スカイラインクーペをアップスタイルに仕上げた
映画『ワイルド・スピード』の世界観を再現! そんなテーマで製作された日産V35型「スカイラインクーペ」を発見。通常であれば車高を低くすることが当たり前のなか、あえてリフトアップさせた「アゲスタイル」にこだわるタイボーンさんの愛車について詳しく話を伺った。
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SUVやRV以外でもリフトアップ
昔からカスタムシーンにおいて、車高を低くすることがクルマのカッコ良さを引き出すポイントといわれていた。しかし、近年のワイルドオフローダーブームによって、カスタムスタイルの流れが大きく変わり、車高を上げるオフロードスタイルに注目が集まっている。
これまでは、「アゲスタイル」といえば四駆やSUVこそが主流だったが、ストリートで映えるルックスとしてオフロード系がカッコ良いと評判を呼び、カスタムを楽しむオーナーの発想が大きく変化。スタイルの意外性を狙って、セダン、クーペ、ミニバンベースでアップスタイルを楽しむオーナーたちが増えている。
映画『ワイルド・スピード』を観てカスタムした
今回紹介するV35スカイラインクーペをベースにアゲな仕様に作り込むタイボーンさんもそのひとり。これまでの車歴は、「ワゴンR」、「コロナプレミオ」、「RX-8」、「R33スカイライン」、「CR-Z」であり、どのクルマもシャコタン化を前提にカスタムを施していた。当然、新たに購入したV35スカイラインクーペも当初は車高を低くすることを考えていたが、映画『ワイルド・スピード』に登場した空からパラシュートで降りてくるオフロード・カスタムカーを見てしまったことをきっかけに、その影響をモロに受けてしまったと話す。
これまではシャコタン化ばかり考えていたが、アゲなスタイルも作り込み次第でカッコ良くなる。そんなイメージがタイボーンさんの中で芽生え、自分の愛車もクーペ×クロカン仕様として、規格外で面白い発想が詰まったアゲスタイルを目指そうと決意した。
映画をきっかけにひらめきが降りてきたタイボーンさんのスカイラインクーペは、頭の中でイメージしたオフロードスタイルを再現するため、同じカスタム好きの仲間にも協力してもらい、意見をもらいながら製作に挑んだ。
徹底したオフロードスタイルに
アゲスタイルを作るにあたっては、「ラッシュ」というメーカーのフルタップ車高調キットを前後に装着。フロントはもともとストローク量があったので、車高調キットのダンパーをフルストローク状態になるように設定。リアはアルミ製ブロックスペーサーを追加装着させた仕様になっている。また、これだけではオフロードマシンとしてインパクトが弱かったので、タイヤ外径にも注目し、タイヤのハイトを厚くするべく前後に225/60-17をセット。履かせたタイヤがヨコハマのオフロード系タイヤの定番であるジオランダーという点も注目してもらいたい。
また、このクルマの場合、見た目からもワイルドなオフロードカーらしさを表現するために、スポーティな純正バンパーを取り外し、そこにパイプで作ったオリジナルフレームバンパーをセット。他にもグリルを社外品に交換し、ノーズブラを取り付けて、USスタイルのオフロードクーペ仕立てにしている。
カスタムの常識を打ち破ってワイルドさを追求
一方、リアについてもインパクト高めのカスタムを施し、テールランプは数ある中からUSスタイルの社外品を選択。このテールは、最近流行の左右に光が広がる高輝度のスモールチューブモデルで、その独特の形状がリアに睨みを効かせた感じになるのでお気に入りだとタイボーンさんは言う。
また、トランクには全体を覆う形で装着させた跳ね上げ式ダックテールを装着。左右フェンダーに装着させたオーバーフェンダーと同様にワイルドさを強調するべくリベット留めを採用した。
徹底的に見た目のワイルドさにこだわったタイボーンさんのスカイラインクーペ。オフロード走行でダメージを受ける車体を保護する役割はもちろん、見た目もタフなイメージが与えられた仕立ては、これまでにないアプローチが斬新だった。スカイラインのカスタムの常識を打ち破るタイボーンさんのワイルド・アドベンチャー仕様のカッコ良さを見れば、その試みは狙い通り成功だったといえるだろう。
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