トヨタ カローラスポーツハイブリッド 「世界市場に通用する美しいハッチバックボディ」の専門家レビュー ※掲載内容は執筆日時点の情報です。

西村 直人
西村 直人(著者の記事一覧
交通コメンテーター
評価

4

デザイン
4
走行性能
3
乗り心地
4
積載性
4
燃費
3
価格
4

世界市場に通用する美しいハッチバックボディ

2022.6.24

年式
2018年6月〜モデル
総評
ハッチバックモデルを好むユーザー、もくしは過去に所有していたユーザーが乗れば、実車の良さがすぐにわかると思う。具体的には、走行性能はセダンと遜色なく、ワゴンに肩を並べる積載性があること。そしてなにより美しいハッチバックボディをまとっている。1.2Lターボモデル(FF)には6速MTがあり、4WD(CVT)もラインアップするなど、トヨタらしい幅の広さにも注目だ。地味派手な一台である。
満足している点
なにはなくとも、このスタイリングが秀逸。国産車離れというか、グローバル市場での販売が主体となるため、開発段階から各国で通用するデザインを採り入れていた。2018年登場当初には、美しい水色のボディカラーがあったが、これがデザインを一層際立たせた。中古車市場では隠れた人気色のようだ。また、カローラであることから、各部品の信頼性がとても高い。ここも選ばれる理由だろう。
不満な点
トヨタのラインアップのなかで、技術的な進歩が少ないこと、これが不満だ。小さな年次改良は加えられているはずだが、いかんせん主戦場は海外市場なので、国内向けのWebやカタログにはその変更ポイントの紹介すらない。ルーフカラーを黒色にした2トーンボディカラーを採用したものの、せっかく美しいボディと高い実用性があるのだから、もっとアピールをしたほうが良いと思う。じつにもったいない。
デザイン

4

国民車である「カローラ」のハッチバックで、そのハイブリッドモデル。日本市場におけるハッチバックは人気こそあれ爆発的ヒット作は永らくないが世界では「ゴルフ」にはじまり人気のカテゴリー。カローラは抑揚あるボディパネルと張り出した4つのホイールハウス、そしてキーンルックと呼ばれる顔の構成によって和風ハッチバックモデルの存在感を強く示す。デザイン上の安定感はセダン、ワゴンよりも上。
走行性能

3

直列4気筒1.8L+ハイブリッドシステムを採用。THS-Ⅱと呼ばれるハイブリッドシステムだが、2018年に当ハッチバックモデル登場時に出力特性の見直しをうけている。大幅な数値向上はないが、制御変更によりアクセルを踏んでから加速がはじまるタイミングを早期化し、エンジン回転が先行するラバーバンドフィールを弱めた。結果、ドライバーの意図通りに走るとの評価につながっている。
乗り心地

4

これがじつに良い。最初に試乗したのはショートサーキットだったが、とても滑らかで当たりがソフトなのに、グイグイと曲がっていく。荷重移動が容易で運転が上手くなったかのように感じられた。公道でもその印象は変わらず。コシがあってしっかりと粘るのに、大きな段差では足とボディでしっかり受け止めいなす。だから乗っていて、運転していて疲れない。この傾向は後席でも同じでロングランも快適だった。
積載性

4

ステーションワゴンのような広さは望めないが、それでもハッチゲートの開口面積が広いため積載性は良好だ。分割アジャスタブルデッキボードを上段にすればリヤバンパーとフロアには段差がなくなり、下段にセットすれば高さのある荷物も積載できる。ボードは縦にもセット可能で間仕切りのように使える。後席背もたれ部分までのラゲッジルームを縦分割して使えるので、荷物の固定がしやすく重宝する。
燃費

3

ハイブリッドモデルはFF方式のみ。WLTC値では16インチタイヤ装着車が30.0km/Lで、18インチタイヤ装着車が25.6km/Lだ。車両重量が1360〜1390kgと比較的軽量であること、全幅が1790mmに抑えられ、全高も1460mmと前面投影面積が少ないことから高速道路での実用燃費が伸びる傾向に。市街地でも改良されたTHS-Ⅱによりアクセル開度が少なくなり、良好な数値だ。
価格

4

2,488,000円。ハイブリッドモデルのエントリーグレード「X」がリーズナブル。前ストラット式/後ダブルウイッシュボーン式のサスペンション形式で、専用ボディ、そして洗練されたTHS-Ⅱのハイブリッド性能はベースモデルでしっかり堪能できる。最上位モデルは満足度が高いが、35万円以上の価格差だから輸入車のハッチバックモデルも視野に入ってくる。グローバルモデルはベースグレードが狙い目。
西村 直人
西村 直人
交通コメンテーター
WRカーやF1、MotoGPマシンのサーキット走行をこなし、4&2輪のアマチュアレースにも参戦。物流や環境に関する取材を多数。大型商用車の開発業務も担当。国土交通省「スマートウェイ検討委員会」、警察庁「UTMS懇談会」に出席。自動運転技術の研修会(公的/教育/民間)における講師を継続。警視庁の安全運転管理者法定講習における講師。近著は「2020年、人工知能は車を運転するのか」(インプレス刊)。日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員日本自動車ジャーナリスト協会会員
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