もくじ
ー 予想より早く納車 分割払いで購入
ー 晩年まで愛車に ミニ・クーパーS
ー 4年掛けてレストア ランチア・フルヴィア
ー 父親の会社が販売 カートも
『栄光のミニ・クーパーS、オークションに』すべての画像をみる
予想より早く納車 分割払いで購入
故バリー “ウィゾー” ウイリアムズが所有していた3台のクルマが、7月のシルバーストン・オークションに出品される。
2018年9月8日にこの世を去ったウィリアムズは、豪快な性格と満面の笑顔でモータースポーツの世界ではとても人気のある人物だった。
ミニ・クーパーS、ランチア・フルヴィアHF1600、そして1961年製ファスタカートの3台は、いずれも彼のキャリアにおける素晴らしい一場面を彩ったクルマだ。
3台とも興味深いクルマだが、中でもミニにはひときわ魅力的な物語が込められている。
国際ラリーで初めて優勝したミニ・クーパーSであり、ウィゾーはこれを少々変わった方法で手に入れた。
1963年、公道で起きた無過失の事故で病院に運ばれた彼は、その回復途中に1071ccの新型クーパーSが発売されるという話を耳にする。納車まで6カ月待ちの状態らしいということだったので、彼はすぐに注文した。しかし、120MNPの登録番号を付けたミニは、3週間後には彼の元に届いたのだ。
「このクルマが届いたとき、わたしには支払う代金がありませんでした。しかし分割払いで手に入れることができたのです。クーパーよりずっと良いクルマでした。ブレーキが優れてたからです」 彼は後にそう回想している。
晩年まで愛車に ミニ・クーパーS
彼はそのクルマでウェールズ国際ラリーに出場。当時の経験を次のように振り返る。「われわれのサービスクルーは土曜日に結婚式に出席し、深夜に暗いウェールズに戻り、テールコートとシルクハット姿でクルマの整備を行ったのでした」
「路面はとても濡れていて、霧も深く、ひどい状態でした。ゴールした後、わたし達は大層酔っ払っていました。すると誰かが言ったのです。きみ達が優勝したと。わたし達は霧の中、すべてのワークス・チームを抜き去り、国際ラリーで初めて勝ったのでした」
ウィゾーはそのミニを駆り、1964年と65年に英国中のラリーに出場する。さらにジュネーブ・ラリーとスイス・ラリーにも遠征した。それから彼は友達にこのミニを売り、その人物はまた他の人に売却した。
後に彼はこのクルマを見つけ出して買い戻し、1964年のウェールズ・ラリー仕様に戻した。さらに現在はロールケージが装着され、シートやベルトがアップデートされている。彼は亡くなるまでこのクルマの運転を愛した。今回のオークションでは6万~8万ポンド(約820~1100万円)の値が付くと予想されている。
4年掛けてレストア ランチア・フルヴィア
ウィゾーは1972年製ランチア・フルヴィアHF1600も所有していた。前オーナーが4年を掛けてレストアしたというこのクルマには、作業を請け負ったヒストリック・モータースポーツのスペシャリスト、INレーシングによる請求書も付属しており、そこには6679ポンドという金額が記されている。ボディは2017年に白から赤に塗り直されたようだ。
INレーシングの請求書によれば、2013年にギアボックスを降ろしてリビルドし、その際にベアリングやシンクロも交換されているとのこと。素晴らしいコンディションで、予想落札価格は3万~3万5000ポンド(約410万~480万円)。これまでのオーナーによる書類や請求書、車検証、ランチア・モーター・クラブが1972年製と証明する手紙、そしてヒストリック・レジストレーションの登録証などが付属する。
父親の会社が販売 カートも
最後にご紹介するのは1961年製ファカタカート。彼の父親が経営していた会社によるゴーカートだ。最低落札価格は設定されていない。
ヴィリアーズ製の197ccギアボックス・エンジンを搭載し、当時のRACが定める「クラス4」に適合する仕様となっている。
ウィゾーはこのようなカートでも何度か成功を収めた。父親のフランクがファストカートと一緒に写っている写真も付属する。
このカートに付属するファイルには、1960年8月17日に行われたエイントリー・カート・ミーティングの2ページにわたるプログラムとエントリーリストが含まれている。その日、ウィゾーは128番のファスタカート/ヴィリアーズでクラス優勝した。彼の父親も127番のカートで出場していた。
そのほか、パドック用バイクとして使われていた2007年製ジレラ・スターカーも最低落札価格なしで売りに出される。
興味を持たれただろうか? ウィゾーのクルマは7月26日~28日に開催されるシルバーストン・クラシック・セールに出品される予定だ。
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