マツダ ロードスターRF 「NDロードスターのハードトップモデル」の専門家レビュー ※掲載内容は執筆日時点の情報です。

西村 直人
西村 直人(著者の記事一覧
交通コメンテーター
評価

4

デザイン
4
走行性能
4
乗り心地
4
積載性
5
燃費
5
価格
5

NDロードスターのハードトップモデル

2023.6.21

年式
2016年12月〜モデル
総評
ロードスターの軽快感にメタル製のリトラクタブル(電動格納式)ハードトップを組み合わせた。電動のルーフは13秒で開閉可能。直列4気筒1.5Lエンジンを搭載するソフトトップのロードスターに対して、このRFでは2.0Lと排気量の拡大版を搭載する。車両重量は最軽量モデルの「S」で1100kgと、ソフトトップの同グレード比で110kg重い。その大部分がハードトップに起因する。
満足している点
軽快なロードスターの走行性能に静粛性の向上が望めるハードトップが装着されたこと。また、これによりロードスターの外観にも大きな変化が生まれた。ライトウェイトなスポーツカーとはひと味違う、落ち着いた印象を与えてくれる。ハードトップを格納したオープン状態でも美しいスタイルは健在だ。世界中のスポーツカーが高価格化する中、352万7700円から購入できる。ここも大きな魅力だ。
不満な点
筆者がND型ロードスターオーナーなのでちょっと辛口。端的にチャームポイントの軽快感が薄れた。重量物となるメタルトップがドライバーの頭上にくるため、カーブをゆるりと走らせているだけでもロードスターRFの走りには、ほんのわずかな遅れがある。また、オープン走行で巻き込む風は開口面積の少ないRFのほうが気になる。整流設計の違いからドライバーの右耳元で風が唸る。
デザイン

4

ユーザー贔屓といえばそれまでだが、やはり完成形はソフトトップだ。RFもトップを閉めればシルエットは優雅で小さなボディサイズながら存在感は抜群。でもコンパクトさを際立たせるにはソフトトップがお似合いだ。とはいえ、前、横、後と両車に違いはなく、タルガトップ風にも見えるオープン状態にも独特の世界観がある。濃色ボディカラーが似合うのもRFデザインの特徴だ。
走行性能

4

1100kg〜の車両重量に2.0Lだから速さは5点。しかし、ロードスターでは感覚的な点を重視して4点に(1.5Lの感覚評価は5点)。2.0Lは当初の158PS、200N・mから、2018年の商品改良を経て184PS、205N・mへと出力、トルクともに向上。同時に6800回転→7500回転まで最高回転数を高めた。効果は体感値に大きく貢献。より力強い走りが堪能できる。
乗り心地

4

重量増加と出力、トルクの増強は乗り味のパートでは良いところがたくさんある。一段高いギヤで静かに走らせていてもトルクにゆとりがあるため、同乗者の頭がぶれないような丁寧な走りが行ないやすい。また、雨天時の静粛性もメタルトップが上。ソフトトップも頭上にはアルミルーフを部分的に用いるが、基本は布だから雨音は響く。重量増からカーブでは、いくぶんゆったりとした走りになる。
積載性

5

容量からいえば127Lだが、ソフトトップ(130L)とほぼ同等の容量を確保していることから5点とした。国内便の飛行機に持ち込み可能なキャリーバッグを2個、縦方向、横方向にそれぞれ積載できるため実用性がとても高い。さらにその左右には、ハンドバッグなら余裕をもって積み込める。4mに満たないボディサイズと美しいスタイルなどとの両立はすばらしい。
燃費

5

1.5Lが優れた燃費性能であることは知られている。80km/hで高速道路を淡々と巡行させていると誰でも25km/L以上の燃費数値を引き出せる。2.0LのRFは同じ条件で同じ乗り方をした場合、筆者のテストでは20%ほど悪化した。それでも十分な燃費数値だ。6速MTの場合、6速が直結状態であるためシフトダウンせずとも増速させやすい。ここも燃費数値が伸びるポイントだ。
価格

5

それほど台数が望めない純粋なスポーツモデルながら、352万7700円〜の車両価格はありがたい。マツダの常ながら走行性能を左右する基本装備はボトムグレードでも充実しているし、先進安全技術についても同様。トップグレードである「RS」にしても398万8600円と、その内容からすれば十分にリーズナブル。安い買い物ではないが、得られる満足度はものすごく高い。
西村 直人
西村 直人
交通コメンテーター
WRカーやF1、MotoGPマシンのサーキット走行をこなし、4&2輪のアマチュアレースにも参戦。物流や環境に関する取材を多数。大型商用車の開発業務も担当。国土交通省「スマートウェイ検討委員会」、警察庁「UTMS懇談会」に出席。自動運転技術の研修会(公的/教育/民間)における講師を継続。警視庁の安全運転管理者法定講習における講師。近著は「2020年、人工知能は車を運転するのか」(インプレス刊)。日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員日本自動車ジャーナリスト協会会員
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