ライズとロッキーがクロスビーの9倍売れる理由。コスパ派はガソリン車がお得!
掲載 carview! 文:山本 晋也/写真:トヨタ自動車 206
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クロスオーバーSUVブームの中、国産コンパクトクラスで数少ない選択肢となっているのが「トヨタ ライズ/ダイハツ 」ロッキーの姉妹車です。いずれもデビューは2019年11月とフレッシュなモデルではありませんが、確実に売れ続けています。
2022年の販売台数は、ライズが約8.3万台で、ロッキーが約2.2万台。ライズは国産SUVの最多販売車にもなっています。
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2台の合計は10万台オーバー! 車格的に唯一のライバルといえる「スズキ クロスビー」の9倍近い販売台数となっています。軽自動車の人気モデル「ハスラー」の兄貴分といった風情のクロスビーをライズ/ロッキーの姉妹車が圧倒する理由はどこにあるのでしょうか?
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ひとつには直感的に扱いやすいボディにあるでしょう。いかにもSUV的でスクエアな外観は、車両感覚をつかみやすいという実用的なメリットにもつながっています。いまどきのクルマとしては珍しくノーズ位置が視認できるのも、街乗り重視でコンパクトカーを選ぶユーザー層には刺さるポイント。
さらにデビューから2年後の2021年11月に追加された「eスマートハイブリッド」はWLTCモードで28.0km/Lと、SUVとして十分な燃費性能を実現しているのもうれしい点です。ダイハツが開発した独自のハイブリッドシステムは、1.2Lエンジンを発電専用に使い、電気モーターだけで駆動するEVのようなフィーリングの電動パワートレインになっています。
電気モーターだけで走るということは、トルクフルでスムーズでレスポンスに優れているというメリットがあります。コンパクトクラスですから、なおさらモーター駆動の走り味が高級感を生み出してくれます。そうした部分が評価されているのも売れている理由で、販売の半数はハイブリッドになっているということです。
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とはいえ、ハイブリッドが正解とは断言しづらい点もあります。あらためてライズ/ロッキーのパワートレインを整理すると以下の3種類となっています。
・1.2Lガソリン自然吸気エンジン|FF
・1.0Lガソリンターボエンジン|4WD
・1.2Lハイブリッド|FF
SUVらしく4WDを選ぶとなると、じつはターボエンジンの設定しかないのでした。なお、デビュー当初はターボエンジンだけの設定という走り重視のコンセプトでしたから4WDがターボだけの設定というのは、ある意味で初志貫徹的なところがあります。
パワートレインごとの燃費性能(WLTCモード)は次のようになっています。
・1.0Lターボ(4WD)|17.4km/L
・1.2Lガソリン(FF)|20.7km/L
・1.2Lハイブリッド(FF)|28.0km/L
ハイブリッドが売れるのも納得の性能差ですが、コスト重視でハイブリッドを選ぶと、パワートレインごとの価格差が意外に大きいことから、トータル費用では後悔するかもしれません。一例として、ロッキーの中間グレード「X」でパワートレインごとの価格を比較します。
・X|1.2Lガソリン(FF)|182万円
・X|1.0Lターボ(4WD)|209万6700円
・X HEV|1.2Lハイブリッド(FF)|212万6000円
ターボ(4WD)は通常のグレード構成では価格が高くなりがちなパワートレインですが、それ以上にハイブリッドのほうが高く設定されています。
1.2Lガソリン車に対して同ハイブリッドは30万円以上も高価です。先ほどの燃費性能のデータをみるとハイブリッドはガソリン車に対して、燃費性能のアドバンテージは35%となっています。
WLTCモードで1000km走ったときに使うガソリンは、1.2Lガソリンエンジンが約48.0L、ハイブリッドは約35.7L。レギュラーガソリンの価格を160円/Lとして計算すると、それぞれ7680円、5712円となり、差額は1968円です。
モード燃費で走れたとしても、10万km走行時の燃料代の差額は20万円足らずといったところ。実際にはもう少し差額は少なくなるでしょう。つまりランニングコストでハイブリッドを選ぶと15万km以上は走らないと元が取れないわけです。
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もっとも、フル電動によるハイブリッドの高級感を金銭価値として考えると、30万円という価格差は十分に埋め合わせているという見方もできるかもしれません。
まとめると、ライズ/ロッキーというコンパクトSUVを選ぶ際には、4WD必須であればターボエンジン一択、ランニングコスト最重視であれば1.2Lガソリンエンジン、走りにも高級感を求める向きにはハイブリッドが最適な選択といえるでしょう。
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