アウディ・トレイルクワトロは未来的だが意外なほどアウトドア使用が考えられていた
掲載 更新 carview! 文:ケニー 中嶋/写真:ケニー 中嶋
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アウディは9月10日フランクフルトショーで「AI:トレイルクワトロ」を発表した。これは「Audi Alcon」、「AI:ME」、「AI:RACE」に続く、アウディが描く未来ビジョン、EV「AIシリーズ」の4番目のモデル。「AI:トレイルクワトロ」は自動運転機能を備えるとともに、迫力ある大径オフロードタイヤから見て取れる通りオフロード走行に特化したコンセプトモデルだ。レベル4の自動運転機能を装備する一方で、道無き道を走破するようなオフロード走行時などにはドライバー自らが車を制御し運転することを前提としたステアリングとペダル類を備えている。もちろんAIが、路面状況や障害物などをセンサーで検知して必要に応じてステアリングやブレーキのアシストをする。
4人乗りのボディ形状は一体感と塊感があり、まるでヘリコプターのキャビンのようにその多くがガラスパネルで構成されている。しばしば自動運転車で見られるようなコックピット周りの大画面スクリーンなどはあえて配置せず、あくまでもシンプルに大自然の中で周辺環境との一体感を得られる演出が施されている。全面ガラスの4枚のドアの他、フロントとリアのガラスパネルも開閉可能で、前後のスペースにアウトドアグッズを収納することができる。さらにリアシートは独立したハンモックのように車内4点からベルトで吊される構造になっており、走行中は体をしっかりホールド。取り外すと車外でアウトドアチェアとしても使えるといった工夫が施されている。
ネーミングのクワトロが示すとおり、4つのモーターで4輪を駆動。合計出力は320kWで最大トルク1000Nm。フロアパネルに一体化された大容量バッテリーを含め、システムとしては航続距離を伸ばすことを優先としたこともあり、最高速度は舗装路でも130km/hに抑えられている。その結果、舗装路での走行可能距離は400-500kmにまで伸びている。エネルギー消費の多いオフロードでも250kmの走行距離が目標値。これは充電インフラの充実していない地域での使用を想定してのことだ。
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