日本ラグビーの未来へ
text&photo:Hiroyuki Kondoh(近藤浩之)
日本を舞台にアジア圏での初開催となった「ラグビーワールドカップ2019日本大会」。
日本代表が史上初の8強まで勝ち上がり、最高の盛り上がりを見せた大会も、11月2日に開催されるイングランド×南アフリカの決勝戦でその幕を閉じる。
このラグビーに対する盛り上がりを一過性のものにしたくはない。公益財団法人・日本ラグビーフットボール協会とパートナーシップを締結するランドローバーが、大会後のレガシーとして、「全国一斉ラグビー体験会」を11月から行うことを発表した。
その先駆けとして10月28日に開催されたのが、ランドローバーのアンバサダーを務める世界各国の元ラグビープレーヤーを招いた、子供たちに向けたラグビーの体験会。ちなみにランドローバーは過去20年に渡って世界中のラグビー活動を支援している。
豪華 元代表メンバー
会場となった早稲田大学ラグビー蹴球部 上井草グラウンドには約120名の小学生たちと、ゲストとなるジョニー・ウィルキンソン(元イングランド代表)、ブライアン・ハバナ(元南アフリカ代表)、ブライアン・オドリスコル(元アイルランド代表)、ウィル・グリーンウッド(元イングランド代表)、ローレンス・ダラリオ(元イングランド代表)、廣瀬俊朗(元日本代表)といったラガーマンの姿が。
体験会では、追いかけっこやタックルの体験、マットを使ったトライの体験など、数グループに分かれた子供たちと元代表選手がグランドを駆け回る。この中から、いずれ代表選手が現れれば…、などという大人の想いとは関係なく、子供たちはひたすら楽しそうにボールと戯れていた。
平日の学校終わりということもあり、時間的には短いものであったが、子供たちにとっては貴重な体験となったことだろう。
そして最後には、サプライズの発表が。11月2日の決勝戦でのマスコットキッズを務める2名が、この場で発表されたのだ。
実はこの2人、台風19号の影響で開催できなかったナミビア×カナダ戦でマスコットキッズを務める予定だった。中止が決まった際は「布団の中で泣いていた」というくらい落胆していたそう。発表後、マスコミに囲まれたインタビューでは大きな笑顔があふれていた。
自国にエール
残すところあと少しで終了してしまう「ラグビーワールドカップ2019日本大会」。
ランドローバーのアンバサダーとなるイングランドと南アフリカの元代表選手にインタビューすることができた。
今大会と決勝に向けたコメントで、この記事も締めることにしよう。
ジョニー・ウィルキンソン(元イングランド代表)
「素晴らしい大会だったと思います。ラグビー全体が慣れ親しんだ地域でないところで、様々な体験ができたということも、意義があることだと思います。準決勝では南アフリカはウェールズを倒す戦いをしましたが、決勝はイングランドを倒す戦いをしてくるので、まったく違う南アフリカかもしれません。英国人でイングランドのチームとの仕事もしていますから、もちろんイングランドが勝つと思いますが、ものすごく接戦になると思います」
ブライアン・ハバナ(元南アフリカ代表)
「7週間を通して美しい国、文化に触れて、日本で一度プレイしたかったなと思いました。(日本代表について)この数年の飛躍は素晴らしいと思います。開幕戦やスコットランド戦はその雰囲気を瓶詰めにして、持っていきたいくらいワクワクする試合でした。(決勝は)すごく接戦になると思いますが、負けることはないと思います。エディが素晴らしいチームを率いていますので、どうなるか楽しみです。ニュージーランド戦の序盤での、ああいった動きをしてくれれば、トロフィーに手が届くんじゃないかと思います」
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