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ニューモデル 2019.11.10

3ナンバーでも日本の道にジャストフィット! 新型トヨタ・カローラ&カローラツーリングのメカニズム解説

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 ベーシックモデルに必須のパフォーマンスを徹底追求

 カローラはベーシックカーのジャパニーズスタンダードと言える存在だ。そのため、長らく「5ナンバーサイズで主力エンジンは1.5L」という法則を守り続けてきた。新型カローラは、3ナンバーサイズとなり、その壁を打破したことで注目されているが、もっとも重要な点は、TNGAプラットフォームの採用により、クルマとしての基本性能がすべての面でグレードアップしたということだ。

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 ボディは3ナンバーサイズになったが、日本の道路環境に対応すべく、取りまわし性に配慮した適切なボディサイズに設定。そのために、グローバルモデルをベースにしながら、外板パネルの多くを専用設計している。そして、サスペンションやシャシーのセッティング、電子制御による車両姿勢のコントロールには最新の技術を投入している。エンジンは主力モデルの排気量を大きくし、1.8L自然吸気および1.8Lハイブリッドとし、さらにダウンサイジングの1.2Lターボも設定しているが、従来のカローラシリーズよりも、高い燃費性能を実現している。

 TNGAプラットフォームの採用により「ずっと乗っていたくなる上質な走り」を実現し、新型カローラ/カローラツーリングは、「次世代のスタンダードモデル」となることを目指しているのだ。

 新型カローラ/カローラツーリングのパワーユニットは、1.8Lハイブリッド(THS-II)の2ZR-FXE(システム出力122馬力)、1.8L自然吸気の2ZR-FAE(140馬力)、1.2Lターボの8NR-FTS(116馬力)の3機種が設定される。

 ボディサイズの拡大に伴い、主力エンジンをより出力の大きい1.8Lとし、ダウンサイジング仕様として1.2Lターボを設定した。従来のカローラアクシオ/カローラフィールダーのハイブリッド仕様は1.5Lだったが、先代型プリウスから搭載されるようになった1.8Lハイブリッドが進化・熟成を重ね、燃費においても1.5Lハイブリッドを上まわる性能を発揮するようになった。そこで、ハイブリッド仕様が1.5Lから1.8Lにシフトした。また、1.2Lターボは従来モデルの1.5L自然吸気エンジンよりも低燃費で実用領域のトルク特性に優れており、ダウンサイジングのメリットが大きいと言えるだろう。

 1.8Lハイブリッドは、モーターのみで走行できる領域を広げるEVドライブモードを搭載。走行状況によっては燃費を向上させることができるほか、深夜・早朝時の出入庫や屋内駐車場などで、エンジン音や排気ガスを気にせずに走れる。また、EV走行時にエンジン冷却水の温度を必要以上に下げないため、自動開閉式のグリルシャッターを装備(W×Bを除く)。トランスミッションは電気式無段変速機(CVT)で、駆動方式は2WD(FF)および、4WD(2モーター式のE-Four)が設定されている。

 1.2Lターボは、カローラスポーツやC-HRにも搭載されているユニット。直噴仕様で可変バルブタイミング機構(VVT-i/VVT-iW)により、1500~4000rpmという幅広い回転域で、最大トルクを発揮する。実用性、燃費性能に優れるが、ターボエンジンならではの加速フィーリングも特徴だ。そのため、カローラ/カローラツーリングともに、2WD+6速MTというパワートレインの組み合わせとして、スポーツ性を前面に押し出している。トランスミッションの6速MTは、発進時にエンジン回転数を高めてエンジンストールを防ぐ発進アシスト機能や、変速時にエンジン回転を自動的に高め、シフトアップ/ダウンをしやすくする等速シフト機能を備えるiMTを搭載する。

 そして、カローラスポーツには設定されなかったが、カローラ/カローラツーリングでは1.8L自然吸気エンジンを主力エンジンとして設定している。バルブマチックとデュアルVVT-iにより、低燃費と高出力を両立したユニットで、これまで先代カローラシリーズをはじめ、多くの車種に搭載された実績のあるエンジンだ。7速シーケンシャルシフトマチックのスーパーCVT-iと組み合わされ、2WDのみが設定されている。なお、パワーユニットは3機種とも、レギュラーガソリン仕様となっている。

