2018年1月
■2018年1月
ロールス・ロイス・モーター・カーズは、新型の「ロールス・ロイス・ファントム」を2018年1月22日に発表した。
「ロールス・ロイス・ファントム」は1925年のデビュー以来、ロールス・ロイスの最上級モデルとして国家元首や業界の著名人など、世界で影響力のあるVIPに用いられている。
新型ファントムは「アーキテクチャー・オブ・ラグジュアリー」のコンセプトのもと、ロールス・ロイスのエンジニアが設計したオールアルミ製スペースフレームが採用された。これはファントムVIIが採用したスペースフレーム・アーキテクチャーに対して30%剛性が高く、今後の「プロジェクト・カリナン」の生産モデルを含め、すべてのモデルに採用される。
ボディサイズは全長5770mm×全幅2020mm×全高1645mm、ホイールベース3550mm。ホイールベースを220mm延長した「エクステンデッドホイールベース」も設定され、パワーユニットには最高出力420kW(571ps)/5000rpm、最大トルク900Nm/1700~4000rpmを発生する新開発6.75リッターV12ツインターボエンジンを搭載。トランスミッションは8速ATが組み合わされ、0-100㎞/h加速5.3~5.4秒、最高速度250㎞/h(リミッター作動)の性能を誇る。
足まわりはエアスプリングを用いた前ダブルウィッシュボーン、後マルチリンク式で新たなレベルの「マジック・カーペット・ライド(魔法の絨毯のような乗り心地)」を実現したという。さらに4輪操舵システムの追加により、どのような条件下においても乗員の快適さを妨げない走りを追求している。
また、重さ130kg以上の遮音材、さらにすぐれた遮音性を実現するためホワイトボディに過去最大の鋳造アルミ製ジョイントや高性能の吸音素材を採用。路面からの騒音の遮断にはスペースフレームのフロアとベルクヘッドに二層式の合金製スキンを採用し、さらなる騒音処理としてこれらのスキンの間にヘビー・フォーム(重さのある発泡素材)とフェルト層を挿入することにより、かつてないレベルの遮音性を実現。100㎞/h時の騒音レベルは先代モデルに対して10%低下している。
世界初のコンセプトとして注目したいのは、ダッシュボードやインストルメントパネルまわりを「ギャラリー」として個人的な作品を注文してダッシュボードに飾ることができること。3Dでプリントした金メッキのプレート、手作りの陶器製の絵などをダッシュボードの全幅にわたる強化ガラスの内側に「動く美術館」として飾ることもでき、ロールス・ロイスで働く職人やデザイナーによるシルク、ウッド、メタル、レザーのコレクションも選ぶことが可能だ。