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ニューモデル 2019.7.5

ヤナセの「あの」ステッカー 知られざる厳密なルール 貼りつけ位置、本当の理由

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もくじ

ー ヤナセの黄色いステッカー 誕生は1972年
ー バブル 「YANASE」ステッカー地位確立のわけ
ー 目立つ場所に貼られた、本当の目的
ー ステッカーを貼る場所、厳密に決められている

    なぜ海外で高値取引? 車庫/車検/燃費基準ステッカー/JAFバッジ 背景にJDM

ヤナセの黄色いステッカー 誕生は1972年

ヤナセの黄色いステッカーが誕生したのは1972年のこと。VI(ビジュアル・アイデンティティ)マニュアル作成に合わせて導入され、正式に統一された。

基本デザインはその時から現在まで変わっていないが、1991年4月からサイズが少し変更されている。

「ヤナセの取り扱い車であるということをより明確にするため。デザインは従来通りで縦横5mmずつ大きくなりました」(ヤナセ広報宣伝室)。ラミネート加工もこの時から開始されている。

ちなみに1972年といえば日本車では、CVCCエンジン搭載のシビック、初の乗用4WDであるスバル・レオーネが発売されており、海外ではメルセデス・ベンツSクラス、BMW 5シリーズ、アウディ80のそれぞれ初代モデルが発売されたころ。国内外で歴史的名車が誕生した年でもある。

ところで、バブル時代にはヤナセステッカーを貼ったクルマは他を圧倒する「ステイタス」を誇っていたことをご存知だろうか?

バブル 「YANASE」ステッカー地位確立のわけ

なぜ、ヤナセステッカーはバブル時代に特に強大なステイタスを示すことができたのだろうか? そこにはバブル時代に特有の事情があった。

バブルと言われる1980年代後半から91年頃に掛けては日産シーマやトヨタセルシオ、ホンダNSXなどの国産高級車が人気を博し、輸入車に関しても子(小?)ベンツと言われる初代メルセデス・ベンツ190や六本木のカローラと言われたBMW 3シリーズに始まり、上はフェラーリ、ロールス・ロイスに至るまで大変多くの高級車が販売された。特にバブル真っただ中の1989年、18年ぶりに登場した4代目メルセデス・ベンツSL(R129)の人気は凄まじかった。

海外から並行輸入で日本にSLを持ち込んで、高値で転売する業者も後を絶たなかった。当時は「1回転がして100万円」(ブローカー間の転売だけで100万円の利益が得られた)と豪語する並行業者もいた。

最終的にユーザーの手に渡る頃には2000万を超えるものも珍しくなかったのだ。

しかし新車であっても並行輸入の129は諸々の初期トラブルも多く、パーツが入手できない、整備能力が足らないなど故障に対応できない業者も多数存在していたのである。

十分な対応ができない並行車の129がどんどんクルマの価値を下げていく中、黄色いステッカーを貼った129は正しいルートでユーザーの手に渡り、長年の経験と高度な技術を重ねて万全のメンテナンスを受け、ますますその価値を高めていった、という事情があったのだ。

しかし、ヤナセステッカーは正規輸入車であることをアピールするために貼られていたわけではない。

その本当の理由は意外なことだった。

目立つ場所に貼られた、本当の目的

ヤナセステッカーは、原則としてリアウインドウの下部分真ん中に貼られる。ベースは黄色で遠くからも良く見える。そう! この「遠くからでもよく見える」ことがポイントなのである。

「ヤナセステッカーは、ヤナセのお客さまであることが社員に一目でわかるようにするために貼付しています」

「お客さまのクルマが走行中に止まってしまった際、ヤナセの社員の誰もが(含むスタッフ)お声掛けできるようにとの思いが込められています。購入されたお客さまの不安を減らすことにつながったケースも多々あります」(ヤナセ広報宣伝室)

つまり、あの黄色いステッカーは、正規モノをアピールするものでもなければ、ヤナセの宣伝のために貼っているのでもない。

故障や事故などのトラブルで止まってしまった客のクルマを見つけやすくするために目立つ場所に貼られた、目立つ色のステッカーなのだ。オーナーにしてみれば心強くて役に立つお守りのような存在なのである。

さらに、ヤナセが扱う輸入車は日本車よりも長い期間、乗られる傾向が強いからだろうか。ガラス面に貼るのは塗装面に影響を及ぼさないことや、ボディ塗装する際もはがさずに作業できるメリットがあるからという理由もある。

日本の輸入車業界を100年超に渡り率いて、輸入車市場拡大にも大きく貢献してきたヤナセならではの深くて人情味のある配慮と言えそうだ。

ちなみに筆者はこの話を、約20年前、故梁瀬次郎氏へのインタビューの際、直接ご本人から伺った。

ステッカーを貼る場所、厳密に決められている

ヤナセステッカーは車種によって貼る位置が異なる場合がある。

原則としてリアウインドウの下部中央に貼られるが、リアワイパーがあったり、そこに貼ることで後方視界が妨げられたりする場合は別の場所に貼ることになる。

その場合も実は車種ごとに安全性や目立ちやすさ、さらにはデザインまで配慮されて厳密に決められている。営業マンがその日の気分で貼る位置を替える、なんてことは断じて許されない。

また、1990年代以降、ヤナセステッカーにはすべてにシリアルナンバーが入るようになった。

これは、「管理担当者が各店への出荷の際、出荷日/出荷先/ステッカーナンバーなどを記録して管理しています。各店はステッカー保管責任者をもうけ、入荷日・出荷ステッカーナンバー、担当者などを記録して管理するための数字なのです」(同)とのことだ。

1枚1枚厳重に管理されているようだ。

最近では諸々のステッカー貼付が敬遠される傾向にあり、ヤナセステッカーを貼りたがらないオーナーも少数だが存在する。この件でヤナセ広報宣伝室に聞いてみたところ

「ヤナセステッカーの貼付を好まないお客さまもいらっしゃることは聞いています。しかしながら、中古車市場ではヤナセステッカーを貼付してある車両の評価はそうではないクルマよりも高いというデータもあります」(同)

なるほど、メンテナンスデータの信頼感によって、正しいヤナセステッカーを貼ったクルマは高い評価を受けるそうだ。剥がすのはかなり、もったいない。

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(AUTOCAR JAPAN 編集部)

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