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900psを誇る「ブラバス G V12 900」完全解説。V12を搭載するモンスターGクラスの世界

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900psを誇る「ブラバス G V12 900」完全解説。V12を搭載するモンスターGクラスの世界

BRABUS G V12 900 ONE OF TEN

ブラバス G V12 900 ワン・オブ・テン

900psを誇る「ブラバス G V12 900」完全解説。V12を搭載するモンスターGクラスの世界

究極のパフォーマンスとラグジュアリーを実現するブラバス

近未来の自動車やモビリティはどのような姿になるのか・・・。2019年のIAA=フランクフルト・ショーで、ほとんどのメーカーが強くアピールしたのはそれに対する答えだった。そこに夢がないのかといえば、そうではない。自動車が電動化され、自ら知能を持って自動運転を可能にするという、高度なテレマティクス技術による新しいサービスも期待できるだろう。

しかし、そのようなブースばかりを取材していると、時に逆の意味でさらなる未来とパフォーマンスに対するクルマ造りに尽きることのない情熱を感じるブースに視線を奪われることがある。ここでレポートするブラバスはその典型的な例だ。メルセデス・ベンツのチューニングメーカーとして知られるブラバスのブースにディスプレイされていたのは、現在彼らが生産するモデルのごく一部だったが、それでもパフォーマンスとラグジュアリーを極めたブラバスの作は刺激的な姿に映る。メルセデス・ベンツのサブブランドとして、究極のパフォーマンスを提供するのがメルセデスAMGである一方、究極のラグジュアリーを提供するのがメルセデス・マイバッハであるのに対して、ブラバスはそれを同時に、さらに高水準で提供するブランドと言えるだろう。

圧倒的な存在感を放つ「G V12 900」

そのブラバス・ブースで、やはり特別な存在感を放っていたのは、メルセデス・ベンツの新型Gクラスをベースに10台のみが限定生産されるという「G V12 900」だった。まず見る者を興奮させるのはそのエクステリア・デザインで、フロントセンターにブラバスのロゴを掲げるフロントグリルやバンパースポイラー、エンジンームの中には特別なパワーユニットが収められていることを予感させる専用デザインのボンネット等々、オリジナルのGクラスとは異なるディテールが巧みなフィット感とともに採用されている。

前後ともにワイド化! 24インチのホイールを装着

前後のオーバーフェンダーも大型化され、車幅は左右各々10cm拡大されているということだが、それによって23インチ、あるいは24インチのワイドタイヤの装備が可能になった。ブースの展示車では、車体左側にGクラス専用となる24インチの「モノブロックZ プラチナ エディション」、右側には23インチの「モノブロックY プラチナ エディション」を装着してディスプレイされていたが、やはりフットワークの力強さを強く感じるのは24インチの方だ。もちろん、そのホイールの内側に見えるブレーキシステムもブラバス独自のものである。

900ps&1200Nmを誇るV12エンジン搭載のGクラス

そしてこのモデルにとって何よりのトピックスといえるのがフロントに搭載されるエンジンだ。メルセデス・ベンツの6リッター V型12気筒ツインターボをベースに、まずその排気量を6.3リッターに拡大。精密に加工されたクランクシャフトや鍛造ピストン コネクティングロッドなどを組み合わせ、吸排気システムやECUの改良等々のメニューを施すことで、最高出力は実に900ps、最大トルクは1200Nm(リミッター作動による)を得ているという。組み合わせられるトランスミッションは9速AT。駆動システムはGクラスから変化はない。

特別仕立てのインテリアもブラバスの得意技

いつもながらに堅牢な印象のドアを開け、ステップに足を置くと、フロントフェンダーのエアアウトレットの下に、一対のコンパクトなライトがマウントされていることに気づく。これは夜間の乗降性を高めるため装備であり、先に触れた究極のラグジュアリーへのエントランスを示すものでもある。インテリアの光景は、オリジナルのGクラスでも十分に高級感を感じるものだったが、ブラバスが伝統とするハンドメイドによるハイグレードインテリアのテクニックは、このモデルでもその魅力がフルに発揮されている。後席からわずかな視線移動でルーフを見れば、そこには車速、時間、そして外気温を表示する3連のアナログメーターが備わる。これはマイバッハからのアイデアを採り入れたものだ。

世界で10名のみに与えられる超特別チューンドSUV

その気になれば900psという膨大なるパワーを味わうことができるG V12 900。Gクラスのモデルチェンジによってフロントにダブルウイッシュボーンサスペンションを得て、ステアリングもラック&ピニオン式の電動パワーステアリングに変わったことで、より乗用車的な走りが楽しめるようになったと市場では評価の高いモデルだけに、それにブラバスの手が加わった意味は相当に大きいだろう。ただし、最初に触れたように、このG V12 900のオーナーとなれるのは、世界でわずかに10人のみ。その争奪戦はIAAからすでに始まっていたようだ。

PHOTO&REPORT/山崎元裕(Motohiro YAMAZAKI)

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