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【この新SUVかっこ…いい…か!?】スズキ 新型エスプレッソ誕生!! 国内導入あるか??

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【この新SUVかっこ…いい…か!?】スズキ 新型エスプレッソ誕生!! 国内導入あるか??

 スズキがSUVに新しい秘密兵器を投入か!?

 少々旧聞となるが、2019年9月30日にスズキがインドで小型SUVと謳う新型車「エスプレッソ」(S-PRESSO)を発売。かつて軽スポーツカーのカプチーノがあったスズキがエスプレッソとはなかなかオシャレな車名だ。

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 日本では今月11月5日にダイハツ ロッキー/トヨタ ライズが発表されたこともあり、小型SUV市場に注目が集まっている。

 果たしてエスプレッソはどのようなSUVなのか? そして、日本導入の可能性はあるのか?

文:永田恵一
写真:Marti Suzuki

【画像ギャラリー】この大きさで衝撃の5人乗り!? 新型エスプレッソの内外装

軽並みに小型!? 新型SUV「エスプレッソ」のサイズ感

全長3.5m、全幅1.5mあまりと「軽自動車よりやや大きい」サイズ感の新型エスプレッソ。小粒ながらボリュームを感じさせるデザインだ

 エスプレッソのボディサイズは、全長3565mm×全幅1520mm×全高1549~1564mm、ホイールベース2380mmと、軽自動車規格(=全長3400mm×全長1480mm)に非常に近い。

 プラットホームは、スズキが「ハーテクト」と呼ぶ軽自動車用のKプラットホームとのことで、エスプレッソはかつてのソリオやスイフト同様の「軽自動車をベースに拡大した小型車」という成り立ちのようだ。

 ジャンルとしては前輪駆動(FF)のみということもあり、SUVというよりはハスラーのようなクロスオーバーと考えた方がいいだろう。

 スタイルはエスクードを思い出させるフロントマスクやスイフトに通じるところのあるリアビューなど、スズキのアイデンティティを随所に感じるものとなっている。

 インテリアはデジタルのセンターメーターと最上級グレードには「Apple CarPlay」と「Android Auto」が接続できるモニターが組み込まれる丸型のセンターコンソールが目を引く。

 室内空間はまずまず使えそうな広さを持つリアシートに加え(軽自動車に近い全幅ながら乗車定員は5人というのがインドらしい)、ラゲッジスペースは大型のスーツケースが立てて1つ、前後方向に倒して1つの合計2つに加え、まだ余裕があるという広さを確保している。

価格は超激安!! 日本円で100万円以下に!?

SUVらしく地上高を高められたサイドビュー。ただ、駆動方式はFFのみとなる

 パワートレーンは、クロスビーやスイフト RSt、バレーノに搭載される1L3気筒ターボエンジンをNA化したものを搭載。

 最高出力68馬力&最大トルク9.2kgmで、排ガス規制は2020年4月からインドで導入されユーロVIに相当するBS6をクリアしている。

 トランスミッションは、5速MTとクラッチとシフト操作を自動化した「AGS」となる。燃費はインドの測定モードで21.4~21.7km/Lで、駆動方式はFFのみとなる。車重も726~767kgと軽自動車並みの軽さだ。

 気になる価格は5速MTのみで最廉価な「スタンダード」の36万9000ルピーから最上級の「VXI+」(AGS車)の49万1000ルピーとなる。1ルピーを1.5円で換算すると約55万~約75万円と、とりあえず激安に見える。

 装備内容を詳しく見ると約55万円の「スタンダード」は、ABSと運転席&助手席エアバッグ、盗難防止のためのイモビライザーが標準装備されるものの、エアコン、パワーステアリング、パワーウインドウ、サンバイザーもないという軽トラックのようなスパルタンさである。

 最上級の「VXI+」になると、パワーウインドウが前席のみというのは気になるが、日本の感覚で見ても一応の装備が揃い、インドで販売されるクルマの絶対的な価格の安さに驚く。

エスプレッソの日本導入 その可能性は低い??

ダイハツ ロッキーは全長3995×全幅1695×全高1620mmと、エスプレッソと比べればひと回り大柄。同じ1Lながらこちらはターボエンジンを搭載する

 ちょうど日本でダイハツ ロッキー/トヨタ ライズというコンパクトSUVが発売されたばかりということもあり、エスプレッソの日本導入が気になるところであるが、その可能性は残念ながら低いと考える。

 理由としては、

・日本車の新車には自動ブレーキが必需品であるが、エスプレッソには自動ブレーキ以前にその重要な基盤の1つとなる横滑り防止装置が装備されない。技術的に付けることは可能だろうが、総合的に考えてスズキが日本で販売するために対応するかは微妙な問題だ。

・最上級グレードで約75万円という価格だけに、リアのパワーウインドウがないなどの装備内容に加え、断言はできないものの、全体的な質感が日本で販売するレベルには達していないように感じる。

 自動ブレーキも含め、日本で販売できる各部のクオリティを確保するには相応のコストも掛かるだろう。また日本でこのジャンルのクルマとして販売するなら4WDも欲しいところで、4WDの設定にはかなりの開発資源が必要となりそうだ。

・フルモデルチェンジ寸前であるが、エスプレッソに近いコンセプトを持つ軽自動車のハスラーのベーシックグレードは、FFで112万900円(自動ブレーキなし仕様)である。

東京モーターショーで公開のハスラーコンセプトは、間もなく2代目モデルとして発売予定。近年の軽のクオリティを考えると、エスプレッソとの棲み分けはなかなか難しい側面も

 仮に日本仕様としたエスプレッソがあった場合、同じ装備内容であればおそらくハスラーよりエスプレッソの方が安く、1Lエンジンという動力性能や広さというアドバンテージもあるだろう。

 しかし、軽自動車にも自動車税などの決定的なアドバンテージがあり、総合すると軽自動車というかハスラーを選ぶユーザーの方が圧倒的に多いように思う。

◆  ◆  ◆

 まとめると、エスプレッソを日本で販売するのは、費用対効果が薄そうなので販売される可能性も低いということである。

 このことはいかに軽自動車の競争力が高いかの証明とも言えるだろう。

 ただ、日本導入とはまったく別に、最上級グレード75万円で販売されるエスプレッソがどの程度のレベルに仕上がっているのかということは非常に興味深いところだ。

【画像ギャラリー】この大きさで衝撃の5人乗り!? 新型エスプレッソの内外装

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