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’19五洋ホンダ CB190X試乗インプレッション【フルパニアで40万弱&走り良質】

掲載 更新 5
’19五洋ホンダ CB190X試乗インプレッション【フルパニアで40万弱&走り良質】

安いだけでなく機能性も優秀

中国の五洋ホンダで生産されているアドベンチャーモデル、CB190Xが日本上陸。五洋ホンダのラインナップにおいてはガソリンエンジン車のフラッグシップにあたる1台だ。フル装備で40万円を切るというのも驚きだが、それ以上に走りの良さに注目してほしい。安いだけでなく機能性も優れており、若いライダーに強く勧めたい。

’19 GPX ジェントルマンレーサー200 試乗インプレッション【プライス以上の走りと満足度。質感にも優れる】〈動画あり〉

●まとめ: 大屋雄一 ●写真: 真弓悟史

[◯]フル装備でも操作安定性OK。ベストバイな入門車だ

「CB190X」という車名を聞いたとき、’16年に試乗したストリートファイター・CB190Rを思い出した。同じく中国で生産されていた機種で、バンク角主体で気持ち良く向きを変えるハンドリングに感動。詳細な資料がないので断言はできないが、エンジンのスペックはもちろん、ブレーキの仕様や標準装着タイヤの銘柄まで同じなので、おそらくこれをベースに誕生したのがこのCB190Xだろう。

―― 【WUYANG HONDA CB190X】主要諸元 ■全長2030 全幅830 全高1375 軸距1355 シート高790(各mm) 車重148kg ■空冷4スト単気筒SOHC2バルブ 184cc 15.9ps/8000rpm 1.53kg-m/7000rpm 変速機5段リターン 燃料タンク容量14L ■ブレーキF=ディスク R=ディスク ■タイヤF=110/70R17 R=140/70R17

さて、今回は「バイク館SOX」で販売されている状態、つまりケース類など通常オプション設定されるようなパーツを装着したままでテストを行った。エンジンはシンプルな空冷SOHC2バルブ単気筒で、184ccから約16psを発生する。やや控えめに思えるが、同じ空冷2バルブのスーパーカブC125よりも1ccあたりの出力は多いのだ。低回転域からの吹け上がりはややビジネスバイク的でゆったりとしているが、低回転域からしっかりとトルクが出ており、発進で街の流れをリードできるだけの加速力を見せる。トップ5速100km/hでの回転数はメーター読みでおよそ7800rpm。レッドゾーンが9000rpm以上なので限界に近いはずだが、空力的に不利なケースを装着していながら上り坂でもその速度を維持でき、体に伝わる不快な微振動も少ないのだ。

―― 【スタイル威風堂々。圧倒的な存在感だ】中国の五洋ホンダで生産されているアドベンチャーモデルで、現地では’17年に登場。190という排気量はやや中途半端に感じられるが、五洋ホンダのラインナップにおいてはガソリンエンジン車のフラッグシップにあたる。ライバルになりそうなのはスズキのVストローム250や、カワサキのヴェルシス-X250ツアラーあたりだろう。

―― 【この状態で販売される】トップ&パニアケースをはじめ、エンジンガードやナックルガード、センタースタンドなどが全て装着された状態で販売される。

―― シート高は790mmで、両カカトが余裕で接地する。立ち上がりの大きなハンドルが付いており、上半身はだいぶアップライドだ(身長175cm 体重62kg)。

高速道路では、ウインドプロテクションと乗り心地、そして直進安定性の高さに感心した。防風効果は大排気量のアドベンチャーモデルに比肩するほどで、乗り心地はしなやかなフレームと足回り、そしてラジアルタイヤが効いているのだろう。

ハンドリングは、ケース類の追加による重量バランスの変化、およびフォークの仕様違いによって、CB190Rの人車一体感からは離れてしまっているが、それでもどんな操作であれ車体を傾ければ曲がれるという安心感は継承。積載すると急にハンドリングが変化する機種もあるが、CB190Xはそれも含めてきちんとテストされているようだ。

なお、ブレーキはフロントのみABSを採用。これの作動性についても及第点であり特に不満はない。

―― PGM-FI採用の184cc空冷SOHC2バルブ単気筒を搭載。ミッションは5段で、クラッチはワイヤー作動だ。エンジンガードを標準装備。

―― 標準装着タイヤはCST(チェンシン)のラジアルで、前後とも17インチを採用。ブレーキは前後ともニッシン製のキャリパーとウェーブディスクの組み合わせ。フロントフォークは正立式、リヤはリンクレスのモノショック。

―― 取り付け位置を変えることで高さを2段階に調整できるロングスクリーン。灯火類の中でヘッドライトのみフィラメント球を採用。

―― 【メッキのハンドルで豪華なコックピット】標準装備のナックルガードは防風性に貢献。メーターは回転計が指針式のハイブリッドで、液晶はバックライトがブルー。ギヤポジションインジケーターを採用。

―― 前後で表皮の種類を変えるなど質感に優れたダブルシート。キーロックで取り外し可。

―― ヘッドライトの左側面にあるUSB 電源ソケット。今や必需品だけに標準装備はうれしい。

◆3ケースが標準装備。取り外しはスムーズ

―― トップ&パニアケースと、それを装着するためのステーが標準装備される。樹脂製ながらしっかりとした作りであり、上面にあるラックを利用して荷物をくくり付けたり、ベルトを通して肩から下げて運ぶなど、発展性は大きい。

―― トップケースの容量は35Lで、ヘルメットも収納可。荷物を抑えるためのベルトや側面には3Mの反射テープも。パニアケースは片側19L。上面が開くので実に使いやすい。内側にはクッション性のあるインナーマットあり。

[△]タンデム+フル積載でパワー不足になるかも

勾配が10%を超える峠道を走っている際、レッドゾーン付近まで回してもパワー不足を感じたので、タンデムでフル積載となると若干厳しいかもしれない。とはいえ、高速の流れには乗れるだろうし、余裕を持って出発すればいいだけのことだ。

[こんな人におすすめ]驚異の価格破壊。間口は確実に拡大するだろう

テスト時の燃費は31.9km/Lだった。空力的な不利が影響した可能性は大きい。もしワークマンがバイクを企画したら……。そんな妄想を具現化したような、安いだけでなく機能性も優れており、若いライダーに強く勧めたい1台だ。

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みんなのコメント

5件
  • 中国とかタイで安くて面白そうなバイクあるけど、部品が手に入らない時点でアウトなんだよなぁ〜
  • この手のバイクはアフターサービスが無い

    故障や転倒すると即廃車になりかねん
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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