トヨタ ハイエースバン 「プロ御用達国産最強ツール」の専門家レビュー ※掲載内容は執筆日時点の情報です。

工藤 貴宏
工藤 貴宏(著者の記事一覧
自動車ジャーナリスト
評価

3

デザイン
3
走行性能
2
乗り心地
1
積載性
5
燃費
2
価格
4

プロ御用達国産最強ツール

2021.9.30

年式
2004年8月〜モデル
総評
荷物を積みたい、レジャーで活用したい……といった目的があれば積極的に選ぶべきクルマ。広い室内スペースをどう活用しようか夢が膨らむ。いっぽうで乗用車から乗り換える際には、乗用車と同じ快適性やドライバビリティはないことをわかっておく必要があるだろう。
満足している点
質実剛健なつくりと、シンプルなスタイル。商用車だからといって割り切らず、上級グレードにはオートエアコン、非接触式キー、衝突被害軽減ブレーキなど快適装備や安全装備を盛り込むのもうれしい。
不満な点
乗り心地や騒音など快適性の面で優れないことや、乗用車と同じ次元で語れる操縦安定性ではないこと、直進安定性に欠け長距離移動は疲れやすいこと、運転感覚が独特で慣れが必要なこと、など。どれもクルマとして向いているベクトルが乗用車とは異なることに起因する。
デザイン

3

とにかく箱。「200系」と呼ばれる2004年デビューの現行モデルは、限られた車体サイズの中で室内空間を最大限に広げるべく、ボディ側面を垂直に近づけた真四角でシンプルなデザインが特徴だ。上級グレードになるとメッキのグリルやドアミラーを組み合わせるなど高級感を演出。それも人気の理由となっている。
走行性能

2

俊敏なハンドリングや力強い加速といった一般的な走行性能の評価基準とは離れて考えたい。車体やサスペンションは操安性よりも荷物を載せた時の負荷や耐久性を重視した構造で、常識的な乗用車のドライバビリティは期待できない。動力性能も、それなりに流れに乗って走れるだけの実力を備えているといったところだ。
乗り心地

1

ハイエースが目指しているのは、乗り心地といった快適面よりも、積載性や耐久性といった業務効率を上げるいわば「ツール」。そのため乗り心地は“二の次”で、路面の凹凸で跳ねるリヤサスペンションをはじめ、路面の衝撃を乗員に遠慮なく伝える特性がある。特に、荷物を積んでいない空荷のときにその傾向が強く出る。
積載性

5

このクルマ最大の特徴であり、積載性能で高い評価を得るために生まれてきた車である。ユーザーのニーズに合わせられるように、車体の全長は「ロング」と「スーパーロング」の2タイプ、全幅も「標準」と「ワイド」の2種類を設定している。
燃費

2

WLTCモード燃費はディーゼル車で11.3km/l、ガソリン車は2.7Lエンジンが8.8km/L、2.0Lエンジンで8.8〜9.4km/L。控えめな数字なのは、燃費よりも荷物を積んだ際の走りや耐久性を考えた車両構造だからだ。ランニングコストでの経済性を考えればディーゼルエンジンがベストだが、車両価格が高いのが難点。
価格

4

ベーシックなタイプでも230万円を超え、上級モデルになれば370万円をオーバーする。装備がシンプルだからといって安いクルマかと言えば決してそうではなく、耐久性を高めるためメカニズムが頑丈なつくりになっていることもあって意外に高価だ。とはいえ、日常ユースであれば快適装備が充実の「スーパーGL」が欲しくなる。朗報は、リセールバリューが高いこと。
工藤 貴宏
工藤 貴宏
自動車ジャーナリスト
1976年生まれ。クルマ好きが高じ、大学在学中に自動車雑誌の編集部でアルバイトしたことをきっかけに、そのまま就職。そして編集プロダクションを経てフリーランスの自動車ライターに。日々新車を試乗し、日夜レポートを書く日々も気がつけば10年以上。そろそろ、家族に内緒でスポーツカーを買う癖はなんとかしないと。日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員日本自動車ジャーナリスト協会会員
トヨタ ハイエースバン 新型・現行モデル

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