新型プレミオ/アリオン、5ナンバーセダンの“延命”は社会的意義がある
掲載 更新 carview! 文:佐野 弘宗/写真:篠原 晃一
掲載 更新 carview! 文:佐野 弘宗/写真:篠原 晃一
開発担当氏によれば、走行メカニズムに特筆すべき変更点はないという。なるほど、乗ってみても、ちょっと古臭いのは否めない。
今回のように木更津近辺の一般道を転がしただけでも、現代のクルマとしてはロール、ピッチングの両方向で上屋の動きが大きい。ダンピングも緩めで、カーブや路面凹凸で発生したフワリとした動きは、なかなか1回で収束しない。そのいっぽうで、低速でのアタリが分厚いソファのように柔らかなのは、良くも悪くも昔ながらの日本車の味わいである。
まあ、古いといってもバリバリの21世紀グルマだから、昭和~20世紀末のような、悪い意味での日本車とは次元がちがう。動きは大きくても、走行ラインが乱れるわけではない。ステアリングは十二分に正確で、高速でちょっと頑張っても余裕しゃくしゃく……といったところも、あえて好意的に捉えれば、いい意味でのフランス車風味といえなくもない。
とくに好印象だったのは16インチタイヤを履く2.0リッターで、伝統的な日本車の柔らかさと小気味いいレスポンス、そしてそれなりに正確なフィードバックが、ほどよく同居していた。その次に乗った1.5リッター(15インチタイヤ)は、それに比べると、ちょっと気の抜けた感覚が強まるのは事実である。
休日などにけっこう頻繁に遠出する「運転好き」なら、エンジンがなんであれ、タイヤだけでも16インチ化する手はあると思う。なので、1.5リッターにも純正16インチを用意してほしいと思ったりもした(現状で純正16インチを選べるのは2.0と1.8のみ)。
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