 目指したのはずっと乗っていたくなる上質で爽快なフィーリング

 トヨタの次世代の小型車用として設計されたTNGAのGA-Cプラットフォーム。プリウスや海外仕様のカローラに採用されているが、C-HR、カローラスポーツ、レクサスUXにはホイールベースを短縮した仕様が採用された。カローラ/カローラツーリングは、基本的にカローラスポーツと同じプラットフォームとなり、国内専用の新設計ボディが組み合わされている。

 ボディはキャビンまわりに超高張力鋼板を多く使い、フロントガラスとバックガラス(カローラのみ)の取り付けに高剛性ウレタン接着剤を用いるなどして、高剛性化と軽量化を両立させた。従来のカローラと比較して、ねじり剛性で67%アップを実現している。サスペンションは、フロントにマクファーソンストラット、リヤにダブルウイッシュボーンを採用。サスペンションのディメンションはカローラスポーツをベースにしており、そのうえでスプリング、ショックアブソーバーなどの設定をカローラ/カローラツーリングに合わせて最適化している。

 サスペンションの設定では「ドライバーの運転中の目線の動き」に着目し、車両姿勢の変化によって目線がどう動かされるのかをセッティングの指標とした。車両姿勢の変化とは、走行中のヨー(旋回)/ロール(左右の傾き)/ピッチ(前後の傾き)という動きのこと。これらはシートから伝わる体感情報よりも、目で捕らえている視覚情報のほうが感度が高く、ドライバーはそれによって、次の操作・車両姿勢を予測しているという。よって車両姿勢の変化を人間が予測しやすい動きとすることで、目線の動かされが低減できると考えた。これにより疲労の軽減や、より的確な操作を行なうことができるということだ。

 目線の動きを小さくするために、サスペンションやパワーステアリングをセッティング。ショックアブソーバーはカローラスポーツにも採用されたもので、作動時の摩擦力や横力(ショックアブソーバーに横方向から加わる力)によって発生する摩擦力もショックアブソーバーの減衰力として生かすべく、内部のブッシュやオイルも専用品とし、耐久試験では500通りを超える組み合わせを試したという。これにより「乗り心地と上下動の収まり」の性能を両立。このショックアブソーバーを、カローラ/カローラツーリング専用に新たにセッティングして採用している。

 また、車両姿勢の変化をより的確に把握するには「姿勢の決まりやすさ」が重要ということで、とくに旋回時のハンドル操作の始まりと終わりのタイミングに、ロールやピッチが始まったり収束したりする瞬間が一致すべきと考え、ショックアブソーバー、減衰力の伸/圧、前後バランスのチューニング、電動パワーステアリングの制御も変更した。ハンドル切り込み時/切り戻し時それぞれに、タイヤからの手応えを感じさせつつ、操舵力が重くならないようにして修正舵を低減し、操舵によるライントレース性を高めている。

 新型で目指したのは「直結感のあるハンドル操作」だ。ショックアブソーバーやパワーステアリングを含むシャシー全体のセッティングは、エンジン・駆動別(3種)/ボディタイプ別(2種)/タイヤサイズ別(2種)で、それぞれ専用となっている。全体的な方向性としてはG-X、Sではコンフォート、W×Bではスポーティな味付けになっている。

 そのほかシャーシコントロールの技術としては、「ばね上制振制御」を採用(ハイブリッド車/ターボ車)。これは、走行中、前輪が路面の凹凸によって上下動するような状況のとき、前輪の駆動トルクを自動的に調節して、車体の揺れが小さくなるよう制御するというもの。これにより、滑らかでフラットな乗り心地が得られる。また、旋回時に走行軌道が大きく膨らまないように、車速や操舵角、旋回Gなどによって内輪に自動的にブレーキをかける「ACA(アクティブコーナリングアシスト)」も新たに採用している。

 専用設計を施すことで日本の環境にジャストフィット

 新型カローラ/カローラツーリングの最大のトピックは、ボディが3ナンバーサイズになったことだ。先行発売のカローラスポーツで、すでに3ナンバーサイズとなっていたが、こちらはいわゆるグローバルモデルに合わせたもの。カローラ/カローラツーリングでは、日本国内専用のサイズ設定となっている。

 ボディスタイリングとしては、グローバルモデルを基準とし、そのデザインモチーフを採り入れながら、日本専用に「リデザイン」された。具体的なボディ寸法としては、先代型プリウスほどのサイズが目標だったが、そもそも日本の道路環境に合わせるために、これまでカローラシリーズは「5ナンバーサイズ」を守り通してきたのだから、3ナンバーサイズになるとしても、その拡大幅は極力小さくしたかった。

