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ニューモデル 2019.7.13

新型タント、DNGA採用1号車は高齢化社会を見据えて使い勝手向上

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新CVT採用や基本性能を向上

 ダイハツが、軽自動車にスーパーハイトワゴンのジャンルを切り開いたタントをフルモデルチェンジした。4代目の新型は、トヨタのTNGAに相当するダイハツの新世代プラットフォーム「DNGA(Daihatsu New Global Architecture)」を初採用。高齢化社会に向けた新装備を充実させたことも特筆できる。

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初代はスーパーハイトワゴンの先駆け

 タントは2003年の発売以来、圧倒的な室内空間の広さと使い勝手の良さを実現する高いボディにより、スーパーハイト系という新市場を開拓。

 2007年に登場した2代目は、助手席側にピラーレスとスライドドアの組み合わせで乗り降りを楽にしたミラクルオープンドアを採用。かつて日産が初代プレーリーという3列ハイトワゴンで採用したアイディアを軽自動車で実現したメリットは計り知れず、当時は断然トップの人気を獲得しダイハツの看板車種に成長した。

 一時は絶大な人気を誇ったタントだが、2011年の暮れにホンダが先代のN-BOXを登場させてから勢いを失ったことは否めない。2013年発売の3代目は両側にパワースライドドアを採用して挽回を図ったが、ライバルたちも追従した。

 そして2017年にN-BOXが2代目に進化し、スズキのスペーシアも同じく2代目を投入し売れ行きを伸ばす。結果、このジャンルでかつて人気ナンバーワンだったタントが、苦戦を強いられることになったのだ。

 こうした背景のもと、4代目となる新型タントは満を持しての登場だ。開発のコンセプトは、すべての世代に向けた「新世代のライフパートナー」。ダイハツが新たに導入した車両プラットフォーム「DNGA」の採用により車としての基本性能が向上したうえ、より安全に、より使いやすくなった。

軽量・高剛性の新プラットフォームDNGA

 新型タントを語る上で必ず押さえておきたいポイントが、前述のDNGA導入第1弾モデルであるということ。ゼロベースで新開発した軽量かつ高剛性のプラットフォームは、ダイハツにとって2002年の2代目ムーヴ以来の新たな礎といえるもの。しかもDNGAは軽自動車の枠にとどまらず、セダンやSUVなどのBセグメントまでカバーする骨太のアーキテクチャーなのだ。

 ちなみに一部は「Dモノコック構造」と称して、2017年5月にデビューした現行ミライースに先行採用。その進化版とも言えるDNGAでは、操縦安定性や乗り心地のよさを最大限引き出すため、サスペンションアレンジを最優先して設計された。

 その上でボディの骨格を最適配置。衝突安全性や騒音や振動などを低減するNV性能、ボディ強度も大幅に向上させ、曲げ剛性は約30%もアップした。さらに、ハイテン材の活用や構造の合理化でプラットフォームを含むボディ骨格全体で約40kgの軽量化も達成している。

スプリットギヤを用いた新CVTを世界初採用

 ハード面での進化も顕著で、パワートレインの中枢となるCVTとエンジンに大きなトピックがある。とくに世界初のスプリットギヤを用いたD-CVTは要注目。エンジンの回転を駆動輪に伝えるCVT(変速機)にスプリットギヤを組み込んだことで、従来のCVT同様のベルト駆動だけでなく、高速域でより伝達効率のよいベルト+ギヤ駆動の併用を可能にした。

 これによって伝達効率は約8%アップ、変速比の幅もロー側・ハイ側ともに拡大した。結果、低速域でのパワフルでスムーズな加速や、高速域での低燃費で静かな走りを実現している。

 加えて、エンジンには、日本初の複数回点火(マルチスパーク)を採用し、燃料噴射方法もスワール噴霧に改良して、燃焼効率を向上。NA車は軽自動車では初めて排ガス5☆(平成30年排ガス基準75%低減レベル)を実現した(下の写真はNA)。

疲労を蓄積しない乗り心地も実現

 さらにDNGAはフットワークの進化にもつながっている。目指したのは、ドライバーのイメージどおりの車両の動きと、疲労を蓄積しない乗り心地の両立。足まわり部品の配置、角度などサスペンションジオメトリをゼロから再構築。部品点数削減や構造合理化、ハイテン材の採用で足まわり全体を約10kg軽量化した。

 こうして急なステアリング操作でも安定して走行できる操縦安定性と、凸凹道でもソフトでフラットな心地よい乗り心地を実現したという。

 さらに女性や高齢者ら踏力が小さい人でも楽に踏めるブレーキ、車体形状の工夫などによる風切り音の低減、防音材の最適配置による静粛性の向上など、快適性の向上も見逃せない。

運転支援システムや安全技術も進化

 突然の発進や暴走、車線逸脱などでの重大事故が相次ぐ昨今。進化した先進・安全技術も、新型タントの大きなアピールポイントだ。

「次世代スマートアシスト」として充実した先進・安全装備を採用し、大幅に機能と性能が進化した。予防安全機能であるスマートアシストに、運転支援機能のスマートアシストプラスを加えたことにより、機能が15と充実した。

 具体的な機能を挙げると、スマートアシストは、衝突警報/衝突回避支援ブレーキ/車線逸脱警報/先行車発進お知らせ/オートハイビームの6機能を継続。加えて、クルマが車線をはみ出しそうになると、メーター内表示とともに車線内に戻すようステアリング操作をアシストする車線逸脱抑制制御機能を追加した。

