トヨタ プリウスPHV 「燃費性能はまだ魅力的な元祖プラグインハイブリッド」の専門家レビュー ※掲載内容は執筆日時点の情報です。

西川 昇吾
西川 昇吾(著者の記事一覧
自動車ジャーナリスト
評価

3

デザイン
2
走行性能
3
乗り心地
5
積載性
1
燃費
5
価格
5

燃費性能はまだ魅力的な元祖プラグインハイブリッド

2022.6.20

年式
2017年2月〜モデル
総評
確かに新しく登場してきたプラグインハイブリッドモデルたちと比べると価格は魅力的であるが、新車で購入するか?と言われると正直「うーん」といったところ。中古車ならかなり魅力的な選択肢と言える。プラグインハイブリッドモデルが多く出てきたことにより、プラグインハイブリッドのセオリーもプリウスPHV登場当初よりも煮詰まっているという感触がある。そう考えると正直プリウスPHVに対しては次期モデルでの進化を期待してしまうというのが本音のところだ。
満足している点
優れた燃費性能とプラグインハイブリッドながらリーズナブルな価格設定。これが魅力的なポイントだ。確かにスペックを見比べるとココ1〜2年で登場したSUVを中心としたプラグインハイブリッドが魅力的に見えてしまうかもしれないが、通常の燃費性能や装着するタイヤサイズなどを考えると結果的に経済性が高いのはまだまだプリウスPHVと言える。他のプラグインハイブリッドに比べると中古市場で個体数が豊富なのも嬉しい。
不満な点
奇抜な印象がしてしまうデザインとラゲッジスペースの狭さが欠点と言えるだろう。デザインに関しては個人の好みによって異なるということが多いので一概には言えないが、もう少しコンサバな方向性にして、細部で違いを出した方が良いと思う。ラゲッジスペースに関しては現在のプラグインハイブリッドの主流である床下バッテリーにすれば改善すると思うが、全高の低いプリウスだと難しいのかもしれない。また、床下ならもっとコーナリングも良くなると思うが…という印象だ。
デザイン

2

ノーマルのプリウスよりも一歩進んだ先進的なイメージを演出しようとしているのは理解できるが、少し奇抜過ぎるという感じがしてしまう。それはベースとなったプリウスも同じ印象であったが、プリウスはマイナーチェンジでややコンサバなデザインとなったものの、PHVはそのような保守的な方向性に走らずにキープコンセプトという感じだ。デザインは結局のところ個人の好き嫌いに依存してしまう部分が多いのでなんとも言えないが、少し攻めすぎているとは思う。
走行性能

3

評価の高いTNGAプラットホームの恩恵もあってか、プリウス同様基本的な走る、曲がる、止まるといった走行性能は優れていると思う。特に走るに関して言えば、プリウスよりも強力なモーターを搭載しているので、より軽快な加速を味わえると言えるだろう。しかし、プリウスと比べて約150kg重たくなっていて、その原因となっているバッテリーは床下ではなくトランク下部に搭載されているので、コーナリングに関してはプリウスと比べるとあまり気持ちいいという感じはしない。
乗り心地

5

150kg重たくなっているとはいえ、TNGAプラットホームが持つ基本剛性の高さと、リアにダブルウィッシュボーンを採用している点(これもTNGA-Cプラットホームの基本共通ではあるが)が影響して乗り心地は優れている。重量が悪さをしているという印象はない。また、プラグインハイブリッド化によってモーターへの依存度が増えたため、静寂性はプリウスに比べて間違いなく向上している。より上質なプリウスという印象を受ける乗り心地だ。
積載性

1

正直言って積載性はあまり期待してはいけない。確かに日常使いでは事足りるラゲッジスペースを持ってはいるものの、ラゲッジスペースの下には大容量のバッテリーが搭載されているのだ。あまり多くのものを積載性できる訳ではないし、何よりラゲッジスペースの高さが全然ない。普通のセダンとしてはかなり狭い。パッケージ上仕方がないポイントではあるものの、実際に購入を検討するならば、一度必ず実車でラゲッジスペースの大きさを見てみることをオススメする。
燃費

5

燃費性能は当然とも言えるがかなり優れている。ベースとなるプリウスが燃費性能に優れたトヨタのストロングハイブリットシステムと空気抵抗が少ないボディデザインの組み合わせなのだから、プラグインハイブリッドモデルが悪いわけがない。しかし、本当にすごいと感じるのはEVモードでの航続可能距離だ。WLTCモードで60㎞となっているが、プリウスPHVよりバッテリー容量が大きなプラグインハイブリッドモデルが様々登場した現代でも大きく見劣りするという認識はない。
価格

5

プラグインハイブリッドモデルの主流がSUVに切り替わりつつあり、価格帯が500万円からとなっているのを考えると、プリウスPHVの価格は上級モデルでも400万円となっていてリーズナブルに感じる。もちろん、新世代のプラグインハイブリッドモデルの方が純粋に優れているのは確かだが、そこまで大きく見劣りするという認識はない。SUVに目が行きがちだがプラグインハイブリッドを求めるのであれば、プリウスPHVの存在を忘れてはいけない
西川 昇吾
西川 昇吾
自動車ジャーナリスト
1997年生まれ、大学時代から自動車ライターとしての活動をスタート。現在はWEB・紙の各種媒体で様々なジャンルの記事を執筆するほか、車両解説動画にも出演し、喋りの分野にも挑戦中。愛車のマツダ・ロードスターで定期的にサーキット走行をし、ドラテクの鍛錬も忘れない、目指すは「書けて、喋れて、走れるモータージャーナリスト」
トヨタ プリウスPHV 新型・現行モデル

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