新型クラウン、ベストバイは一体どれなのか?
掲載 更新 carview! 文:吉田 匠/写真:篠原 晃一
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続いては、アスリートの3.5リッターV6のコクピットに。315psを生み出す3.5リッター直噴V6に8段ATを組み合わせたパワートレーンは、もちろん2.5リッターV6より一段とパワフルで、スムーズに力強く加速していく。パドルシフトを備えているのも、6段ATにはない8段ATだけの特権で、ドライバーの意図を運転に反映させ易いのがいい。
動力性能に関してはスペックから予想できるとおりだったが、ロイヤルより車高を10mm低めると同時にサスペンションを固め、3.5リッターの場合はタイヤも18インチにサイズアップされるシャシーの振る舞いが気になる。アスリートのダンパーはロイヤルと違ってカヤバ製の電子制御可変式で、当然ロイヤルより硬めにセットされている。それでもノーマル状態では快適な乗り心地が保たれるが、マルチオペレーションをスポーツに切り替えるとクルマの挙動が全般にタイトになると同時に、乗り心地も明らかに硬くなる。
実は新型クラウン、プラットフォームの基本は2世代前の「ゼロクラウン」の進化型である。そういう観点からボディ剛性をチェックすると、16インチタイヤのロイヤルや、アスリートでも17インチなら不足を感じることはないが、3.5リッターの18インチとなると、不整路ではバネ下の動きが若干ボディに響いてくる印象をうけた。
というわけで、スタイリングはアグレッシブなアスリートで、シャシーは快適志向のロイヤルという、いわば“アスリートのロイヤルエディション”があるといいのでは、と山本 卓チーフエンジニアに提案したが、車高が違うから実現は難しいですね、と却下された(笑)。
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