噂のインフィニティ、走りは? 日本導入は?
掲載 更新 carview! 文:桂 伸一/写真:インフィニティ
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とはいえ、オーストラリアまで飛んだ目的はほかにもある。“世界一美しい海岸線”と称賛され、日本のCMにも登場する「グレート・オーシャン・ロード」を走行することだ。メルボルンの東、海に向かって突き出た岩山の間をぬうように250km続く道路がそれだ。“戦後復興のために造られた道路”という意味では新車開発の聖地ドイツ・ニュルブルクリンクと同じ。海岸線と山岳路という違いはあれ、うねりに傾きに捻れに凹凸などグレート・オーシャン・ロードの形態もそこが魅力だ。
試乗はインフィニティから「G37クーペ」と、日産から「Z」と「GT-R」が用意された。Zはショートホイールベース故に、タイトコーナーの連続では特に鋭い応答と追従するリヤとで軽快なフットワークで駆け抜けていく。ATが安楽だが、ここではMTでシフト操作する感覚が場にマッチする。特にシフトダウンはレバーを下のギヤに入れようとすると、自動で回転を合わせるシンクロレブ機能によりプロのように一発でダウンシフトが決まり、走りにメリハリが出る。
GT-Rは、カッ飛ばしてこそ威力を発揮する性質なので制限100km/hでは消化不良。魅力的なコーナーをふたつも攻めるとあっという間に前走車に追いついてしまう。その2台の間と言うべきキャラクターがG37クーペだ。スカイラインだと思えばそのハンドリングの正確さとしっとり落ち着いたおとなの乗り味は納得で、コーナーからコーナーを滑らかに吸い付くように駆け抜ける。国土は日本の20倍もあるが、交通の流れは高速道路でも上限100km/h+5km/hと極めて厳しい。そこではG37クーペのようにリラックスして流せ、いざ踏めば豹変するスポーツカーの特性が活きるのだった。
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