今やホンダの屋台骨! といっていいフリード。モデル末期なのに販売は好調。直近の2023年12月の月販台数は6684台(フリード+含む)と驚くべき数字!! ベストカーWEB「2024年夏に次期フリードが登場!」の記事など次期型が囁かれるなか、なんでこんなに売れてんの? そのワケを現行フリード・オーナーの私が紹介していくが、アレの存在も大きいみたいですよ!
文:ベストカーWEB編集部・馬場武治/写真:ベストカー編集部
夏に新型登場なのに「なぜこんなに売れてんの!?」 最強ミニバン・オーナーが語る理由が凄すぎる!!
■ヴェゼルの次に売れまくる、人気者の大ベテラン選手
冒頭で「ホンダの屋台骨」と書いたが、それは数字が示している。ホンダの主な登録車の直近2023年12月の月販台数。1位はようやく供給が加速してきたヴェゼルで6928台。次の2番手にくるのがフリードなんですよ! フリード+を含めて、1位と僅差の6684台!!
歴代、ホンダの顔を担ってきたフィット(4275台)や、ホンダ定番のミニバン、ステップワゴン(4308台)を抑えての堂々たる2位。登場から7年経過のモデル末期でもこの数字。街中でもよく見ますもんね。
ちなみにフリードの永遠のライバル、トヨタシエンタはというと、全登録車1位の9390台(スゲー)。2022年登場モデルだし、トヨタの販売力があるし、2~3列目シートがダイブダウンしてたまげるほど広大な室内になるし……などで超絶大ヒット中!
プロ野球選手に例えると「期待されて入団し、バリバリ活躍中の若手選手」(←現行シエンタ)と、「引退間近だけど、いまだ輝きは失っていない大ベテラン選手」(←現行フリード)。現行フリード、現在、最期の一花、咲かせ中。
■実は、意外にも……。「1.5L、NAエンジンの走りがいい!」
意外にも走りがいいんです! ガソリン車は直4、1.5L、NAだが、気持ちいい走りを見せてくれる(MC前モデル)
ではなぜ、モデル末期でもなお現行フリードが好調なのか。約5年間、現行フリード(MC前)に乗ってきた私が思うに、次のとおり。
■パッケージングが素晴らしい
ホンダのMM思想炸裂! とばかりに、乗る人のことを第一に考えた室内空間。3列目シートに大人が座っても膝前は余裕があり、「東京~仙台市まで3列目シートに座り続けても問題なし!」と宣言できるほど。
■ちょうどいいサイズ感
このキーワードなしでは語れない「ちょうどいい」。全長4265×全幅1695×全高1710~1735mm。快適な3列目シートが備わるのに全長4265 mmに収め、5ナンバーサイズの全幅。小さくないけど大きくもない。この「ちょうどいい」サイズは絶妙ですね。
■1.5L、NAエンジンがいい
私はこれを切に訴えたい! 私のフリードは直4、1.5L、NAエンジン搭載のGグレードだが、意外とパワフルでキビキビ走る。先代ステップワゴンの1.5Lターボを運転した時、ミニバンらしからぬ速さに驚いたが、それと同じL15B型。なるほど、走りがいいわけだと納得。実燃費が悪いので(涙)、ECOモード設定にしても、悪くない走りを見せてくれますよ。
■確かにインパクトは薄いけど、飽きがこないデザイン
現行フリードの販売が好調な理由。私なりの考え、まだあります。
■飽きのこないデザイン
アクの強くない、オーソドックスなデザイン。いい意味で「好き嫌いの好みが分かれにくい」スタイル。インパクトが薄いデザインだけに、ユーザーが飽きることなく、7年経った今でも鮮度は落ちずに売れているんだと思う。
また、四隅にタイヤがあり、ボディサイドとのツラ位置がいい感じで収まっているのもいいです!
■キャプテンシートが標準
実は2列目キャプテンシートが標準仕様(6人乗り)。これにより中央に移動スペースができ、例えば、長い信号待ちの間に助手席から3列目シートへ一気に車内移動ができるというワケ。
……という感じで、オーナーなりに現行フリードが好調なワケを述べてきたが、首都圏のあるホンダ販売店の営業マンが「意外な要因」を教えてくれた。次項を読んでくださいませ。
■陰の立役者、フリード+。「指名買いで買わかれる方が多いんです」
専用の荷室用ユーティリティボードをサッとセットするだけで、身長175cmほどの男性ふたりでも余裕で寝られる。フリード+の最大の特徴だ(写真右は自動車評論家・清水草一氏)
「フィットご希望で来店されたお客様が、20~30万円足せばフリードが買えるとわかり、購入を切り替えるケースは多いですね。また、ステップワゴンは大きすぎて奥様が運転に自信がない……と、フリードへ移行することも」
と、その営業マンは話すが、さほど意外性はない。その時!!
「フリード+は指名買いでよく売れているんですよ! 車中泊テーマのYouTubeでフリード+がかなり取りあげられており、それを見たお客様の指名買いです!」
興奮気味な営業マンだが、私もフリード+専用の荷室用ユーティリティボードを使い、車内で横になってみたことがあるけど、かなり快適(上の写真がそれです!)。購入されたお客さんは「キャンピングカーの代わりになる」「キャンプでテントを張らずにすむので便利」と異口同音に話すという。この気持ち、わかる。快適に横になれますもの、フリード+は。
フリードの有名キャッチフレーズは「ちょうどいい」だが、最後に営業マンがひと言。「それを飛び越えて、最高にちょうどいい! どんな場合もちょうどいい! だから売れているんですよ」。
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それが全てだろう。