五木寛之インタビュー・著書『雨の日には車をみがいて』で読み耽るレシプロ黄金時代の名車の魅力
掲載 更新 carview! 文:杉山 元洋/写真:望月 浩彦 27
掲載 更新 carview! 文:杉山 元洋/写真:望月 浩彦 27
例えば、第1話『たそがれ色のシムカ』に登場するのは、フランスの「シムカ1000」。
「シムカなんて聞いたことないでしょ? 1960年代後半に僕が最初に買った欧州車で。シトロエンの2CVよりも気軽に乗れる大衆車。35万円で購入してからは、嬉しくて夜の第三京浜をあてもなく走っていたなぁ」と話す五木さん。
シートなどはまるでテントのように質素だが、不思議とセンスの良さを感じさせる。気になって調べたところ、下積み時代のピエール・カルダンがインテリアをデザインしたとわかり、大いに納得したのだとか。
「大衆車にしかない魅力というものがあると思うんです。ベストセラーにはそれ相応の理由があるんですね」(五木さん)
たとえ車が主役でない小説でも、運転シーンを登場させるときには車の魅力が伝わるよう心がけているという。もちろん『雨の日には車をみがいて』にも、車好きならニヤリとしてしまうような表現が散りばめられている。
シトロエンの2CVが登場する第5話『翼よ! あれがパリの灯りだ』には、春の雪が積もる街で迷う二人の女性が登場し、主人公が目的地まで送り届けるシーンが描かれる。
「前輪駆動(トラクシオン・アヴァン)の2CVは、軽い車体と細いタイヤで雪道を乗り越え、無事目的地まで女性たちを送り届けます」(五木さん)
「2CVを買ってよかった」とつぶやく主人公の誇らしさは、車乗りなら深く理解できるはず。また、この章で語られる創始者のアンドレ・シトロエンの波乱に富んだ生涯の物語も必読だ。
>>次のページ:車は止まっている姿を見るだけでも美しい
ログインしてコメントを書く
複数社の査定額を比較して愛車の最高額を調べよう!
愛車を賢く売却して、購入資金にしませんか?
複数社の査定額を比較して愛車の最高額を調べよう!
愛車を賢く売却して、購入資金にしませんか?
いよいよガソリンはリッター200円に!? 補助金の終了が間近に迫ってきた!
1900馬力のピニンファリーナ「バッティスタ」と10台限定の「B95」が日本上陸! イタリア大使館でお披露目された超弩級ハイパーカーとは
日産エクストレイルがマイナーチェンジ。合わせて90周年記念車をリリース
カマルザマン「ドライのマップに変えた」と雨の決勝でベテランの技。Team Frontierは8耐トライアウト首位通過
急きょ出場のデビュー戦でファステストラップの爪痕「シングルシーターでも速いことを示せた」バーニコート/SF第2戦
可能性は感じる ケド「宿題」も多い オモダ5 プロトタイプへ試乗 1.6Lターボの新型SUV
過去最高! 2630台を3カ月で販売したランボルギーニが2024年も好調な業績を維持している理由とは
深夜バス相次ぎ廃止 一般系統も“整理”へ 京成バスダイヤ改正
1200馬力超え“V12”搭載! 「クワッド“バイク”」世界初公開! バイクとクルマ混ぜちゃった! パワーウエイトレシオ1kg/hpの“絶叫マシン”「エングラー V12」英で発表
ストロール、優れたタイヤ管理と戦略で入賞「ニコや裕毅をパスできて楽しかった」アストンマーティン/F1第7戦
日本限定の『コンチネンタルGTアズール』がベントレー&マリナーから登場。世界10台のみ、4165万円
世界に1台 超高級車ブランド「オーダーメイド」に注力 ロールス・ロイス本社工場拡張へ
「シエンタ」が商品改良。変更点は少ないが、ハイブリッド7月、ガソリン8月と納期が大きく改善
イタリア語で「12気筒」を意味する新型フェラーリは「デイトナ」似。SDGs時代もV12は不滅?
【円安効果はごく一部!】国産自動車メーカー好調の理由は日本お得意の“着実な積み重ね”にあった
【今わかること比較】走りと後席の快適性は新型「フリード」優勢。「シエンタ」に勝る点、劣る点
【VIPの隠密仕様】アルヴェル4人乗り「スペーシャスラウンジ」準備中。目立ちすぎLMより本命
【装備充実】ミドルサイズSUV「F-PACE」にジャガー90周年特別仕様車を追加 917万円から
スバル「レガシィ」生産終了。あなたが最も印象に残っているのはどのモデル?【写真でチェック】
三菱の軽EV「eKクロス EV」一部改良。グリーンやライラックのお洒落系カラーも登場。価格上昇は控えめ
「ランドクルーザー250」のおすすめグレードとは? 長く乗りたい人は“ナビ選び”に注意!?