ボルボ V60がじわじわ売れているのはベースグレードの凄さにあるのでは疑惑
掲載 更新 carview! 写真:編集部
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V60に乗って試してみたかったのが、車線中央を維持してくれる「パイロット・アシスト(車線維持支援機能)」。全車速追従機能付ACC(アダプティブ・クルーズ・コントロール)を有効にした状態で、パイロット・アシストを作動させます。最初は恐る恐るでしたが(この手の機能はみんなそう)、何個かコーナーを抜けてみると、その先を見通す眼と判断の正確さに思わずうなってしまいました。それなりに大きく切れ込む首都高のコーナーでも、ハンドルの微修正を乗員に感じさせることなく、車線の中央を保持しつつ、ビシーッと安定したまま駆け抜けていきます。
他社のモデルでもこの手の機能は試したことがありますが、クイクイクイッと細かい修正舵によるGの変化を感じさせつつ、コーナー途中で車線中央から逸れて隣の車線に近づいていったり、結果として無事曲がれたけれど、次のコーナーも本当に大丈夫なのかという不安を感じさせるものでした。
しかしボルボ V60の場合、乗員を不安にさせない、予測と操作の質の高さが不安を和らげる大きな効果を生んでいるようです。プロの包丁さばきは安心して見ていられるけど、料理学校の生徒の包丁さばきは見ていてドキドキする違いと言いますか。
もちろん、V60のパイロット・アシストもたまにはキャンセルされることがあります。その際は、アラート音が鳴るのもありますが、あ、これはさすがにダメだろうなと予測を裏切らないふるまいをしてくれるのも、逆に安心できる要素と言えるでしょう。
試乗を終えて、V60がじわじわ売れている理由がわかった気になりつつも、メーカーが未来をかけて開発した759万円の電動化モデルの出来が悪いわけがないというのもまた事実。しかし視点を変えると、そのてんこ盛りの先進安全装備たちが、非ハイブリッドなFFのベースグレードで、260万円安い「T5 モメンタム(499万円)」にももれなく付いてくるのが、V60というかボルボの本当の凄みなのかもしれません。
T5 モメンタムには付かない快適&豪華系装備も、シートのマッサージ機能やヘッドアップディスプレイとか、なくてもそれほど悔しくないものだったりして、ディーラーに行って、予算的にプラグイン・ハイブリッドは無理だけど、素のベースグレードでも全然いいね!と思えてしまうお買い得感が、V60のじわじわ売れてる理由なのかもしれません。
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