トヨタ再浮上の鍵は? 11月のマーケット概況
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今回は、日本自動車販売協会連合会(自販連)、全国軽自動車協会連合会(全軽自協)、日本自動車輸入組合(JAIA)が発表した11月の販売データからマーケット概況をチェックしていこう。まず輸入車、軽自動車を含め、国内で販売された乗用車総数は32万3659台、前年同月比は125.1%(貨物車、バスを含む新車総販売台数は39万5567台/前年同月比122.2%)と2カ月連続で前年を上回り、しかも10月の27.6%増に続き、11月も25.1%増と2ケタの大幅アップとなった。ただリーマンショックから立ち直りつつあった09年11月の36万8721台と比べると、87.8%と2ケタのマイナスで、タイの洪水被害による生産調整などの不確定要素を考慮すると、まだまだ不透明感はぬぐえない印象だ。
輸入車と軽乗用車を除く3/5ナンバーの国産乗用車(日産マーチ輸入分含む)は20万2449台で、前年同月比は122.7%。メーカーブランドごとの合計では、レクサスの3795台/前年同月比195.8%を筆頭に2カ月連続ですべてが前年を上回った。とはいえホンダは3万2733台で、2カ月ぶりに日産に抜かれ、前年同月比も2.5%増にとどまり、タイの洪水被害の影響をうかがわせる。
月間ランキングでは「トヨタ プリウス(α含む)」が3万4164台で6カ月連続トップ。今年投入されたαが1万1500台超と好調なうえ、ベース車のプリウスのみでも2万1480台と前年を上回る売れ行きとなっている。2位の「ホンダ フィット(シャトル含む)」はシャトルを含むハイブリッド車(HV)が7677台/前月比67.7%と伸び悩み、前年割れとなったが、10月末にHVを追加した「フリード」が前月より4つ順位を上げ、6位に躍進。ただフリードにしても前年を下回っており、タイ洪水による生産調整の影響が大きいのかもしれない。
軽自動車は乗用車部門が10万2611台で、前年同月比127.8%(貨物車を含めた全体では14万3331台/前年同月比119.1%)と2カ月連続のプラスとなった。「ミライース」単独でも1万6134台(ココアを含むミラ全体で2万52台)と「スズキ ワゴンR」の1万4885台を上回る売れ行きとなっているダイハツが軽乗用車合計4万1065台/前年同月比137.8%と絶好調。ライバルのスズキに1~11月累計で5万7000台以上の差をつけ、市場を牽引している。
輸入乗用車は海外メーカー製のみでは1万7703台、前年同月比136.7%と4カ月連続で前年を上回った(日本メーカー製を含む輸入乗用車全体では2万1671台、前年同月比122.3%)。海外メーカーブランド別乗用車ランキングはVW(フォルクスワーゲン)が5290台で11カ月連続トップ。2位にはBMW(ミニを除く)が2792台で2カ月連続、メルセデス・ベンツは2714台の3位だった。トップ10圏内のメジャーブランドはすべて前年超えだが、特にVWは9月前年同月比41.1%増、10月同53.7%、11月85.5%増と3カ月連続の大幅アップ。「ポロ」、「ゴルフ」といった人気モデルの供給改善が実績にも表れる形となった。
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