーGTのマシンのほか、自動車メーカーの展示などが行われました。
会場の一角に、「カーボンニュートラルとモータースポーツ ~世界最高峰のシリーズで覇権を争うマシンたち~」というテーマで、トヨタのTS050 HYBRID 2019年ル・マン24時間レース優勝車両、ヤリスWRC 2021年参戦モデルレプリカ。
ホンダのレッドブル・レーシングRB19ショーカー、CIVIC TYPE RCNF-R、日産のNissan Formula E Gen2 car、NISSAN LEAF NISMO RCの6台が展示され、カーボンニュートラルと戦いながらモータースポーツに参戦している様子を伝えていました。
その中でNissan Formula E Gen2 carは、日産のスーパーGTドライバーである高星明誠選手が華麗なドリフトなどを決めながらデモランを行い会場を沸かせていました。
もう1台のNISSAN LEAF NISMO RCは、同じく日産のスーパーGTドライバーである千代勝正選手が乗り込みデモランを行います。
Formula E Gen2 carをドライブした高星選手がNISSAN LEAF NISMO RCデモランの解説を行い「このリーフニスモRCは前後にモーターを積んでいるAWDなので、コーナリングでドリフトをするのは難しいのですが、千代さんがんばってタイヤスモークあげていますね」と語る通り、千代選手は会場のデモランスペースを最大限使うようにして、発進時にタイヤスモークをあげるパフォーマンスを見せていました。
そんなタイヤスモークをあげるほどのパフォーマンスながら、EVということもあり、エンジン音や排気音はもちろんなく、インバーター音とタイヤのスキール音、さらにタイヤが小石を跳ね上げる音しか会場に響かない独特の雰囲気でした。
Formula E Gen2 carもそうですが、静かな会場の中に響き渡るインバーター音とタイヤが小石を跳ね上げる音程度しかしないため、都心部でFormula Eというレースが可能なのだろうと改めて体感したほどです。
NISSAN LEAF NISMO RCは実は2代目です。
元々、NISSAN LEAF NISMO RC_01というマシンが存在していました。
当時の日産の副社長であるダニエレ・スキラッチ氏は「新型『NISSAN LEAF NISMO RC』は、私たちがパワーやパフォーマンスをさらに高め、よりワクワクするEVを実現するためのものであり、『ニッサン インテリジェント モビリティ』の取り組みを最もエキサイティングに表現したものです」と述べていました。
そのマシンは主要なパワートレーンをキャビン後方にレイアウトし後輪を駆動する2WDでしたが、この2代目NISSAN LEAF NISMO RC_02はシャシの両端に電動モーターを2基搭載する四輪駆動システムに生まれ変わっています。
バッテリーやインバーターなどは当初より市販のリーフと同じものを採用しており、制御方式も4WD用に一部変えていますが、基本的には市販のリーフと同じものだと言います。
車体はカーボンモノコックで形成されており、インテリアもカーボンが美しく整形されています。
ステアリングのモニターにバッテリーのSOCや温度、ギアや車速が表示されるようになっています。
マシンの運転は複雑な操作も必要なく、ギアをドライブに入れれば走り出せるほど簡潔に作られています。
タイヤはミシュランのパイロットスポーツカップ2、サイズは235/40ZR18というハイパフォーマンスカーと同じラジアルタイヤです。
レイズ製のホイールの中にはブレンボのキャリパーが収まり、大きいローターで強力なパワーとトルクを受け止めます。
ニスモによれば、「このNISSAN LEAF NISMO RCが走れるカテゴリーのレースが存在しないので、現状ではイベントなどのデモランがメイン」だと言います。
しかし、その中でも開発は続けれており、「市販のリーフや今後のBEVに役立つ技術開発などを行っている」と言います。
このマシンの開発によって、もしかしたら市販車のリーフニスモや、先日の東京オートサロンで発表されたアリアニスモなどに知見が生かされているかもしれない。と思うとワクワクします。
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