ブリヂストンの新スポーツタイヤ、ポテンザS007Aは走りに加え快適性にもこだわった
掲載 更新 carview! 文:竹町 昭男/写真:ブリヂストン
掲載 更新 carview! 文:竹町 昭男/写真:ブリヂストン
新たにデビューしたポテンザ S007Aは、プレミアムスポーツ部門のフラッグシップを担う最新作。ポテンザには現在、3種のメインモデルがある。サーキット走行のグリップレベルを徹底追求したRE‐71R、カジュアルスポーツのアドレナリン RE003、そしてプレミアムスポーツのS007Aである。Aが付いているのは新車装着用タイヤにS007というモデルが既にあるからで、あまり大きな意味はない。S007Aは2010年デビューのS001後継モデルにあたる。系譜をたどれば、1998年誕生のエクスペディア S02といった懐かしい名前が出てくる。
S007Aが目指したもの、それはドライ性能のさらなる進化だという。ウエットグリップや低燃費をテーマにする新作が多い中、ポテンザならではの目標といえよう。S007Aは、一般的な走行時から運動性能の高さが感じられるよう、初期応答性とコーナリング性の向上を第一に目指した。ここで大きな武器となるのが、ブリヂストンの独自技術である高速回転時の接地圧解析技術“アルティメットアイ”である。旧型のS001を解析していくと、小舵角では接地面剛性が、大舵角領域ではパターンとサイドウォールの剛性が重要なことがわかったという。
S007Aはストレートリブ基調の高剛性ブロックを備えたリブパターンが大きな特徴だ。一見、飾り気のないオーソドックスに見えるデザインだが、溝を無くした極太のセンターリブとセカンドリブの横剛性は、14~16%も向上している。ショルダー部の横剛性も9%アップした。これが走りにどう影響を与えるのか、興味深い。内部構造にも大きな秘密が隠されているが、「書いてはダメです」とクギを刺されてしまった。高価なケブラーを補強材に惜しみなく使って、軽量かつ高剛性に仕上げた、とだけ表現しておこう。
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