これぞボルボ新二刀流 Rデザイン&DRIVe
掲載 更新 carview! 文:小沢 コージ /写真:菊池 貴之
掲載 更新 carview! 文:小沢 コージ /写真:菊池 貴之
誤算も大誤算、こんなに画期的な味わい、それも"ダブルテイスト"とでも言うべき味が生まれてるとは思わなかったぜ。そう、2台の新世代ボルボ『S60』と『V60』の「T6 AWD Rデザイン」と、昔ながらのボルボ『V70』それも「DRIVe」との意外なる組み合わせだ。
Rデザインの方は、ご存じ今年出た革命的ミディアムボルボ、セダンのS60とスポーツワゴンのV60に用意されたスポーティバージョンで"事実上のお買い得バージョン"。なにしろボルボらしからぬハイパワーなT6ユニット、つまり304psの直6ターボを積んだ4WDモデルで、走りはソリッドの一言。発進したとたん、ステアリングから路面を手で直に触っているようなダイレクトな手応えが伝わり、クルマ好きなら誰でも魅了される。
ただでさえ、従来型よりステアリングギア比が1割ほどクイックになっているだけでなく、少し硬めのスポーツサスが入っているから、切ったとたんに間髪入れずにノーズが動く。従来のボルボを知っている人なら「これって本当にボルボ?」と驚くこと請け合いだ。ちなみにS60とV60のハンドリングの差だが、ほとんどない。若干S60の方が全体に締まってるか? 程度。
その上エンジンが凄い。もはやボルボの他はBMWしか用意してない直6を横置きに搭載してるから、室内スペースを無駄に犠牲にすることなく、シャープな吹け上がりが楽しめる。もっとも今の潮流で、最大トルクの44.9kg-mを2100rpmから発揮する上に、6ATも低回転でどんどんシフトアップしていくセッティングになっているから、通常その領域は味わえない。ただし、一度アクセルを全開にすれば「これがボルボかよ?」というパワフルで濃厚な加速が味わえる。
それとRデザインの由来になっている前後バンパーやリアスポイラー、アンダーガード等のエアロパーツは、必要以上に過激ではない。Rデザインオリジナルのアルミホイールやインテリアのカーボンアルミ調パネルもシャープでモダンだ。いわゆるヤンキー系というより、アート系の味付けだから、都会のクルマ好きでも普通に乗れるはず。しかも本革シート他と、ボルボ自慢の先進安全「ヒューマンセーフティ」が付いてS60が579万円で、V60が599万円。コストパフォーマンスだけで判断しても悪くない買い物だ。
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