トヨタ グランエース 「実質法人向け大型高級ミニバン」の専門家レビュー ※掲載内容は執筆日時点の情報です。

工藤 貴宏
工藤 貴宏(著者の記事一覧
自動車ジャーナリスト
評価

5

デザイン
3
走行性能
4
乗り心地
5
積載性
3
燃費
4
価格
2

実質法人向け大型高級ミニバン

2021.9.30

年式
2019年12月〜モデル
総評
クルマの使い方によって評価は大きく異なる。ゴージャスな多人数乗用車が必要というユーザーにとってはこれ以外ないと思えるジャストな選択になり得るし、「2列目が豪華なミニバンが欲しい」という一般的なニーズであればアルファードの上位グレードのほうがオススメだ。
満足している点
上位グレードの「Premium」は3列目まですべての後席が超上級、「G」は8人が乗れつつ「ハイエースグランドキャビン」などに比べると快適性が極めて高い、というそれぞれ唯一無二のキャラクターを持つ。プレミアム多人数乗用車とでも言うべき存在だ。静粛性や乗り心地は、従来の大型ワゴンとは一線を画する。
不満な点
車体が大きすぎて日常には向かないこと。駐車スペースにも苦労することになる。「アルファード」などのミニバンに比べると床が高いので乗降性で不利だ。また車体が大きい割にはシートを畳んだとしてもラゲッジスペースは広くできない。
デザイン

3

空間効率を最優先した、とにかく四角くて箱のようなボディ。真後ろから見たときの箱っぷりには驚くばかりだ。ベースは海外向けのハイエースバンのため流麗なフォルムではないが、メッキを使った煌びやかな顔つきなどで高級感を演出している。
走行性能

4

エンジンは排気量2.8Lの4気筒ディーゼルターボ。商用車ベースだからガラガラと音の煩いエンジンかと思いきや、しっかりと音を抑えていることに驚く。しかもエンジンのフィーリングも繊細で期待以上の上質感だ。450Nmと太いトルクのおかげで、2.7トンを超える巨体ながら日常的な動力性能も不足ない。
乗り心地

5

初めて乗ったときの衝撃は忘れられない。貨物車ベースだから乗り心地がいいはずがないと予想していたら、想像のはるか上のレベルで乗り心地がいいのだ。サスペンションの動きに繊細さが感じられ、大きな衝撃を許さず車体がフラットに保たれるのだから立派。さすがに高級サルーンの水準までは届かないが、不快さは一切ない。見事である。
積載性

3

全長5.3mと大きなボディながら、重視しているのは荷室ではなく居住性。2列目と3列目には飛行機のビジネスクラスを思わせる大きく立派なシートを備えているため、荷室はそう広くない。とはいえ、4人分の大型スーツケースは積載可能だ。
燃費

4

WLTCモード燃費は10.0km/L。車両重量2.7トンを超える重量級モデルと考えれば優秀な燃費性能だ。使用燃料はガソリンではなく軽油のため、燃料単価が安いのも魅力。ちなみに燃料タンク容量は70Lだから、航続距離も長い。
価格

2

2021年8月現在、8人乗りのベーシックグレード「G」が620万円。8人乗りの上級グレード「Premium(プレミアム)」は650万円。かなりの高額車である。それは大きな車体に加えて立派なシートやインテリアの仕立ての丁寧さを考えれば納得できるが、間違いないのは一般ユーザーを対象にした車ではないことだ。
工藤 貴宏
工藤 貴宏
自動車ジャーナリスト
1976年生まれ。クルマ好きが高じ、大学在学中に自動車雑誌の編集部でアルバイトしたことをきっかけに、そのまま就職。そして編集プロダクションを経てフリーランスの自動車ライターに。日々新車を試乗し、日夜レポートを書く日々も気がつけば10年以上。そろそろ、家族に内緒でスポーツカーを買う癖はなんとかしないと。日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員日本自動車ジャーナリスト協会会員
トヨタ グランエース 新型・現行モデル

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