メルセデス・ベンツ GLCクラス クーペ 「カタチから入ってもOK」の専門家レビュー ※掲載内容は執筆日時点の情報です。

工藤 貴宏
工藤 貴宏(著者の記事一覧
自動車ジャーナリスト
評価

4

デザイン
4
走行性能
4
乗り心地
3
積載性
4
燃費
3
価格
2

カタチから入ってもOK

2022.7.20

年式
2017年2月〜モデル
総評
“普通じゃないSUV”を探している人にとって、注目すべき選択肢です。日常生活に影響しない程度にラゲッジルームを狭くすることで、通常のSUVとは全く異なるプロポーションを実現。ある意味“SUV界のスペシャルティカー”といえるでしょう。人生を楽しむ人のためのクルマといえますね。
満足している点
なんといってもスタイリング。「箱型ボディは普通すぎてつまらない」という人にとって、クーペは魅力的な選択肢となるでしょう。ベーシックな「220d」を買って乗るのもいいと思います。また、ディーゼル、4気筒ガソリンエンジン、プラグインハイブリッド、そして超高性能な6気筒ガソリンエンジンとパワートレインの選択肢が広いのもいいですね。
不満な点
同じシリーズであるCクラスのセダンと比べると価格が高いのが気になるところ。販売台数が多くないので利益を考えると仕方がない面もあるのですが、もう少し手が届きやすいと嬉しいですね。また「350e」に関してはバッテリー積載によって荷室の床が高くなり、ラゲッジルームが狭くなっているので購入時は実車チェックが必須です。
デザイン

4

普通のSUVじゃつまらない! そんな発想から作られただけあって、遊び心あふれる流麗なデザインは個性的です。Bピラー以降のルーフ後半やテールゲートは大きく傾斜していますが、この傾斜が絶妙。巧みに頭上のクリアランスをキープし居住性を著しく低下させていないのがいいですね。SUVが欲しいけれど箱型のボディ好きじゃない……という人にオススメです(そんな人がどのくらいいるかは知りませんが…)。
走行性能

4

どの仕様を選ぶかによってパワー感は異なりますが、ベーシックな「220d」でも動力性能的には十分。ディーゼルエンジンなので低回転トルクが太く、ググッと車体を加速させていきます。「300」になるとアクセルを踏み込んだ際のエンジン高回転域の力強さが増しますが、発進加速に関しては低回転トルクの太い「220d」のほうが力強い印象。「350e」はプラグインハイブリッドで、48km(カタログ値)程度はモーターだけで走行できるのが特徴。その際の静かさと滑らかさは他の仕様では体感できない魅力です。また加速もモーターのサポートが加わることで、力強さが増します。「AMG 43」になれば、390psの大パワーが暴力的といえるほどの加速を生みます。
乗り心地

3

大きなタイヤを履くSUVながら、それらに多くありがちなサスペンションの動きのバタバタとした感覚を排除しているのはさすが。「300」以上は電子制御ダンパーとエアサスを組み合わせた「AIR BODY CONTROLサスペンション」が標準採用されることで、乗り心地をスポーティな仕立てに切り替えできるし、また乗り味も凹凸をしっかりと吸収することでひときわ上質なものに感じられます。サスペンションの違いによるのかは不明ですが、「AMG RIDE CONTROL+エアサスペンション」を組み合わせる「AMG 43」は乗り心地でも他グレードを一歩リードしている印象。
積載性

4

荷室容量は後席使用時でも500Lを誇り、積載性は確かです。クーペではない通常の「GLC」に比べると50L少ないですが、床面積は同じなので日常生活で違いを感じることはないでしょう。ただ、クーペの場合は実質的に後席背もたれ上部より上の空間が使えないので、キャンプへ出かけるときのように空間を目いっぱい使う際はクーペではないモデルとの違いを感じます。「350e」は350Lと荷室容量が狭くなりますが、これは床が高くなる影響。床下にバッテリーを積むので、標準車に対して床面が高くなります。
燃費

3

経済性を最優先するならば、オススメはディーゼルエンジン搭載の220d。15.1km/Lという燃費値は「300」の約1.5倍にもなり、加えて使用燃料の軽油は他のグレードに給油するハイオクガソリンに対して燃料単価が2割ほど低いので燃料代が安く済みます。そのランニングコストはハイブリッド車並みと考えていいでしょう。シリーズ中もっとも燃費の良くない「AMG 43」はWLTCモード9.6km/Lですが、「300」が10.8km/Lと考えると性能のわりには良好に思えます。
価格

2

もっともベーシックなモデルで763万円。車格的には「Cクラス」と同じですが、Cクラス(599万円から選べる)に比べても価格水準は高い印象です。いっぽうで興味深いのは、クーペではない「GLC」との関係。一般的な相場水準ではクーペモデルのほうが高かったりするのですが、比べると「220d」や「300」「AMG 43」ではクーペモデルのほうが価格設定は低く、ちょっとだけお買い得な気分になります。なぜ「350e」だけ標準ボディより高いのかは不明ですが…。
工藤 貴宏
工藤 貴宏
自動車ジャーナリスト
1976年生まれ。クルマ好きが高じ、大学在学中に自動車雑誌の編集部でアルバイトしたことをきっかけに、そのまま就職。そして編集プロダクションを経てフリーランスの自動車ライターに。日々新車を試乗し、日夜レポートを書く日々も気がつけば10年以上。そろそろ、家族に内緒でスポーツカーを買う癖はなんとかしないと。日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員日本自動車ジャーナリスト協会会員
メルセデス・ベンツ GLCクラス クーペ 新型・現行モデル

査定を依頼する

あなたの愛車、今いくら?

複数社の査定額を比較して愛車の最高額を調べよう!
愛車を賢く売却して、購入資金にしませんか?

あなたの愛車いまいくら?
メーカー
モデル
年式
走行距離

※ 掲載しているすべての情報について保証をいたしかねます。新車価格は発売時の価格のため、掲載価格と実際の価格が異なる場合があります。詳細は、メーカーまたは取扱販売店にてお問い合わせください。

ユーザーレビューを投稿する

ユーザーレビューを投稿する

※自動車SNSサイト「みんカラ」に遷移します。
みんカラに登録して投稿すると、carview!にも表示されます。

ログイン

中古車探しをもっと便利に

  • 中古車お気に入り管理
  • おすすめ中古車の表示
10年落ちの車は、売値がつかない? 現在価格をチェック!
carview!の最新情報をチェック!
Facebook
carview!公式Facebook
最新のクルマ情報をお届けするcarview!オフィシャルページ(外部サイト)

carview!公式X(旧Twitter)
carview!の中の人がクルマ情報をポストする公式アカウント(外部サイト)