Eクラス カブリオレ試乗 エアキャップの実力は?
掲載 更新 carview! 文:河口 まなぶ/写真:菊池 貴之
掲載 更新 carview! 文:河口 まなぶ/写真:菊池 貴之
ルーフの開閉は当然ボタン操作ひとつ。コマンドシフトの後方に、フタ付きで収められたシルバーのレバーがある。これを引けばオープン、押せばクローズド。開閉時間はこの手の機構の標準となる約20秒で、もちろん走行中も40km/hまでなら開閉可能となる。
だが今回のカブリオレのウリは、その開閉レバーと同じ場所に収められたスイッチで、これを押すと“AIRCAP”と呼ばれる世界初の自動ドラフトストップ機構が作動する点にある。スイッチを押すとフロントのウインドーフレームが6cmほどリフトアップしスポイラーとなる。そしてリフトアップした部分からフレームまでの間にネットが現れる。さらにリアではヘッドレストが上に伸び上がることで、ヘッドレスト間に与えられたディフレクターの面積が広がる。
これにより車両上部の気流を持ち上げると同時にフロントのネットで室内の気圧を上げ、リアで逆流を低減することで室内に発生する乱流を大幅に低減して「暖かい空気の海」で室内を満たしてくれる、という仕組み。このエアーキャップは160km/hまでの速度で作動可能で、最高速まで使えるという。
では実際の効果のほどは? というと、これが意外に判りやすい。走り出してスイッチを押すと機構が作動し、風の巻き込みが変わる。速度を上げても確かに巻き込みは少ない。通常4シーター・オープンの場合、2人で乗るにはリアを覆うディフレクターを付ける必要があるが、それがないにも関わらず同等以上の効果が確認できた。また今回はヒーターを使って効果を試したが、エンジニアによればクーラーでも効果があるという。室内の乱流を抑えるため、夏は冷たい空気で室内が満たされるというわけだ。
さらに試乗車はコンフォート・パッケージを備えており、SLKから採用されたエアスカーフの進化版(風向調整も可能となった)が装備される。これらの組み合わせによって四季を問わずにすこぶる快適なオープンエアモータリングが楽しめるという仕掛けだ。
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