 また、ハイビームで走行中に対向車を検知すると、対向車の部分のみ自動で遮光するADB(アダプティブドライビングビーム)も軽自動車では初採用。

 さらに、進入禁止の標識をステレオカメラが検知するとメーター内に表示して知らせる標識認識機能(進入禁止)も装備している。

 くわえてブレーキ制御付き誤発進抑制機能(前方・後方)は従来のエンジン出力抑制に、ブレーキ制御も付加して急発進を防止する。

 一方、運転支援機能のスマートアシストプラスでは、全車速追従機能付きのACC(アダプティブクルーズコントロール)に注目したい。先行車の車速や距離をステレオカメラが検知して車速や車間距離を維持、追従して停車まで制御する先進のデバイスだ。

 また、LKC(レーンキープコントロール)は、車線をステレオカメラが検知し、車線の中央を走行するよう、ステアリング操作をアシストする。

 そして、軽自動車初となる駐車支援システムのスマートパノラマパーキングアシストは、従来のパノラマモニターから大幅に進化。音声と画面ガイドに加えてステアリング操作までアシストするため、ドライバーはアクセル・ブレーキの操作と周囲の安全確認に専念できる。

 夜間の右左折時には、左右方向の補助灯が追加点灯し曲がる方向を照射(バック時は補助等が左右共に点灯)。夜間見えにくい歩行者や障害物などの確認をサポートする。

乗り降りや室内移動のしやすさも向上

 もちろん、タントらしい「使い勝手のよさ」も健在。新型では、それを革新的な移動動線と圧倒的な使い勝手の良さを実現する「ミラクルウォークスルーパッケージ」に進化させた。また、タント最大の魅力かつアイデンティティとも言える軽自動車初のピラーインドア、ミラクルオープンドアは従来通りだ。

 新型は、これに加え、運転席を最大540mmスライドできるロングスライドシートを装備し、運転席と後席間や後ろのドアとの移動のしやすさを大幅に向上。停車時、運転席に座ったまま後席の子供の世話をしたり、後席の荷物を取ったりもできるようになった。

 また、半ドア時に全閉となる助手席ドアのイージークローザー、パワースライドドアのタッチ&ゴーロック機能、降車時にクルマに戻った際のパワースライドドアの自動オープンを予約できるウェルカムオープン機能も装備。いずれも軽自動車には初採用だ。他にも、ホールド感とフィット感、座り心地を向上したシートや、フルフラット化が可能な助手席などインテリアも大きく進化した。

押し出し感を増したフロントフェイス

 最後にエクステリア。今回も標準車のタントと、ドレッシーなタント・カスタムという2シリーズの基本ラインアップは踏襲するが、「素を磨いた」がキャッチコピーのタントでは、従来よりも押し出し感を増したフロントフェイスと、愛嬌のあるフルLEDヘッドランプが印象に残る。また、ボデイデザインは、連続したシームレスな面で洗練された塊を表現したと説明している。

 一方のカスタムは、「大人の感性に響く洗練と上質」がテーマ。逆台形と台形を重ね合わせたフロントフェイスは今ドキの明快で存在感あるスタイルを演出。フルLEDヘッドランプにはアダプティブドライビングビーム(ADB)、リアにはクリアクリスタルのLEDコンビネーションランプを採用している。

 ボディカラーは、新色3色を含む全9色を設定。新色のマスタードイエローマイカメタリックはハツラツとした元気あふれる色味で、同じく新色のアイスグリーンは往年の商用車ミゼットを彷彿とさせる明るく爽やかな色味だ。

 一方のカスタムには新色3色を含む全8色と2トーン3種を設定。新色のシャイニングパールホワイトはパールの粒子感で純白の輝きを、同じく新色のパールブラックは深みのある上質感を表現。2トーン選択時はサイドガーニッシュ装着が標準だ。

高齢化やバリアフリー社会に向けた新装備

 今回のモデルチェンジでは、高齢化、バリアフリー社会に向けた新装備も用意されているのも注目。いずれも介護予防の観点から、いわゆる軽介護度の方をサポートできる新装備として産学共同研究により開発。初の商品化に漕ぎ着けた。

 まずは新開発のラクスマグリップ(助手席・運転席/助手席シートバック)。助手席側フロントピラーに取り付けるタイプと、運転席/助手席のシートバックに取り付けるタイプのグリップを新開発している。

 小さい長円の断面形状に指に合わせた凸部を配置して、滑りにくく手にフィットするのが特徴。この形と、助手席や後席の乗り降りや後席での移動に使いやすい取り付け位置が、安心を生む。

  次に、助手席ドアと助手席側スライドドアの開閉に連動して、電動で展開または格納するミラクルオートステップ。新型タントのミラクルオープンドアの開口部の広さに対応した1170mmのロングステップを助手席側に設定することで、助手席や後席に乗り降りしやすくなった。

 ラクスマグリップと組み合わせるとさらに効果的だ。これらはユーザーのライフステージの変化に合わせて、車両購入後でも追加装着できるようにディーラーオプションの設定だ。

  最後のアイテムは、助手席ターンシート。福祉車両のフレンドシップシリーズに今回新設定された「タント ウェルカムターンシート」(写真下)に採用された装備で、名前の通り回転するシート。

 ラクスマグリップ(助手席)を正面でつかむことかができる回転角度(30度)にすることで、足腰に不安のあるユーザーもグリップをつかみながら安心して乗降できる。

 価格(税込)は122万400円~187万3800円。福祉車両のフレンドシップシリーズでは、タント ウエルカムターンシート(回転シート車)、タント ウェルカムシートリフト(昇降シート車)、タント スローパー(車いす移動車)がラインアップされ、価格(税抜)は139万円~192万5000円となっている。

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(Auto Messe Web 『Auto Messe Web編集部』)

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