マクラーレンの拡大新戦略、600LTはお飾りじゃない味わうためのスーパーカー
掲載 更新 carview! 文:小沢 コージ /写真:マクラーレン・オートモーティブ
掲載 更新 carview! 文:小沢 コージ /写真:マクラーレン・オートモーティブ
気になる動力性能だが、正直レーシングドライバーでもなんでもない小沢にとっても、とんでもなく楽しい体験だった。そもそも単純に速い以上に、ステアリング、シート、ペダル類とすべてのフィードバックがダイレクトで濃厚なマクラーレン。小沢のわかる範囲内でもやたらインフォメーションが多く、飛ばせば飛ばすほどリスクは高まるが、ヘンな話、恐いのに恐くなくなってくる。
しかもこの600LTが凄い。実は直前にベースの570Sでハンガロリンクの練習走行をすることができ、十分にダイレクト感があったのに、600LTはさらにその上をいく。直進性、ブレーキ、フィードバック、すべてがより濃厚で、より速くなってるのに恐くないのだ。
中でも良好なのがステアリングフィールだ。走れば走り込むほど、いまタイヤグリップが効いている、効いてないが如実にわかり、周回を重ねる毎に追い込んでいくことができる。また全域でトルクの切れが増したようなエンジンも凄いし、さらにカーボンブレーキだ。長いストレートエンドで時速200km前後に達するハンガロリンク。最初から結構突っ込んだつもりでも、ビックリするほど手前で止まってしまい、トータル10周ほどすることができたが始終余らせっぱなし。つまり、止まりっぷりが常に予想を上回るわけだ。恐るべしマクラーレンのカーボンブレーキ!
最後はコーナリング中にほんのちょっとタイヤを滑らせることが出来たが、かつてレーシングカートに乗った経験と一瞬重なった。まだ当分全開で試せそうもないが、600psで全長4m台の大きなレーシングカートのような運動性能を持っているのだ。
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