会社の成長と地域活性のエンジンとして
text:James Attwood(ジェームズ・アトウッド)
translation:Taeko Yamamoto(山本妙子)
かつてのイギリス国防省の拠点に建設されたセント・アサン工場。アストン マーティンにとっては、初の高級SUV「DBX」を製造する唯一のグローバル拠点となる。
工場がフル稼働が開始する2020年の第2四半期には約600名が雇用され、生産のピーク時には750名に達する見込み。
開設式典には、ウェールズのマーク・ドレイクフォード首席大臣とアストン マーティンCEOのアンディ・パーマーが参列。
パーマーは、次のように述べた。
「セント・アサン新工場は、当社の成長計画において非常に重要なマイルストーンであり、かつ、当社がグローバルな高級ブランドとしての矜持を保つうえで不可欠な存在です」
「本日のオープン日は、『イギリスへの信任投票』を行なった日とも言えます」
ドレイクフォード首席大臣は次のように述べている。
「世界的知名度を誇るブランド企業がセント・アサンに生産拠点を置くということはすなわち、当該企業がウェールズの労働力を高く評価していることの証です。そして、ウェールズ政府のサポート、意欲的な姿勢、経済の活性化、雇用創出の一例でもあります」
新工場オープンの前日には買収の噂が
アストン マーティンは2016年に英国国防省の旧所有地を購入。
さらに、将来のDBX生産を支える人材育成のため、同年から既存のゲイドン工場のDB11生産ラインに従事するメンバーにトレーニングを開始。
2017年には レセプション、レストラン、オフィスを含む建物が新設され、昨年からは国防省の旧建物の改築が進められていた。
なお、AUTOCAR英国編集部は新工場オープンの前日、カナダの億万長者ローレンス・ストロールが同社を買収する可能性があることを明らかにしている。
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