 そこで、フェンダー、ドア、ルーフなどのボディパネルを専用設計した。ベースのボディに対して、大幅な変更を加えることになり、そのために設計および製造工程も変更し、目標とするサイズを実現している。

 ボディ外寸は、カローラ:4495×1745×1435mm、カローラツーリング:4495×1745×1460mm。全長と全幅は共通で、全高はルーフアンテナの分だけカローラツーリングが大きい。ただ、全長は従来のカローラアクシオに対して95mm大きくなっているものの、前後の絞り込みデザインや、ドアの薄型化、ドアミラーの取り付け位置の変更によって、実質的な全幅は数値(50mmアップ)ほどではない。ドアミラーを収納した状態での「ミラーtoミラー値」では、カローラアクシオよりも10mm大きくなっているだけだ。

 また、GA-Cプラットフォームの採用により、トレッド(車輪中心の左右間距離)を大きくすることができ、タイヤの切れ角も増加。最小回転半径を5.0~5.3m(装着タイヤサイズによる)と、コンパクトセダン/ワゴンとしてはそれほど大きくはない数値に収め、ボディサイズと合わせて高い取りまわし性を確保したと言えるだろう。

 車内空間や収納スペース、さらにはバッテリーなどの重量物の配置も含めたパッケージングという点でも、TNGAの思想により最適化が図られている。TNGAでは、乗員の着座位置や視界特性、運転姿勢なども考慮し、全体のレイアウトを決める。空間効率を追求しつつ、バッテリーや燃料タンクなどを極力低い場所に設置し、低重心化を図る。さらに新型では、ドライバーに合わせてダッシュボードを薄型化したり、フロントピラーを細径化して遠方に配置するなどして視界特性を向上させている。運転席足もとのペダル配置も最適化している。

 その結果、室内空間の数値だけを比較すると従来のカローラアクシオよりも小さくなっている部分もあるが、快適性は向上している。全幅を小さくするためにドアを薄型化したが、ドアトリムの形状を工夫することで、左右腕まわりの空間が広がり、ドアが最小開口時でも乗り降りしやすくなっている。カローラツーリングはもちろん、カローラにも後席に6対4分割可倒式シートを採用(W×Bのみ)することで、長さのある荷物も積載できるようになった。

 注目の装備としては、まず予防安全装備が充実している。後方からの接近物に対して警報を発する「リヤクロストラフィックアラート」が警報だけでなく自動ブレーキをかける「リヤクロストラフィックオートブレーキ」に進化するなど、第2世代の安全装備「トヨタセーフティセンス」を全車に標準装備している。

 また、コネクティッド機能としてDCM(車載通信機)を全車に標準装備。T-Connectの契約が必要だが、ヘルプネットやオペレーターサービスも利用できる。さらに、SDL(SmartDeviceLink)規格に対応するディスプレイオーディオを標準装備。スマートフォンとの連携機能を拡張して快適性が高められている。

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(WEB CARTOP office mushroom)

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みんなのコメント

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  • jrh*****|2019/11/10 17:44

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    スターレット、コロナ、セリカ、マークⅡ、ソアラ…、
    伝統ある名前や一世を風靡した車種を次々と消してしまったけど、クラウンとカローラだけは最後まで残ってるね
  • kan*****|2019/11/10 17:30

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    カローラは頑固に5ナンバーとして生き残るべきだったのだ。そういう車種が絶滅種となった今、日本の自動車産業はグローバル化の意味を間違って受け止めて自滅しようとしている。海外のものを模倣するのではなくて、日本のスタンダードを世界標準にしようという努力をすべきで、それをトップメーカーであるトヨタがイニシアチブを握るべきだったのだ。
    地球温暖化を防ぐ方法の一つは世界中のクルマを小さくすることである。
    世界的に販売台数が多いカローラだからこそ、勇気をもってサイズをシュリンクすべきだったのでは?
  • pek*****|2019/11/11 02:07

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    そんな事を言ってもダメダメ。数ミリの差でも3ナンバーになれば途端に「5ナンバーじゃないと」って噛み付く連中がコメント欄は多いんだから。どんだけシビアな運転をしてるんだか・・・。

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