プジョー 408 PHEV 「スマートで洒落てるPHEV」の専門家レビュー ※掲載内容は執筆日時点の情報です。

まるも 亜希子
まるも 亜希子(著者の記事一覧
自動車ジャーナリスト
評価

5

デザイン
5
走行性能
5
乗り心地
5
積載性
5
燃費
4
価格
4

スマートで洒落てるPHEV

2024.2.26

年式
2023年7月〜モデル
総評
お馴染みの猛獣モチーフから一歩抜け出し、光と風を纏うようなデザインをはじめ、剛性感がありながら軽やかでスマートな走り、後席までゆったりとした室内スペースなど、ファストバックとステーションワゴンとSUVのいいとこ取りをしたようなパッケージの408PHEV。EV走行を積極的にしてくれるので、市街地からロングドライブまでシーンに合った快適なドライブが楽しめるようになっています。お値段も高すぎない程度に抑えてあり、補助金があるうちならお得感いっぱいの1台です。
満足している点
外観から想像するよりも、ゆったりとした室内スペース。前席はもちろん、後席の足もとスペースもしっかりとした余裕が確保されているのは、ホイールベースが2790mmと長いためです。同じホイールベースを持つのは全長が90mm長いVWパサート。408 PHEVは大柄な人でもくつろいで過ごすことができると思います。地上高が高いため視点も高まっていますが、どちらかというとSUVというよりはファストバックに乗っている感覚に近いです。
不満な点
以前のプジョーモデルには、カッコよくて前衛的なデザインの中にも、どこか遊び心のある部分がありました。例えば、リアエンブレムの306の「0」の部分を押すとリアゲートが開く、といったところなんですが、408 PHEVにはそうした遊び心を感じる部分がないのは寂しいところ。インテリアのiコクピットのように、クールで未来的な部分はたくさんあるので、何かオーナーとして長く乗っているうちに、そうした遊び心を感じさせる部分が見えてくるのかどうか?そこはオーナーさんに会ったら聞いてみたいです。
デザイン

5

近年欧州で人気が上がってきている、クーペSUVとも、ハイリフト4ドアファストバックとも言える、前衛的なプロポーション。GTグレードに装備される、ボディ同色のグリッドが左右のフェンダーに向かって溶け込むように配される「フレームレスグリル」や、ライオンの牙をモチーフとした「サーベルランプ」はよりスマート&未来的になっています。フロントフードをはじめ、彫刻のようにボディを自由に彫ったような造形は、光の加減によってさまざまな陰影をつくるのが美しく、フロントウインドウの潔い傾斜の先に緩やかなルーフラインがリアへと流れ、ライオンの爪をイメージした鋭い3本LEDテールランプにつながっているところも魅力的です。
走行性能

5

1.6L+モーターのPHEVは、電池残量があるうちはスポーツモード以外なら基本的にEV走行を優先するので、出だしはとても静かでなめらか。車両重量が1740kgあるにしては、軽やかさのある走行フィールに驚きます。意識してエネルギーチャートを確認していなければ、いつエンジンがかかったのか気づかないほどのシームレスな切り替わり。高速道路に入ってからも、合流などで強めの加速をした時に少しエンジン音が届くくらいで、心地よくクルージングさせてくれます。しかも、このクラスにふさわしい落ち着いた上質感がしっかりと感じられるのが素晴らしいところです。
乗り心地

5

プラットフォームが「EMP2」のVersion3という最先端のもので、超高張力鋼などの使用範囲を大幅に増量するなど、軽量化と高剛性化を徹底して行ったものというだけあって、地上高の高さや車重などものともせず、コーナリングでも不快なロールなどがないので乗り心地は上々です。エンジンがかかった際のノイズだけでなく、風切り音なども抑えられており、静かさが続くのも良いところですね。
積載性

5

外観から想像すると、リアガラスが大きく傾斜しているのでラゲッジは小さいと思うかもしれませんが、実は5人乗車時でも536Lの大容量を確保。掃き出し口付近の高さはそれほど高くないですが、奥行きがあるので高さのある荷物は奥の方に積むと良いかもしれません。後席が6:4分割で倒せて、トランクスルー機能があります。出っ張りなどがほとんどない形状なので、効率的に荷物が積みやすいラゲッジだと思います。
燃費

4

EV走行距離は66km(WLTCモード)で、プリウスPHEV(83km)やRAV4 PHEV(95km)よりは少ないですが、ラングラーPHEV(43km)やグランドチェロキーPHEV(53km)などと比べると少し長く走れそう。カタログ燃費は17.7km/L(WLTCモード)ですが、バッテリーがほとんどない状態だと実用燃費で12.0km/Lほど。繰り返し充電しながらEV走行を積極的に使うことが燃費アップの鍵です。
価格

4

同じ408のガソリンモデル「アリュール」からは約200万円アップということで、ちょっとコスパが悪いと感じるかもしれませんが、補助金が多く出る地域なら500万円台で購入可能となるので、今のうちならお得感も高くなると思います。V2Hには対応していないので、これまで通りのクルマとして使いながら、エココンシャスなドライブがしたいという人にピッタリです。
まるも 亜希子
まるも 亜希子
自動車ジャーナリスト
映画声優、自動車雑誌編集者を経て独立。雑誌、ラジオ、TV、トークショーなどメディア出演のほか、モータースポーツ参戦や安全運転インストラクターなども務める。2006年より日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員日本自動車ジャーナリスト協会会員。YouTube「クルマ業界女子部チャンネル」、「おっさん on boad」にも出演中。
プジョー 408 PHEV 新型・現行モデル

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