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トヨタでも販売するGRコペンの「3つの疑問」を調べてみた

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トヨタでも販売するGRコペンの「3つの疑問」を調べてみた

トヨタとダイハツで車両型式は異なる?

トヨタのモータースポーツ活動に直結するGAZOO Racingのスピリットを注入された「コペン GR SPORT」が登場した。トヨタとして初めてのオープン2シーター軽自動車であり、またダイハツと同じ名前で販売する初めてのケースでもある。だからこそ浮かんでくる、いくつかの疑問について調べてみた。

今回、登場したコペンGR SPORTはトヨタとダイハツ、それぞれの販売店で買うことができる。つまり、トヨタのディーラーでは「トヨタ コペン」として販売されるのだ。過去の例をみても、ほぼ中身が同じ兄弟車であってもブランドが異なる場合は車両型式が違うものだ。結論からいえば、車両型式はトヨタとダイハツで異なる。

ダイハツにおいてはコペンGR SPORTは従来モデルに追加されたグレードという扱いで、車両型式は「LA400K」と変わらず。なお、型式の前に付く排ガス記号については、WLTCモードに対応していることから全グレードで「3BA」となっている。

一方、トヨタで販売されるコペンGR SPORTはトヨタにとっては新型モデルである。そこでダイハツとは別の「LA400A」という車両型式が与えられた。もちろん、排ガス記号についてはWLTCモードに対応しているので「3BA」となっている。いずれも「コペン」が通称名で、グレード名が「GR SPORT」というのが正しい表記だ。

開発はトヨタ側?

さて、その“コペンGR SPORT”だが、これまでトヨタ車をベースに生まれた「GR SPORT」各車はトヨタのスポーツカーを担当するGAZOO Racingカンパニーが開発を担ってきた。同様に、コペンも同カンパニーがセッティングなど味つけを担当したのかといえば、そうではないのだという。トヨタのニュースリリースをよく見ると『ダイハツ工業(株)が、TOYOTA GAZOO Racingのモータースポーツ活動を通じて培った知見を開発に活かしたOEM供給車となります』と記されている。

そうした点について、ダイハツ工業の広報部に確認したところ、GRコペンの開発は基本的にダイハツ側で行なっているということだ。そもそもダイハツはトヨタの子会社であり、人的交流も盛んだ。ダイハツのテストドライバーの中には、トヨタの故・成瀬 弘 氏(伝説のマスタードライバー)に薫陶を受けたスタッフも少なからず在籍しているという。つまり、ダイハツの中にもGRテイストを理解しているテストドライバーやエンジニアは存在している。

そこでダイハツ側でGR SPORTにふさわしい味付けをしたのちに、GAZOO Racingカンパニー側のテストドライバーなどが確認するといった流れで開発は進んだという。あくまでも開発の主体はダイハツ側だ。

生産しているのはどっち?

というわけであるから、当然ながら生産を担当しているのはダイハツである。通常のコペンと同様に、同社の池田工場にある専用の“コペンファクトリー”にて作られている。なお、このコペン専用ファクトリーはオーナーや一般ユーザーが見学可能となっているオープンなファクトリーであることも特徴だ。これからは、数々の専用パーツを組み込まれたコペンGR SPORTがラインを流れる様子を見ることができそうだ。

文:山本晋也(自動車コミュニケータ・コラムニスト)

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